オーストラリアへの留学やワーキングホリデーを目的として渡航する際、必要な費用の中で大きな負担となるのが家賃です。
オーストラリアに長期滞在する方が一般的に利用する「シェアハウス」は、一軒家やアパートの一部屋に複数人で住む方法で滞在費を安く抑えられます。
この記事では、オーストラリアのシェアハウス滞在にかかる費用や相場、安いシェアハウスの探し方などを詳しく紹介します。
オーストラリアへの留学やワーホリを計画している方や長期滞在したい方は、ぜひ最後までお読みください。
オーストラリアでシェアハウスに入居する際には、家賃の他に敷金(ポンド)や鍵の保証金(キー・ディポジット)が必要です。
家賃には水道光熱費やWiFiの費用が含まれているのが一般的ですが、別途支払わなければならないケースもあります。
シェアハウスの家賃は、1つの物件を何人でシェアするかによって決まります。
シドニーに滞在する場合の1週間の家賃相場は、以下の通りです。
※2023年10月の豪ドル円ルート(1ドル=95円)で計算
1人部屋は「own room」と呼ばれ、キッチン、バスルーム、リビングなどの共有部以外に個人の部屋を確保できます。
own roomに個人用のバスルームが付いているタイプの部屋を「master room」と呼びます。
own roomやmaster roomは、多少家賃が高くてもプライベートをしっかり守りたい方におすすめです。
1つの部屋を2人以上でシェアすることをルームシェアといい、シェアする人数が多いほど家賃は安くなります。
そのため、シェアする人数が多い物件を選べば家賃を抑えられます。
ただ、シェアする人数が増えるほどプライベートな空間が減るため、ストレスが溜まりやすくなるかもしれません。
家を選ぶ際は、家賃とプライベートな空間の両方のバランスを考慮して選ぶことが大切です。
参考:オーストラリア留学での最初の滞在先の種類と探し方を解説
オーストラリアで部屋を借りる際は、ポンドと呼ばれる保証金を払う慣習があります。
ポンドは家賃の2週間分とする家が多く、シドニーの2人部屋の相場は340〜500豪ドル(約32,300〜47,500円)です。
ポンドは、予定より早い退去や設備の破損などのルール違反がなければ退去時に返却されます。
※2023年10月の豪ドル円ルート(1ドル=95円)で計算
鍵の保証金としてキー・デポジットを支払わなければならないケースもあります。
キー・ディポジットは通常100〜200豪ドル(約9,500円〜19,000円)です。
鍵の紛失や破損がなければ、退去時に返却されます。
※2023年10月の豪ドル円ルート(1ドル=95円)で計算
通常オーストラリアのシェアハウスの家賃には、水道光熱費やWiFiの費用が含まれています。
しかし、別途料金がかかったり、WiFiがなかったりする物件もあるので入居する際にはしっかりと確認しましょう。
別途支払う場合、水道光熱費は週25〜30豪ドル(約2,400〜2,900円)、WiFiはプランや契約する会社によって違いがありますが週5豪ドル程度(約500円)かかります。
また、シェアハウスには消耗品にかかる費用の払い方や共用部の使い方などのルールがある場合があります。
入居後のトラブルを避けるために、お金に関することやルールについては書面にして持っておくと安心です。
※2023年10月の豪ドル円ルート(1ドル=95円)で計算
参考:Optus
オーストラリアのシェアハウス検索サイト「Gumtree」で調べたエリア別の家賃相場は以下の通りです。
都市名 | 家賃相場 |
シドニー | 220〜400豪ドル(約20,900〜38,000円) |
メルボルン | 200〜350豪ドル(約19,000〜33,300円) |
パース | 200〜350豪ドル(約19,000〜33,300円) |
ブリスベン | 200〜350豪ドル(約19,000〜33,300円) |
ゴールドコースト | 200〜300豪ドル(約19,000〜28,500円) |
ケアンズ | 180〜250豪ドル(約17,100〜23,800円) |
アデレード | 150~250豪ドル(約14,300〜23,800円) |
オーストラリア国内で最も滞在費が高いのはシドニーで、家賃・ポンド・キーディポジットを合わせると1週間の滞在費は760〜1,400豪ドル(約72,200〜133,000円)です。
シドニーは家賃だけでなく物価も高く、他の都市と比べるとシドニーで暮らすにはお金がかかる傾向があります。
次いで家賃が高いのは、メルボルン・パース・ブリスベンです。
反対に、家賃が安い地域はケアンズやアデレードで、1週間の滞在費は550〜950豪ドル(約52,300〜90,000円)です。
