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日本進出を目指す海外企業が集結!インベスト東京セミナーを取材

2019年6月19日(水)に「Invest Tokyo Seminar(インベスト東京セミナー)」が、アクセンチュア・シドニーにて開催された。当日は、東京都、アクセンチュア、JETROからそれぞれ1名ずつ登壇。

セミナーには、日本市場への進出を検討する海外企業の役員が約30名ほど集まった。


写真提供:東京都庁

セミナーの最初に登壇したのは東京都の田川氏。海外企業を日本へ誘致するにあたりイニシアチブを握っている田川氏は、東京と海外企業との関係性について、「東京都は外貨獲得や良質な資源確保のため、海外企業を積極的に誘致しています。海外企業は多様性や利益をもたらす重要な存在でもあるのです」と、海外企業の誘致をより一層進めていることを述べた。

さらに、海外企業が得られるメリットについては、「日本のリーティングカンパニーと無料のマッチングの機会を提供しているほか、全ての手続きが1つの場所で解決できる『One Stop Business Centere(ワンストップ・ビジネスセンター)』を運営しています。ビジネスを展開する際に伴う煩雑な手続きに頭をかかえる必要はありません。また、海外企業が日本の情報をタイムリーに入手できるようなエコシステムも完成させています」と、多岐にわたるサポートで日本への進出に魅力を感じてもえるようアピールした。

次に登壇したアクセンチュアの白川氏は、「日本は今、人口減少と高齢化社会の影響を受けて労働人口減少の問題に直面しています。そのような状況下で生産性を向上させるためにAIの技術が今後さらに必要になってくるでしょう」と日本の現状の課題を捉えた上で、今後の日本市場の動向を予見した。

また、進出するにあたり発生するコストについて話す場面では、「シンガポールや香港をはじめとするアジア諸国と比べ、日本はもはや ”コストが高い国” ではありません。アメリカと比較しても、エンジニアを雇うのにかかるコストは約半分。しかし、言語の壁や距離の問題から日本に進出するのが難しいことは間違いありません。そのような問題を解決するために、私たちは無料のコンサルティングサービスや、ビジネスのコネクションを構築するネットワーキングイベントを開催しています。これまでに約120社をサポートしてきました」と日本に進出する利点を述べながら施策を語った。

最後に登壇したJETROの安藤氏は、「調査によると、日本市場の大きさや日本社会の安定性、研究開発のクオリティーの高さが日本の魅力として挙げられています。また、法人税も3年間で7%減少しています」と日本市場の魅力に加え、ビジネスを展開する上でのメリットを述べた。

それに加えて、「私たちは、ビジネスの最初から最後までサポートします。基本的な機能を備えた無料オフィスの提供や、通訳や広告代理店の紹介、東京以外の地方自治体とのコネクション作りもお手伝いしています。また、高い言語能力を持つ若い人材の確保のために、学生と企業を繋げるネットワーキングイベントも開催しています。JETROはこれまでに193社の海外企業の日本進出をサポートしました」と、JETROの実績とさまざまなサービスを紹介した。

イベントの参加者からは、「日本に進出を検討しても情報が得られない状況でしたが、日本が海外企業に向けてさまざまな施策を練っていると知れて良かったです。特に、実際に事業を展開するために利用できる無料オフィスのサービスは魅力的ですね」と、実践的なサービスに興味を示した。

イベント終盤では、参加者同士が活発に意見を交わす姿が見られ、大盛況のうちに幕を閉じた。

 

取材・文:佐藤 みずき
写真:西畑 鷹矢

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