「今週に相場の焦点」by Joe Tsuda (津田 穣)7...
7 October 2024 ◎<ポイント> ―149円台、、予想以上の上伸― ・今週の予想レンジ:147.00-151.00 ―150円台回復と見る …
11 November 2024
◎<ポイント>
―ドル円相場は米大統領選に翻弄される―Ups & Downs―
・今週の予想レンジ:150-154円
先週のレンジ:151.33-154.71 (先週の予想レンジ:150.00-154.00)
・先週は米大統領選やFOMCというビッグイベントがあったが、特に米大統領選挙は相場かく乱要因であった。
・前週はトランプ氏優勢でトランプ・トレード(株上昇、米債利回り上昇)が活発化したが、前週末はハリス氏の挽回で支持率は拮抗し、週初ドル円は下窓開けてギャップオープン。
・しかし開票が進み続々とトランプ氏勝利が伝わると再びドル円上昇、米債利回り・米株上昇のトランプ・トレードが活発化。ドル円は154円台後半まで上昇し、米株も史上高値更新。
・しかしFOMC控えてトランプ・トレードも一巡しドル円は再び153円割れに。
FOMCは予想通りの25bpの利下げを実施したが、声明文で「インフレに関する自信を深めた」の文言が削除されたこともあり、当初はドル買い反応で153円台半ばに上昇(後の会見でパウエル議長は文言削除は利下げ開始に伴うものと釈明した)。
・結局金曜日には加藤財務相の円安けん制発言もあり、ドル円は一時152円台前半まで反落後152円台後半で越週。
・「トランプ・トレードによるドル円上昇は一過性」との読みは当たったと言えるが、米下院も共和党が過半数達成の勢いであり、“トリプルレッド”達成となれば、やはり暫くはトランプ・トレードの名残が残りそうだ。
・トランプ政策の骨子である減税・関税引き上げ・不法移民の取り締まりのうち、減税政策はトランプ大統領は、2025年中に減税予算を議会で成立させ、2026年以降の実現を目指していると言われるが、共和党内でも財政再建派の抵抗も予想され簡単ではないだろう。
・一方対中関税の引き上げは議会審議を経ずに大統領令で実施できると考えられ、また移民政策では大統領権限で合法的な移民へのビザ発給が制限される可能性が指摘される。
・日本への影響は減税による株高や景気刺激効果は日本にとりフェイバーであり、インフレ再燃と金利再拡大はドル高/円安要因と考えられる。一方10%の一律関税を日本に対しても要求してくる可能性がり、貿易不均衡問題が浮上すればトランプ氏の持論である「その他国の通貨切り上げ」に言及してくる可能性もある(特にドル円は前回の大統領時代の110円台から大幅上昇!)。
つまりはトランプ政策は、ドル高・ドル安の両要素を含んでおり、政策の推移を眺めながら判断していく以外にはない。
・とはいえ150円が徐々に強いサポートラインとなってくと考える。足元はBuy on Dipsと共に、Sell on Rallies も心掛けるべきであろう。
・今週はパウエル議長はじめ米欧金融当局者の発言が相次ぐ。
◎<豪ドル相場>
先週の相場レンジ―AUDUSD 0.6512-0.6687 AUDYEN 100.01-102.40 (先週の予想レンジ―AUDUSD 0.6500-0.6700 AUDYEN 99.00-102.00) 今週の予想レンジ―AUDUSD 0.6500-0.6700 AUDYEN 99.00-102.00 |
・先週は米大統領選挙実施に伴い米ドルがUps & Downs(ドルインデックス103台~105台)する中、豪ドルも“往って来い”の展開。対米ドル、対円共に月曜寄り付きと金曜引けがほぼ同じという結果になった(豪ドルドル寄り付き0.6591―引け0.6582、豪ドル円寄り付き100.37―引け100.47)。
・豪ドルドルはレンジが170ptsと然程動かなかったが、豪ドル円は2円40銭と米ドル円のワイドレンジ(151 low-154 high)の影響を受けた。特に100.00が切れなかったこと及び、102円台半ばまで上伸したことが印象的であった。
・火曜日のRBA理事会では当初予想通りに金利は据え置き(昨年11月以来の据え置き@4.35%)であったが、ブロック総裁は「インフレはターゲット2-3%内に収束してきたが、アンダーライイング・インフレーション(両端の一定割合を機械的に控除したもの)は依然3.5%とRBAのターゲットを上回っている」ことを据え置きの理由とした。ただ「景気が予想外に悪化した場合には必要な措置を取る」とも発言しているのは、必要以上にタカ派の印象を与えたくないためか。
・暫くトランプ・トレードの影響が残り、豪ドルも米ドルワイズな動き―豪ドルは米ドルの受け皿―にならざるを得ないが、今後トランプ政策が豪州に与える影響は、特に通商政策や安全保障面の影響が中国、そして中国の最大の貿易相手国ユーロ圏に大きな影響を与え、その間接的な影響が中国を最大貿易相手国とする豪州へ跳ね返ってくるだけに要注意であろう。
―読者各位―
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東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。
1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。
現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ
☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。
☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/
☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。
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