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お正月の季節感がない代わりに、2月になるまでホリデームードが続くオーストラリア。毎年恒例のビッグ・イベント「Sydney Festival」開催中のシドニーでも、野外映画や舞台、コンサート、アート、マーケットからサーカスまで、お祭り気分で毎日を楽しめます。
いまだに夏休み気分が抜けきらないわたしも、先日「Sydney Festival」の中でも目玉公演のひとつとされている野外クラシック・コンサート「Symphony Under the Stars」へ行ってきました。
会場となるドメインの芝生には、日も暮れないうちから、クッションやワイン、ピクニックの食事を持ちこんだ人々が、のんびりと過ごしていました。フード屋台もさまざまで、アジア料理からトルコ風のパンケーキや手作りピザなど、国際色豊かなメニューが並んでいました。
音楽そのものよりおしゃべりを楽しんでいる人のほうが多い気がしましたが、それもまた良し。時折、鳥の鳴き声が高らかに響くのもご愛嬌ですね。スピーカーに抜かりがないので、肝心のオーケストラの音色を邪魔されている気にもなりません。
J.アダムス作曲の『ショート・ライド・イン・ア・ファスト・マシーン』はオープニングにふさわしく、唯一のミニマルながらも、曲名どおり強烈でスピード感がありました。開放的なイベントですしエキストラの奏者が多いとは思いますが、コンサート・マスターらによるソロがあるモーツァルトの『協奏交響曲』は美しく、エルガーの『エニグマ変奏曲』のころには日も落ち、ライトアップとあわせて華やかな演奏が聴けました。
真夏の涼しい一夜に、こうして友人や家族が連れ立ってプロの演奏を楽しめるとは、なんて優雅なんだろう。
チャイコフスキーの『1812(序曲)』は毎年恒例のフィナーレらしく、終盤では何発も花火が打ち上げられました。正直、花火が近すぎて演奏は半分かき消されていましたが、曲が終わらぬうちから盛大なスタンディング・オベーションで観客のテンションも最高潮に達しました。
ドメインの上演は終了しましたが、Parramattaでも1月28日(土)に再上演されるので、時間がある方は少し足を伸ばしてみてはいかがでしょうか(ちなみに、曲目は同じですが指揮者は別です)。
1月21日(土)には同じくドメインで、「Opera in the Domain」が開催されます。こちらもオペラを無料で鑑賞できる夢のようなイベント。
他にも「Sydney Festival」には、さまざまな無料イベントが用意されています。チケット制のイベントなら、世界からも注目を集める舞台や質の高い観劇ができることでしょう。興味のある方は、どんどん出かけてみてはいかが?
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文:武田彩愛(編集部)