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【スポーツ対談】地道な努力で道を拓くサッカー選手/関谷祐

JAMS.TVの『瑞希の満喫オージー・スポーツ・ライフ』でお馴染み、シドニーFC・アカデミーゴールキーパーコーチを務める伊藤瑞希氏スポーツ対談企画を今月から開始!

プロ・アマチュア問わず、オーストラリアを拠点にスポーツ業界で活躍している日本人を毎回ゲストに迎え、ホストの伊藤さんがオーストラリアのスポーツ事情から生活にまつわることまで、さまざまな内容を聞いていき、ゲストやスポーツの魅力をお届けします。

このスポーツ対談をきっかけに「1人でも多くの人にスポーツの楽しさを知ってもらう」「スポーツ観戦をあまりしない人にも興味を持ってもらう」ことを目指しています。

記念すべき第1回目のゲストは、アボンデールFC所属の関谷祐(せきやたすく)選手 

昨シーズンは、アピア・ライカート・タイガースFC(以下、アピア)所属時に、FFA杯で本田圭佑選手所属の強豪「メルボルン・ビクトリー」と対戦。見事2ゴールを決めチームに大きく貢献し、一躍注目の的に。

また、同シーズンに「リーグ年間最優秀選手賞」を日本人で初めて受賞するという快挙を達成しました!

伊藤さんと関谷選手はプライベートでも頻繁に会う仲。さて、どんな話が繰り広げられたのでしょうか!

※「アボンデールFC(Avondale FC)」は、「ナショナル・プレミア・リーグ・ビクトリア 1(NPL Victoria 1)」のサッカーチーム。
※「アピア・ライカート・タイガースFC(APIA Leichhardt Tigers FC )」は、「ナショナル・プレミア・リーグ・ニューサーズウェールズ 1(NPL NSW 1)」のサッカーチーム。
※ NPLは、オーストラリア2部相当のセミプロサッカーリーグで、オーストラリア各州のリーグ。
※ FFA杯はオーストラリアで開催されているサッカーの国内カップ戦で、日本でいう天皇杯。

「スポーツ対談」のルールと登場人物を紹介!

事前に用意した9つの質問カードの中からゲストに5枚選んでもらい、その質問にそって対談を進めていきます。

各トピックに与えられる時間は最大10分間! 質問は、スポーツが好きな人はもちろん、スポーツに詳しくない人にも楽しんでもらえるよう、幅広いジャンルのものを用意!

気になる今回の質問は……。この9つ!

【ゲスト】関谷祐選手

神奈川県出身。青山学院大学サッカー部時代に「関東大学ベストイレブン」を受賞。小柄な身体を活かしたスピーディーな動きや天性の感覚、ボールタッチで相手を翻弄する。2016年1月に来豪。昨シーズンは、NPL NSW1の「アピア」に所属。今シーズンはNPL Victoria1の「アボンデールFC」に移籍し、活躍の場をさらに広げている。
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【ホスト】伊藤瑞希さん

埼玉県出身。日本大学時代にスポーツ科学を学び、保健体育の教員免許を取得。筑波大学大学院では、サッカー選手の状況判断に関する研究の一方で、休学してシンガポールでコーチ経験も積む。2016年12月より、シドニーFCアカデミー(13-18歳対象)でゴールキーパーコーチとして活躍中。
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【1枚目の質問】『現地でのHONDAフィーバー』

関谷選手
オーストラリアのサッカーといえば、本田選手の名前が今1番有名ですね。日本人だけじゃなくて、現地の人からしても。

伊藤さん
サッカー選手として、本田選手はどうやって見えるの?

関谷選手
やっぱり、1つひとつのプレーが丁寧というか「チームに安定感をもたらしてる」というのが見ていて思いますそれプラス、点を取ったりPKを決めるメンタリティーだったりは圧倒的なものがあると思いますね

伊藤さん
Aリーグってこの国のトップのリーグ。初めて出場したその試合から得点を決めたり、同じチームに適切なパスを送ったり、決定的なチャンスを積み重ねるってすごいよね。関谷選手の1シーズン目と、本田選手の1シーズン目に、共通点みたいなものってある?

