【ブリスベン8日AAP】 QLD州中部海岸イェップーンで1日、電力会社の男性作業員(57)が世界で最も致命的なヘビのひとつ、タイパンに噛まれてほぼ即死したことが明らかになった。
電力会社の関係者によると、男性が部下2人とともに、お互いの姿が見えないほど深い低木林の中で電柱までの道を探していたが、突然に会話を交わさなくなり、携帯電話にも出なくなったという。その行方が分からなくなったところ、部下が即座に緊急通報を発信し、電力会社が依頼したヘリコプターに加わり、警察や州緊急サービス(SES)による捜索活動が繰り広げられた。3時間以上の後、作業現場を約60メートル離れた場所で男性の遺体が発見され、タイパンに噛まれたことが確認された。
クイーンズランド博物館の専門家によると、これまで人間がタイパンに噛まれて抗毒素の投与を受けずに生き延びる前例としては、QLD州極北部で1949年、男性の牧師(当時19際)が噛まれて15分で意識を失ったが、治療を行っていた医師に死亡が4回判定されても毎回よみがえったケースに過ぎない。しかし、その後、6カ月間にわたって味覚を失い、21歳に白髪になったという。