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45kmの山道を往く Six Foot Track Marathonに参加しました ~人生はマラソンだ!ランニングブログ 二十六歩目~

ランニング前ちゃんです!

 

 

 

 

 

シドニー在住のランナー。

2017年で15回目のフルマラソン完走を達成!!

2018年はフルマラソン、ハーフマラソンの自己新記録更新を目指します。

 

 

Six Foot Trackとは

去る3月10日、Six Foot Track Marathonというレースに参加しました。

Six Foot Trackとは、世界自然遺産にもなっているBlue Mountainsの入り口KatoombaからJenolan Caveまでをつなぐ全長およそ45kmの登山道のことを指します。
19世紀後半に当時のNSW州政府によって整備されました。2台の荷馬車がすれ違えるように、およそ180cmの道幅(6 foot)を取ったことが由来と言われています。
特徴はその高低差。標高1,050mのスタート地点から15kmでおよそ800m下ります。
山底に流れるCoxs Riverを渡り、その後11kmほどで1000m上がるという道のりになっています。
全体で1,528m上り、1,788m下ります。箱根の山は天下の険、と言われる箱根駅伝の5区山登りでさえ864mの高低差になるので、なんとその倍近くなります。
もちろん道は塗装されておらず、路面は石や岩や木の根がむき出し、時には腰の高さまで浸かる川を超えます。

Photos from six foot track

そんなSix Foot Trackを走るというのが、今回前ちゃんが参加したSix Foot Track Marathonになります。
大会の歴史は古く、今年で34周年を迎えました。
今回はそんなSix Foot Track Marathon(以下6 Foot)当日の様子を、写真を交えてレポートします!

午前2時半起床

3月10日レース当日。
朝7時から始まるレースに向けて、当日は2時半に起き、朝食も摂らずに3時には出発。
Jams.TV編集長の千葉さんと、カメラマン兼応援団兼運転手をかって出てくれたKoheiさんと合流してKatoombaを目指す。
行きの車内。試走もしたことがなかった僕は、すでに5回完走している千葉さんからコースの詳細や、注意すべきポイント、どれくらいキツイのかを聞き込み。
この日に至るまで何度も何度も標高図やYoutubeの動画を見ては、イメージトレーニングを繰り返しましたが、何にせよ45kmという道のりも、高低差の激しい山道も未知の世界。
期待と不安に胸が踊りました。
朝霧に霞む早朝5時。Katoomba到着。
続々と到着するランナーを乗せた車のヘッドライトがおぼろに浮かび上がります。
照らすは栄光のフィニッシュラインか、はたまた挫折へのボーダーラインか。
参加者は出発地点近くの仮設駐車場に車を停めます。6 Footはスタート・ゴールが離れており、車道でも1時間ほどかかります。
そのため、移動はシャトルバスを利用します。シャトルがランナーとそのサポーターをまずはスタート地点となるExplores Treeまでは連れってくれ、出走後はサポーターをゴール地点へと乗せてくれます。
費用は参加費に含まれています。
ランナーは好きで走っているので朝早い時間帯でも文句はないのですが、そんな僕たちのためにこの時間からすでに働いてくれているボランティアスタッフにはいつも頭が上がりません。
特に今回のイベントは地域の消防団やスタッフが受け持っており、こんな朝早くから働いてくれていることに感謝の気持ちでいっぱいです。
まだ薄暗いスタート地点。
コースが山の中なので、スタート地点も広くはありません。
夏の終わりといえど、標高1,000mを超えるこの場所では吐く息も白いです。
これから走る身体を温めてくれるのが、こちらも無料で支給されるコーヒーにスナック。
消防団大活躍です。
続々と参加者も集まり、友人たちとのキャッチアップ。
調子はどうか、昨晩はよく眠れたか、今回の目標はどれくらいかということを話し、お互いに鼓舞し、健闘を祈ります。
トレイルランニングは道幅が狭く、前のランナーを抜く際にも後続のランナーが
「右から抜くよ」「準備ができたときに道を空けてください」
と声を掛けることが決まりごとになっています
そのためスタートも混雑を防ぐため、5組に分かれています。
また6 Footには参加条件があり、フルマラソン 42.195kmを1km6分のペースで走ったことがあるかどうかが一つの目安になります。
申込時に登録した過去のマラソンや同レースの持ちタイムをもとに、速い人から順にスタートが分けらます。
6 Foot初参加で、昨年は顕著な成績もなかった僕は一番最後の5組、午前7時45分スタート。第1組は午前7時出走なので、45分も時間があります。
ほかの組から走る友人を応援したり、第1組にはトラック競技オーストラリア記録保持者のランナーもいるので写真を撮ったりとリラックスモード。

さぁ、いよいよスタートです!

午前7:45。いよいよその時がきました。
友人たちがアドバイスしてくれたことが、
「最初の2kmがすべるのでとにかく転ばないように気をつける」
「スタート直後のトレイル入り口で混み合うので、巻き込まれて動けなくならないように前に行く」
「レースが始まるのは26kmから。そこまでは体力も脚も温存して、ラスト20kmでおもいっきり行く」
ということ。
アドバイス通りに、バッチリ前に陣取りました。
スタートラインが幅10mほどでしょうか。そこから100mほど行くと、早速Six Foot Trackに入ります。
入るとすぐに人が1人通れるくらいの幅に、急な角度の階段。といってもしっかり踏み込めるような石段ではなく、木の枠でステップが設けられている簡素なものなのです。と同時にむき出しの岩に沢が流れ、木立に囲まれて日も挿し込まないので、路面は常に滑りやすい状態です。
なるほどこれはスピードが出せないと思いながらも、1/45kmなので焦ることなく、とにかくこけないように注意して一歩一歩しっかりと歩を進めました。
そこから15.5km地点までは下り坂が続きます。
とはいえ路面は凸凹の道だったり、芝生やダートの上を走るので脚に負担をかけないように走りました。
友人のアドバイスを受けて、最初の15kmはないものであることを意識して走る。
15.5m地点、ちょうどSix Foot Trackの谷底にCoxs Riverが流れます。
ここがこの6 Footひとつのハイライト。約50mほどの川幅を腰の高さまで浸かる。初めての経験でした。