家賃が安いエリアに住みたいと考えるかもしれませんが、シドニーなどの家賃が高い地域には「便利」「仕事が豊富」「給与水準が高い」など良い面も多数あります。
一方、ケアンズやアデレードなどの家賃の低い地域は仕事が少なく、希望する職種につける可能性は低くなりがちです。
滞在する都市を決めるときは、何を優先するかを明確にしておくと後悔のない選択ができるでしょう。
※2023年10月の豪ドル円ルート(1ドル=95円)
オーストラリアでシェアハウスを探すには、専用の住まい検索サイトを使って探すのが一般的です。
「日豪プレス」「JAMS.TV」「CHEERS」は日本人向けの住まい検索サイト、「Gumtree」「 Flatmates.com.au」はオーストラリア人向けの住まい検索サイトです。
なるべく日本人とシェアしたい方は、日本人向けサイトを使うのがおすすめです。
家でも英語しか話せない環境を作り英語力を鍛えたい方は、オーストラリア人向けのサイトで検索してみましょう。
シェアハウス検索サイトでは、希望のエリアや予算を絞って効率よくシェアハウスを探せます。
渡航前からどの地域にどのくらいの金額で住めるかを確認しておくと、現地に着いてからの家探しがスムーズに進められるでしょう。
より安い費用で滞在できるシェアハウスを探すには、人数が多い物件を探す、郊外で探す、紹介してもらうという方法があります。
シェアハウスの家賃は、シェアする人数が多くなればなるほど安くなります。
家賃を抑えるには、シェアする人数が多い物件を探しましょう。
ただ、シェアする人数が増えるとプライベートな時間の確保が難しい上に共用部分の管理や騒音などでストレスが増えるかもしれません。
見学時に、共有部分の管理方法やシェアメイトの生活の様子もしっかりと聞いておきましょう。
家賃を安く抑えたいのであれば、都心部から少し離れた郊外で部屋を探しましょう。
郊外のシェアハウスは家賃が安いだけでなく、部屋が広かったり庭がついていたりするなどうれしい特典があるかもしれません。
スペースが広ければプライベートな場所を確保しやすく快適に暮らせるでしょう。
しかし、郊外に暮らすとなると通学や通勤のための交通費が余計にかかることがあるので、学校や職場までの交通費を確認しておきましょう。
友人などに家賃が安い物件を紹介してもらうのも1つの方法です。
貸主は退去通知をもらうと多くの場合、まずは周りに入居希望の人がいないか聞き、いなければネットで入居者を募集します。
そのため、友人から紹介される部屋はまだネットに載っていない好条件の部屋という可能性があります。
貸す側もネットで見つけた知らない人より友人から紹介された人の方が安心して貸せるでしょう。
良い物件を紹介してもらうためには、まず友達や職場の人などできるだけ多くの人に部屋を探していることを伝えましょう。
オーストリアでシェアハウスを選ぶ際には費用面以外に、日本人比率・男女比・ハウス内の設備・学校や職場までの距離なども調べておきましょう。
また、最低滞在期間や退去告知までの期間などの重要項目も確認が必要です。
シェアハウス探しでは、日本人比率や男女比を確認しましょう。
日本語が通じない環境で徹底的に英語力を磨きたい方は日本人比率が低い物件を、家くらいは日本語が通じる環境にしたい方は日本人比率が高い物件を選びましょう。
日本人同士であればトラブルも起きにくく、起きたとしても解決しやすいですが、日本人比率が低い物件ではそうもいきません。
日本人比率が低い物件に住む場合は、言葉だけでなく文化や生活リズムの違いにも注意が必要です。
日本人比率以外に、男女比率も大切です。
シェアハウスは男女一緒に住むのが一般的ですが、男性しかいない家に女性1人で住むというアンバランスな状況には抵抗を感じる方もいるでしょう。
見学の際には、日本人比率や男女比を確認し安心して住める環境を選びましょう。
シェアハウスを実際に見学する際には、ハウス内の設備数や機能も確認しておきましょう。
人数が多いにも関わらずバスルームが1つしかない物件では快適に過ごすことは難しいはずです。
可能であれば、シャワーの水圧を確認したり、他のメンバーがどの時間帯に何分くらい使っているのかも確認したりしましょう。
他にも、トイレットペーパーや洗剤などの管理方法や共同で使うもののお金の出し方なども確認しておくと入居後のトラブルを避けられます。
シェアハウスから学校や職場への距離やルートを確認することも大切です。
いくら郊外の部屋が安いとはいえ、通勤や通学するのにお金がかかるようではもったいないです。
また、通勤・通学ラッシュが激しいルートでは学校や仕事に行くモチベーションが下がってしまう可能性もあります。
部屋を確認する際は、学校や職場から物件までの交通費や朝晩のラッシュの状態も確認しておきましょう。
シェアハウス周辺の騒音や治安にも注意しましょう。
