2024年日本人会ゴルフ部10月度例会を開催しました
2024年日本人会ゴルフ部10月度例会リポート 開催日:2024年10月20日(日) 開催場所:Mona Vale Golf Club 参加人数:11…
シドニー在住のランナー。
2018年で16回目のフルマラソン完走を達成!!
オーストラリアはいよいよ本格的な夏を迎えました。これから秋、冬を迎える日本では駅伝シーズン到来ですね。大学駅伝やプリンス駅伝といった女子の駅伝のニュースを目にする機会も多くなってきました。
ランニングが好きな方には、駅伝観戦も好きな方が多いかと思うのですが、実際に駅伝をされたことはありますか?いろいろな大会に参加される方でも、意外と駅伝レースって出られたことがある方は少ないのではないでしょうか?
そもそも駅伝とは何でしょうか。その名前の由来は古く日本書紀にも記載があると言われています。
現在のランニングレースの意味合いで使われる「駅伝」のルーツは、江戸時代に東京から東海道中に宿泊施設として設けられ、人や馬が配置されていた「宿駅」と、宿駅と次の宿駅の間に馬が使われていた「伝馬制」にあります。「駅」から駅まで人や物、情報を馬によって「伝」えていた歴史から着想が得られ、今では人から人へ「襷(たすき)」を繋げる競技と認知されるようになったのですね。
僕の駅伝経験は高校時代にさかのぼります。毎年10月~11月にかけて、年末に行われる全国高校駅伝、通称「都大路駅伝」の都道府県予選会が開催されます。男子高校駅伝では7区間42.195km、7人でフルマラソンの距離を走ります。所属していた陸上部では長距離種目の選手が僕含めて4人。チーム登録に必要となる残りの3人は、400m走や七種競技といった、「専門ではないがまだ長距離も対応できる」短距離選手にお願いして出てもらいました。長距離選手が少ない高校ではあるあるです。笑
それでも個人のトラック競技とは異なり、ロードを一本の襷で繋ぐ駅伝には深い思い出があります。競技中は一人の孤独な戦いゆえ、個人競技と言われる陸上競技です。しかし駅伝は、襷を届けてくれた前の区間のランナーや、到着を待っているチームメイトを思いながら走ることで、普段は出ないような力が発揮することもしばしば。「チームプレイではないけど個人競技でもない」、ちょっと不思議な団体競技だと思います。
高校生の僕は、駅伝シーズンに近づくと掌に黒マジックで大きく「駅伝」と書いて、常に駅伝を意識し、生活の何よりも駅伝を優先していました。尊敬する先輩や可愛い後輩たち、同じ陸上部の仲間と駅伝に懸けた夏。陸上競技を引退してからも駅伝には特別な思いがあります。
市民ランナー向けの大会の機会が多くない駅伝ですが、なんと先日オーストラリアで開かれました。
今回はその駅伝大会のレポートです!
今回参加したのはSri Chinmoy Sydney Series「通称シュリ・チンモイ」という名前のイベント。シュリ・チンモイではフルマラソン、ハーフマラソン、14km、7kmなど様々な距離で定期的に大会が行われており、今回は「Team Marathon」という種目が開かれることに。
Team Marathon種目は4人1組でチームを作り、42.195kmを走るというものです。
開催場所はシドニー市内にあるCentennial Parkのクロスカントリーコース。周回コースとなっていて、最初のランナーが2.2kmを走り、その後は4km×10周の合計42.195kmをチームの4人で順番に繋いでいきます。それぞれのランナーが2周~3周、計8~12kmずつを担当します。
大会が開催されることを知ってから「これは出るっきゃない!」と、気の合うランニング友だちの間で参加者を募り、16人のメンバーが集いました。
その中でくじ引きを行い、それぞれ、Circle、Triangle、Square、そしてSydney Shinkansenという名前の4つのチームが出来上がりました。
マラソンが好き、走るのが好きと人に言うと、「しんどいのによくやるなぁ」「走れないからできない」というリアクションを受けることがほとんどです。ですが、僕のランニングのスタンスとしては、とにかく楽しむことを前提にしています。
高校時代でこそ競技者として、記録主義、競争第一でやってきましたが、今では
「それぞれがそれぞれの、自分なりの全力を出せば良い」
「タイムより楽しんでなんぼ」
と思っています。
一緒に駅伝に参加したラン友も同じスタンスを共有している人が多く、今回のレースも楽しむことを目的に申し込みました。
しかし、チーム分けをしてからはSNSのメッセンジャーなどで、誰がどの区間を走るか、どういう順番でいくか、当日のおそろいのTシャツはどうするかなど、それぞれのチームで作戦会議が始まりました。笑
一緒にランニングをする時間が大切という価値観を共有しているので、シビアな勝ち負けにはこだわっていませんが、それでもチームが決まるとどういう戦略でいくか、手の内を明かさない駆け引きが始まり、チーム対抗の競争意識も高まりました。
それぞれのチームが「自分たちのチームが一番だ」と半分冗談、半分本気(笑)で主張して、エンタメ性を保ちながらも、自然とチームの結束が高まっていきました。チームを分けたことで生まれる団結感を感じながら、当日を迎えました。
芝やダートがメインのCentennial Park。幸いにも前日の雷雨の影響も少なく、ぬかるみもなく、少し風はあるものの良いコンディション。
今回のTeam Marathon種目では全40チームがエントリー。男性チーム、女性チーム、男女混合チームの各部門があり、僕たち4チームは男女混合チームで参加しました。ランニングクラブで構成された真剣なチームから、友人や家族のチームなど、バラエティ豊かです。
ランニング人気のあるオーストラリアですが、「駅伝」という言葉はもちろん競技自体の認識もなく、正式にはMarathon Relayという名前の種目でした。各チームにはタイミングチップの入ったバトンが渡され、周回ごとにそれを次のランナーに渡すことでタイムと順位を計測します。
僕たちは「駅伝」にこだわりたかったので、バトンとは別にオリジナルの襷も準備しました。
各チームごとに色の異なる襷を掛け、レーススタート!
