今週の主な予定、イベント

2/8（月）

中国春節（～12日）、日本12月国際収支

9( 火）

オバマ大統領17年予算教書、大統領選挙ニューハンプシャー州予備選

10（水）

イエレン議長下院銀行委員会で証言、豪州2月WESTPAC消費者信頼感、SF連銀総裁講演

11（木）

日本建国記念日、ユーロ圏財務相会合、イエレン議長上院銀行委員会証言、米国新規失業保険申請件数

12（金）

独・ユーロ圏Q4GDP、米1月小売売上高、米2月ミシガン大学消費者信頼感、EU財務相理事会

マーケットの焦点

キーワード：欧州銀行不安、日銀マイナス金利導入の是非論、米経済動向、原油安・株安

しばらく相場を離れている間に、為替、株式相場ともに様変わりで驚きました、、、少し古い話ですが先週末の米1月雇用統計はnfprこそ弱め（予想190千人に対して151千人）でしたが失業率4.9％、平均時給（前月比+0.5）は予想を上回り、特に悲観的な内容ではありませんでした。

しかし週末に北朝鮮の長距離ミサイル発射や台湾で大型地震の報もあり、中国が12日まで春節となる今週は金融市場は大荒れですね、、

米NYKダウは先週末の16,200台から現在15,900台に、日経平均は16,800台から15,70０台に大幅下落です。

一方ドル円は先週末の116円台後半が、現在114円台後半に大幅下落、ユーロは1.11台から1.13近辺に上昇し、ポンドは相変わらず1.44台後半で軟調です。

今週は円全面高地合いでユーロ円は一時128円台前半に下落後現在129円台半ば、ポンド円は164円台半ばに下落後、現在166円台前半にやや反発です。

先週初は原油の下落や中国懸念がリスク要因でしたが、中国が春節で休場となる今週は、欧州銀行不安や米利上げ観測の消滅？？市場の動きが速すぎて流れについていけません。

長らく欧州の優良銀行と言われてきたドイツ銀行の株価が急落ですか、、債券の利払い能力に不安が高まったためで、マイナス金利の導入など超金融緩和で利ザヤが縮小して銀行経営を圧迫しているとか。

ユーロ圏への不安からポルトガル、スペイン、イタリアの国債利回りが再び上昇しています。

欧州銀行株の大幅下落が日本の銀行株にも飛び火しています。先般マイナス金利を導入した日本の銀行経営をも不安視する見方が強まり、銀行株の下落が株価全面に拍車をかけています。

加えて先週の雇用統計後も米経済に対する懸念が強まり、３月の利上げの可能性はほぼ消滅し、金利フューチャーを見る限り年内利上げの可能性も25％程度にに低下しています。

FRBの政策を占う上で本日と明日に行われるイエレンFRB議長の下院（本日）/上院（明日）の議会証言が注目されます。

特に本日の下院金融サービス委員会での議会証言が重要で、市場への配慮から慎重な姿勢が示されると読む向きが多い半面、昨年12月に懸案の利上げを始めたばかりであり、早々に白旗を上げることには抵抗があり、むしろ今後の利上げの可能性を温存するとの見方もできます。

中国の春節休場を挟んで、原油・中国材料から世界的な銀行株の軟調や米経済懸念など、更に不安材料が深刻化した印象を受けます。

ただ今週見られる急激な円買い・株売りは、かなり投機的な色彩が強く、市場鎮静力を持つイエレン議長の議会証言や月末のG20における各国の国際協調的な動きいかんでは、”空売りポジションン”があぶり出される可能性にも留意したいところです。

豪ドルマーケット

先週の相場レンジ  AUDUSD 0.7002-0.7242　 AUDYEN 82.52-86.22

今週の予想レンジ　AUDUSD 0.6900-0.7200　 AUDYEN 80.00-83.00

今週の豪ドルは：　引き続き不安定な動きでしょう

足元豪ドルは原油など商品相場安や株価大幅下落から依然とリスク回避色が強く上値が重い展開です。

先週は原油の反発や主要国の株価回復にもサポートされて、一時72セント台半ば、86円台前半まで上昇した豪ドルですが、今週は打って変わってリスク回避の動きや原油が再度28ドル台に反落した動きに追随し、一時69セント台後半、80円近辺まで大幅下落しました。

対ドルでは”ドル安”を反映して70セント台がサポートされ年初安値68セント台をトライしていませんが、一方、ドル円の大幅下落により豪ドル円は年初の安値に並ぼうとしています。

先週のRBA理事会声明で豪ドルの下落を肯定的に評価し（通貨安が雇用増に寄与、豪ドルは経済見通しの変化に適応など）、「低インフレが継続するようだと金融緩和の余地が生じる可能性」と述べるなど相変わらずハト派トーンです。

RBA理事会以降に発表された豪州国内経済指標は12月住宅建設許可が強く、12月小売売上高が弱く、1月ANZ求人広告がそこそこ、２月WESTPAC消費者信頼感が強いなどまだら模様ですが、他の主要国同様に豪州株価が2年7カ月ぶりの安値を付けるなど、豪ドルを取り巻く市場環境は依然として劣悪です。

春節休場で中国ネタが出てきませんが、次から次へとリスク回避ネタには事欠かない状況であり、足元豪ドルの上値も限定的と言わざるを得ません。

Have a nice week in advance !!!

Junax Capital, Sydney

Joe Tsuda

ご注意！本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。