見学前には「近くに交通量の多い道路はないか」「救急車が頻繁に出入りする病院はないか」などをあらかじめ地図でチェックし、見学の際には外の音にも気を配りましょう。
また、一見安全そうに見える地域でも、夜になるとガラリと雰囲気が変わる場所もあります。
可能であれば、夜の時間帯に駅やバス停から物件までの道のりや物件周辺の様子を確認しておきましょう。
最低滞在期間や退去通知をいつまでにしなければならないかなどの条件面の確認も重要です。
特に、ワーキングホリデーでは仕事が決まれば即移動しなければならない場合もあります。
最低滞在期間や退去告知の期限が長すぎると、退去できず仕事を諦めるもしくは違約金を支払って退去する事態になってしまいます。
余計な費用を払わずに済むよう事前に条件面を確認し、できれば書面に記載してもらいましょう。
オーストラリアでの滞在方法には、シェアハウスの他にバックパッカーズホテル・ホームステイ・学生寮などがあります。
シェアハウスの費用を他の滞在方法を選んだ場合の費用と比べました。
滞在方法 | 1週間あたりの家賃相場 |
シェアハウス | <1人部屋> 300〜500豪ドル(約28,500〜47,500円) |
<2人部屋> 170〜250豪ドル(約16,200〜23,800円) |
|
<3人以上> 120〜170豪ドル(約11,400〜16,200円) |
|
バックパッカーズホステル | 約245豪ドル(約23,200円) |
ホームステイ | 280〜350豪ドル(約26,600〜33,300円) |
学生寮 | 200〜350豪ドル(約19,000〜33,300円) |
ホテル | <安い部屋> 910豪ドル〜(約86,500円〜) |
<高い部屋> 2100豪ドル〜(約199,500円〜) |
※2023年10月の豪ドル円ルート(1ドル=95円)
家賃を抑えながらオーストラリアに滞在するのであれば、シェアハウスかバックパッカーズホステルがおすすめです。
バックパッカーズホステルとはアメニティーや食事の提供がない宿泊施設で、サービスがない代わりに安く泊まれます。
バックパッカーズホステルは相部屋が多くプライベートなスペースはありませんが、安く泊まれるだけでなく他の国から来た人と仲良くなれるため人気の高い滞在先の1つです。
他にも、少し家賃は上がりますがホームステイや学生寮も多くの留学生が利用する滞在方法です。
ホームステイや学生寮に住む場合はエージェントなどに手配を依頼することが多く、その場合には家賃以外に手配料がかかる可能性があります。
ホテルでの滞在は個人のスペースが確保され快適に過ごせますが、滞在費が高額です。
オーストラリア留学やワーキングホリデーでは、渡航直後はホームステイや学生寮に滞在し、その後家賃を抑えるためにシェアハウスに移るという方も大勢います。
それぞれのメリット・デメリットをよく考え、住む場所を選びましょう。
ここでは、オーストラリアのシェアハウスの費用に関するよくある質問に回答します。
オーストラリアのシェアハウスで1ヶ月にかかる家賃(シドニーの場合)は以下の通りです。
家賃の高いシドニーでは1ヶ月の家賃が10万円を超えることもあるため、多くの方が2人部屋以上のルームシェアをしながら生活しています。
家賃はシェアする人数以外に場所によっても大きく違うため、より家賃を抑えたいのであれば郊外の部屋を探しましょう。
オーストラリアのシェアハウスで家賃が安い地域は、ケアンズやアデレードなどの地方都市です。
日本と同じく、オーストラリアでも地方に行けば行くほど家賃は下がります。
しかし、オーストラリアでは各都市を結ぶ公共交通機関はあまり発達していません。
地方に行きすぎると都市間の移動が不便になります。
他にも、地方都市は学校数や求人数が少なく、希望の学校に通う、希望の職種に就くなどできない可能性もあります。
シェアハウスを選ぶ際は家賃だけでなく、就学や就職、娯楽や利便性なども考慮して選びましょう。
オーストラリア留学する際の滞在方法として一般的なのがシェアハウスです。
「シェアハウスには家賃を抑えられる」「さまざまな国の人と出会える」というメリットがありますが、「プライベートの確保が難しい」というデメリットもあります。
シェアハウス以外にもホームステイや学生寮、バックパッカーズホステル、ホテルなどの滞在方法があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。
タビケン留学では、カウンセリングを行った上で最適な滞在方法の提案や費用の見積もり、ホームステイや学生寮の手配(有料)が可能です。
「オーストラリア渡航後の滞在先に不安がある」「滞在にかかる費用がわからない」という方は、ぜひタビケン留学へご相談ください。
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