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「今週の相場の焦点」by Joe Tsuda (津田 穣)8 April 2024

8 April 2024

<ポイント>
4
月中にドル円は上放れか


3/19の日銀金融政策決定会合と3/20FOMCを経て151円台が定着―――これは大きな変化。通常であれば202210月、202310月、そして今回の151円台後半で“トリプルトップ”完成でドル円は150円以下に反落していたはず。
・やはり「日銀のマイナス金利、YCC撤廃で円買い材料出尽くし+FOMCで今年の利下げ回数が2回程度に減少」のインパクトは大きい!
・更に最近の米インフレ高止まりプラス先週金曜日の強い米雇用統計で、一部には年内の利下げ回数を一回に減らす、あるいは年内利下げ見送り観測すら出始めている。
151.70の上に“異常に積み上がる”投機的なドル円売りの“板情報”―3/19-20以来続く151円台後半をキャプしているのがこれらの“売り板情報”だ。
・日銀の売り介入を期待しているのか??一しかし先週の米雇用統計以降再びドルインデックスは104台に上昇し、ドル高は対円のみならず対ユーロやポンドにも及ぶ。
・加えてイスラエルとイラク間の緊張高まり原油価格は87ドル台まで上昇₋-これも原油輸入国日本にとっては大きな円安要因。
3/18付けのセントラル短資FXの“マーケットビュー”でも述べたが円安を「日本の国是」とすべき。しかし政府金融当局がそれを言ったらおしまい。
したがって「介入警告」も所詮オオカミ少年の脅しに過ぎないだろう。
・売りオーダーが151.70aboveにぎっしり―過去においても、逆にこれを「抜けると」違った景色になる―金曜日の米雇用統計後に新たに151.60でロング造成。

◎<豪ドル相場>――先週も3月末に続いて豪ドル円は100円示現!!
豪ドルが対ユーロでも強いのはやはり原油高が背景か


先週の相場レンジ―AUDUSD 0.6480-0.6619   AUDYEN  98.26-100.40
今週の予想レンジ―AUDUSD 0.6450-0.6650    AUDYEN  98.00-101.00

・先週豪ドルは米ドルが前週の堅調地合から反落する中、一次66セント台を付けたが、長らく抵抗線のある同レベルでキャプされ再び65セント台の見慣れた水準に反落。
・一方対円では66セント台とドル円の151円台後半の相乗効果で再び3月後半以来の100円台を示現する局面もあったが、週末に向けて99円台に反落して引けた。
・豪ドルは対ユーロでもこの半月余りでユーロ豪ドルが1.66台後半から1.64台後半に下落しているが(ユーロ安/豪ドル高)、商品相場の上昇(CRB Indexはこの1ヵ月で320から344に上昇!)が豪ドル堅調の要因と思われる。
・対ドルでは米ドルが足元堅調であることから65セント台中心の動きが主体となろうが、上述のように中東の緊張が高まる場合には原油続伸=商品相場高の可能性にも留意したい。
・対円では上述のようにドル円が上放れする場合には再度100円台への上昇の可能性が高まる。

 

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Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

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