♦おとなげない大人♦
先日、久しぶりに友人ナタリーとランチを一緒にする事になった。
ナタリーは某英語学校の教師をしていて、日本人や韓国人、ドイツやフランス人など、各国の留学生を対象に英語を教えているカリスマ教師である。
そんな彼女が本当にカリスマであるかはさておいて、待ち合わせ場所となる彼女の英語学校に一時間程早く着いた私は、厚かましいながらも時間潰し程度に他の生徒さんと一緒に“無料体験レッスン“を受ける事になった。
早速クラスルームに足を踏み入れてみると、既に4名の生徒さんが待機していて、見慣れない私に気を使ってか、突然韓国人の男子が立ち上がって私にこういった。
「My name is Jin. I am from
33歳の私に向かって、いきなり酷な質問をする学生である。 それもご丁寧に“北”ではなく“南”から来た事まで付け加えているところに彼の主張を強く感じさせる。
「さー、どうでしょうねぇー?」と、まるで商店街のおばさんのようにとぼけた私は、「何歳かあててごらんなさーーい!」と更に酷な賭けに出てみた。
するとその韓国人の学生は私の顔をなめるように見たかと思うと、自信満々こう言った。
「38!!!!!!!!!!!!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
どうやら彼は初対面でありながら恨みがあるらしい。 これが噂の日韓問題とやらであろうか、日韓の歴史の深さを感じさせられる瞬間ではないか。
「NO!!!!」と力いっぱい否定した私は、彼に微笑みながらもマジな視線をおくると、どう見ても20代前半の彼はこう言った。「How old I am?」
きっと彼の中では「俺はいくつに見える?」と言いたかったのだろうが、ここでまた日韓問題にヒビを入れることにおそれたわたしは、まるで何も間違いはなかったかのようにこう答えた。
「んーーー 35 years old!!」
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