子どもを持つ親にとって、教育は非常に大事なことです。
オーストラリアの教育について、知っておくべきこと、注意しなければならないことを、数回にわたって解説します。
いよいよ大学入学に向けて、州統一の卒業認定試験であるHigher School Certificate Examinationを受験します。このHSCが成績証明・中等教育修了証になります。
大学進学を希望する生徒は、州統一の卒業認定試験であるHigher School Certificate Examinationを受験します。このHSCが大学入学のための試験にもなります。各大学は独自に入学試験を行ないません。
HSCは、11、12年生時の学校での成績「Assessment mark」と、HSC試験結果の「Examination mark」とで「HSC mark」が算出されます。内申点のAssessment markと、試験結果のExamination markは、50%づつの配分で計算されます。その結果、各教科で生徒の成績がBand 1からBand 6までの6段階に配分されます。これが元となって、大学入学ランキング(ATAR)になります。
ATARは、大学入学資格センター(UAC)が計算してランク付けをします。大学進学希望者はHSCの申込時にその旨を記すことになります。大学進学を考えていない生徒は、ATARの希望を出す必要はありません。
HSCを受験するためには、まず認定科目の履修が必要になります。11年生で12ユニット、12年生で10ユニットの履修になります。いずれの学年でも履修には以下の条件があります。
*認定コース(Board Developed Courses)を最低6ユニット
*英語を最低2ユニット
*2ユニット以上のコースを3つ
*最低4科目を履修
最低5教科6ユニットの学習が求められています。そのうち英語は必修です。さらに、大学進学を考えている生徒は、ATARのために認定科目を最低10ユニット履修する必要があります。
すべての学校がHSCのための全教科を用意しているわけではありませんので、生徒は事前にYear AdviserやCareers Adviserに相談して、学校のコース内容を確認して、自分に合ったコースと履修科目を選択する必要があります。
HSC参照サイトは、こちら
http://studentsonline.bos.nsw.edu.au/go/seniorstudy/how_your_HSC_works/
http://amow.boardofstudies.nsw.edu.au/index.html
さて、希望する大学や競争率の高い大学に入学するには、内申点とHSCの得点で高得点を得る必要があります。
日本人の場合は、語学の科目で日本語を履修すれば、自ずと高得点が得られるから、HSCの受験科目に日本語を入れようと考えがちですが、語学の科目には先に述べた履修条件とは別に、特別な条件があります。
日本語の履修条件をしっかり把握しておく必要がありますが、それは次回のコラムで。
次回は、日本語のHSC対策についてです。(来週につづく)
※なお、このシドニー生活情報で取り上げてもらいたいトピックスがありましたら、お知らせください。