オージーの友人たちは襷をして走ることも、襷渡しも初めて。最初はみんな風になびく襷に戸惑っていましたが、余った部分はランニングパンツに入れることではためかないなど、しっかりレクチャー。
次のランナーが待つ中継所の襷渡しもしっかり行うことができました。
今大会の周回コースでは、4kmあるコースの1.5km付近で中継ポイントを通りました。ちょうど参加者の待機エリアの真ん中を通るかたちになり、仲間たちの応援に後押しされ、ペースはさらに上がります。
前の走者とどれくらいの差があるかを知るポイントにもなるので、「前と詰まった」「差が開いた!次は余裕がもてるな」などと、チーム同士で戦況を見つめることができるのも良かったです。
一人で走るレースとは異なり、チームメイトからの「Go!!」いう言葉はギアをさらに上げてくれます。中継所が近づくにつれ、次の走者の手を振る姿が見えます。そこで最後の力を振り絞ります。
おっと、このブログにも特別ゲストの手を振る姿が見えました。
今回Team Shinkansenのメンバーとして一緒に参加したAndrewさんが、前ちゃんからの襷を待っているようです。
ここで前ちゃんからAndrewさんに文章の襷を渡します。
Oh, I can see Mr Andrew waiving at me and waiting Tasuki from me! I will pass this Tasuki to Mr Andrew!
Despite being an avid runner and a frequent traveller to Japan, Ekiden was not a concept I was familiar with. But after being drafted into the Sydney Shinkansen team for the recent Mara-Fun relay event in Centennial Park, I knew that I better do my research in order to do the event justice, and to do my three Japanese teammates proud.
Turns out Ekiden has a long and storied tradition in Japan – the first Ekiden was held in 1917 and was a 508km relay to celebrate the anniversary of the movement of the Japanese capital from Kyoto to Tokyo. No thanks – running between cities seems a bit much for me! A couple of laps of the inner ring of Centennial Park would be just enough, particularly on a blustery morning that felt more Hokkaido winter than Sydney spring.
Despite it not being mandatory, a few of the teams wore a ‘sash’. I crudely tied mine into a knot over my shoulder, took the baton, and completed the team’s first lap. When I had returned it was explained that this was a ‘tasuki’, and that one end should be threaded through a hole in the other, with any remaining length to be tucked discreetly into my shorts. Of course – I should have known that the Japanese way would involve elegance and neatness! I ensured no knots were tied for lap two and beyond.
Thirty-eight teams shared the baton amongst their three or four members as the weather slightly improved and every crucial hour, minute and second wore on. In this case, perhaps less competitively than the Japanese high school and university events I had read about – this was a very social event where runners could talk to friends new and old, fill their stomachs with food and drink and cheer other runners as they zoomed past. The difficulty of Ekiden soon became apparent – in cooler weather, it can be hard to wait 45 minutes between laps, keep your muscles warm and drag yourself away from the coffee cup to get going again when your turn rolls around. Despite these challenges, fun was had by all and there are many new Australian converts to the concept of Ekiden. I’m also very pleased to report Sydney Shinkansen crossed the line first in the mixed team category. In no way can I take credit. More to do with three Ekiden expert teammates and a lucky tasuki I am sure!
Thanks to Mr Andrew’s awesome support, I can bring this Tasuki to the finish line!
Andrewさんが素晴らしい走りをしてくれたので、今回の記事も無事に終わりに届けられそうです。
今回僕たちが参加した4チームのうち、AndrewさんとJAMS.TVディレクター千葉さんのいるTeam Shinkansenが男女混合部門で優勝!!タイムは3時間を切る素晴らしいものでした!
2位にTeam Square、そして3位に僕がいたTeam Circleと、なんと男女混合部門で上位3位を独占しました!
3時間20分切りを目指していた僕たちTeam Circleは、3時間07分と目標達成!ゴール地点ではアンカーを努めた僕と出迎えてくれ、みんなでゴールしました。
駅伝には「誰かのために走ることによって湧き出るパワー」があります。それは個人のマラソンやレースからではあまり感じられることのない、不思議な力です。
先輩や後輩、同じ陸上部の仲間と一本の襷を繋いだ高校時代。時を経て、ここオーストラリアで一本の襷を繋げる友だちに出逢えたことに感謝すると共に、このブログを読んでくれている方とも、ぜひ一本の襷を繋ぐ機会を持てたらと考えています。
駅伝興味あるなーって方、ぜひ前ちゃんまでメッセージくださいね!
それではみなさん
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