2 September 2024

◎＜ポイント＞
先週は143円台半ばで底入れして146円台に反発

・今週の予想レンジ：145.00-148.00
・先週はNYダウ、DAX、カナダ、ブラジル、インドなど主要国の株価が史上高値を更新してリスク選好地合となり、8月月初混乱を極めた世界の株式市場が平静を取り戻した。
・ジャクソンホール会合におけるパウエル議長の金融緩和への転換発言以来、米金利先安観からドル安が進行して143円台まで下落したドル円も、先週末には146円台を回復。一時100台半ばまで下落したドルインデックスも101台後半まで上昇した。
・指標的にQ2の米GDP改定値が2.8%から3.0%に上方修正され、7月のPCEコアデフレータが強めであったことにもよるが、パウエルハト派発言以来溜まっていたドルショートポジションが巻き戻された形だ。
・9/18（水）のFOMC前には今週金曜日の8月米雇用統計と9/11(水)の8月米CPIがポイントとなるが、8月米雇用統計は失業率は3.6%から3.7%にやや悪化予想だが、nfprは前回の+11.4万人から+16.5万人に増加し、平均時給も前回並みの予想。
・9月のFOMCでの25bpの米利下げはほぼ確実視されるが、その後の利下げペースを予測する上でも、今週の8月米雇用統計と来週の8月CPIが重要視される。
・米経済のソフトランディング・シナリオが揺るがない限り、ドル円は今回の143円台で底値を確認したのかもしれない。今週のドル円も更に上値狙いが予想される。

◎＜豪ドル相場＞
先週豪ドルはドルが全面的に反発する中、対ドルでは67セント台で堅調を維持。対円ではドル円の反発を受けて99円手前まで上昇した。
引き続き、RBAの金融引き締めスタンスが豪ドルをある程度サポートしようが、ドルが続伸する場合には再び対ドル軟調、対円堅調となる可能性がある。

・先週は前週のジャクソンホール会合でのパウエル議長のハト派発言を受けて、週初ドルが軟調推移する中豪ドルは68セント台前半まで上昇。対円ではドル円の軟調を受けて97円台で軟調推移した。
・8/28に発表された7月CPIが3.5%(予想3.4%、前回3.8%)と予想をやや上回ったことも豪ドルをサポート。一方8/29に発表されたQ2民間設備投資は金利高の影響もあり-2.2%(予想+1.0%、前回+1.0%)と落ち込みを見せた。
・今週は9/4（水）に発表されるQ2GDP(予想+0.9%、前回+1.1%)並びに木曜日に予定されるブロックRBA総裁の講演が注目されるが、Q2GDPが予想以上に落ち込む場合には市場の“利下げ観測”が更に高まる可能性があり、その場合ブロック総裁が今までのタカ派姿勢を貫くのか？注目される。
・9/24（火）のRBA理事会に向けてRBAの金融政策の行方は豪ドル動向に大きく作用しよう。
・ドルが堅調を維持する場合には「豪ドルは米ドルの受け皿」で再び67セント台が天井となる可能性があろう。一方対円ではドル円が続伸する場合には再び100円が視野に入ってくるだろう。

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