いよいよ始まる上り坂

15kmを超えたということは、ここからはとにかく上り。
いよいよ始まります。
およそ10km続く上り坂は二段階になっていて、16km地点くらいから約20kmまで4kmの上りが一段階。
上りになるとほとんどのランナーも歩き出します。
目標タイムでペース配分した際に、上り坂区間は1キロ8分ペースまで落としても良いという頭でいました。
1キロ8分というと、早歩きと変わらないペースになります。なので小走りを続けていけばそのペースを守れる。
どんなにゆっくりでもいいからできるだけ走ろう。あそこの坂の切れ目まで走ろう。そこまで集中。次はあそこまでいこう。
自分自身に気合を入れながら、終わらない坂においても区切りを見つけ、ひとつ、またひとつと歩を進め、最初の4kmの上り坂はなんとか走って超えることができました。
20kmから22kmくらいまでまた平坦と少し下り、そこから第二段階目の坂が始まりました。
これがえぐい。
あー、友人が言っていたのはこのことかと思い知りました。
26kmを2時間36分で通過することを目標としており、坂が始まってすぐの22km付近で時計に目をやると、2時間00分と少し時間に余裕があったので、後半のことも考えて脚を温存し、また食事を摂るためにおにぎりを取るために歩くことに。
ここで完全に切れてしまった。走りだそうとするも、脚が出ない、息がもたない。これは無理だ、歩いた方が良いと判断して22-26kmまではほぼ歩き。
このあたりから余裕があった時間設定も1分、また1分と遅れ、26kmを通過した時点では目標ペースよりも10分ほど遅れておりました。
それでもまだ後半20km近くあるので、10分=600秒の遅れをその間に取り戻せば良いという考えも甘く、坂道を終えたときには脚、気持ちが完全にバテていました。
特に坂道は傾斜に対して身体を少し前傾に折る姿勢になるので、腰が痛く、キックをして身体を前に持っていくことができなくなっていました。
友人からは26kmでこのレースの一番のピークは超えると聞いていたものの、26km以降も坂道は終わらず基本的には上がり。
そうだよね、考えてみたら山道ですもの。
その時点から目標の4時間30分はかなり厳しくなり、とにかくリラックスを心がけて走ることに。
 ぬかるんだ路面に脚は取られ、終わらない坂に気持ちは折られ、悔し涙なのかなんなのか、時折涙が出そうになりながらも辛抱強く走りました。

いよいよ、ゴール!!
そしてまた始まる次のスタート。

30kmを超え、35kmを超え、マラソンの距離を超え。
Blue Mountainsの景色も楽しんでやろうと、Go Proに携帯に、おにぎりにM&Msにと、ピクニック気分も忘れずにリュックサックを背負って挑んだ前ちゃんでしたが、結局おにぎりを食べるセルフィーしか撮る余裕がありませんでした。
そして後半2kmの下り坂。ここが一番きつかった。
40km以上走った脚にこれでもかと衝撃を加える急勾配。太ももは悲鳴を上げ、それでも脚を止めることはできず。
最後の数kmが肉体的に一番限界を迎えそうでしたが、なんとか走り、ゴール!
ゴールを迎えたときには嬉しさと、達成感と、終わったことの安堵感が混ざった複雑な感情に久しぶりに涙がこみ上げそうでしたが、千葉さんが出迎えてくれたのでぐっとこらえました。
ゴール地点は観光地としても賑わうJenolan Cave。この日は入場制限もあり、周辺にはレースを終えて検討を称え合うランナーたち。
「おめでとう!」
「よくやった!」
「タイムはどうだった?」
「出来には満足?」
「脚はどうだった?どこがきつかった?」
「またやりたい?」
そんな言葉を掛け合うこの瞬間が至福のとき。
どんなに苦しくて、厳しいレースでも、これがあるから頑張れます。
ランニングは個人競技だけど、個人で行うスポーツではないと、つくづくそう思います。
12月からの3ヶ月と期間と言えば短いですが、ここ数年の中では準備をしたレースとなった6 Foot。
目標に掲げていた4:30:00は切ることができず、4:51:21でした。
景色を楽しむこともできず、ほかのランナーを応援することも、エイドステーションのボランティアスタッフの皆さんにもきちんとお礼を言いながら走ることもできず、そういう点で悔しさも残る大会となりました。
しかしこの大会に向けて急仕上げで準備した3ヶ月。
拙い言葉になりますが、準備は嘘をつかない、と再確認することができました。
少しずつではありますが出来てきた身体とともに、次に目指すは4月15日に開催される
です!
目標は、(最近少々ビッグマウスの傾向があるので)4:00:00切り!
でいきたいと思います!
最後になりましたが、今回掲載した写真(おにぎりを除く)はすべてYAMAGUCHI Koheiさんが撮影してくれました。
いつも素敵な写真を撮ってくれるだけでなく、朝早くから送迎のサポートをしてくれて本当にありがとうございます!
この場を借りてお礼申し上げます!

 

 

 

 

それではみなさん

 

Have a good running!!!!

 

 

 

 

このために走ってる~!!!!

 

 

 

 

 

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