※Aリーグは、オーストラリアのプロサッカーリーグ(1部リーグ)。

関谷選手
僕の1年目はもう、周りがみえてなかったんで。がむしゃらというか……。とにかく、自分の結果だけに集中していました。本田選手は世界中いろんなところでプレーしてきてるから、単純に比較っていうのは難しいですね。

外国人選手として目に見える結果やチームに違いをもたらさなければいけないっていう思いは、少しは共通しているものがあるなとでも同じ土俵に上がるのも恐縮です(笑)。

伊藤さん
まあまあまあまあ(笑)。

やっぱり外国人としてやるっていうことは、日本国内でサッカーをやってる感覚と全然違うと思うし、そこらへんは逆に聞いてみたいよね。どういうメンタリティーで外国人としてやっているか。

HONDAフィーバー」って言ったらさ、シドニーではテレビで取り上げられたりするじゃん。メルボルン自体はどうなの?

関谷選手
チームメイトはみんな知ってます。試合に本田選手が出るか出ないかの話もします。

伊藤さん
あ、気にするんだ。それは日本人繋がりで何か触れられたりするの?

関谷選手
「友達か?」って聞かれますね(笑)。

関谷選手
「友達か? 練習に連れて来いよ」みたいな。冗談ですけど。

伊藤さん
おおー! そういうのも日本人としての特権。みんなそう思うからね! 日本人でサッカーやってるって言ったら。

関谷選手
普通に「お前、行って話しかけてこいよ」って言われますね(笑)。

伊藤さん
そこがいいところ! オーストラリアのいいところだよね! 「練習場じゃなくてもコンタクト取ればいいじゃん」とか。「誰か知り合いで本田選手と繋がってるだろ」みたいな? 何か本田選手にメッセージはありますか?

関谷選手
いつも試合観て、応援しています。ぜひこれからも、頑張ってください!

伊藤さん
ファンじゃん(笑)。

【2枚目の質問】『所属チームを英単語1つで表現』

関谷選手
直感、ピンときた単語は「Organised(オーガナイズド)」。最近メルボルンのアボンデールというチームに移籍したんですけど、初日から結構、驚きましたね。オーガナイズドのされ方に。

伊藤さん
へえ~~~! それ、超意外!

関谷選手
僕も意外でした。いい意味で。監督が1人、アシスタントコーチが2人、フィジカルトレーナー、フィジオセラピストが2人。プロのチームぐらいのスタッフがいる

※フィジオセラピストは、日本でいう理学療法士。

伊藤さん
確かにそのスタッフの多さは、プロプロ!

関谷選手
最初の練習前のミーティングで「今日はこれをテーマでやるから」っていう説明があって、最初のウォーミングアップもテーマに沿った動きを意識づけするんですその後のトレーニングにすっと入っていけるような感じで。

コーチングスタッフ間のミーティングもしっかりされてると思うんですよ。ポイントが紙に印刷してあったりとか、ホワイトボードを使って戦術的なことを説明したり……

僕たちはセミプロでパートタイムなんですよね。でも、パートタイムのチームとは思えないくらい、チームのやりたいことがはっきりしてる。

GPSで走行距離を測ったり、練習前と後に体重を計ったり、体重が明らかに落ちてる人は「気を付けて」ってメールが送られてきたりとか。逆にオフ明けに1、2キロ太った人は「お前何食った? ビール飲みすぎたか」って言われてましたね(笑)。

伊藤さん
へえ~! そんなに徹底してるんだね。

関谷選手
プロフェッショナルのようなオーガナイズのされ方にびっくりしました。

伊藤さん
それ、すごいと思う。NPL NSW 1のリーグでそこまでやってるチームはないんじゃないかな

関谷選手
昨シーズンまで所属していたNPL NSW 1のチーム「アピア」は、本当にセミプロっぽいクラブで。練習はやるんですけど「今日みんな疲れてるから」って途中で抜けたりする人もいたり……。

本当に試合は一生懸命やるし、選手の能力も高いんで、それはそれで面白かったんですけどね今は、毎日の練習が楽しいというか、充実感もあります。

伊藤さん
施設や契約をする最初の流れから、オーガナイズされてるなっていうのは感じる?

関谷選手
感じてましたね。連絡はメールで回ってくるし、今回のシドニー遠征も予定表がみんなに配られてました。

伊藤さん
へ~~! しっかりしてるね。

関谷選手
施設は、今ちょうどクラブハウスができて、ロッカールームができましたね。あと、サッカーコートは天然芝のものを使っています。さらに、今観客席を作ろうとしてて……。

伊藤さん
話を聞いていると、僕がメルボルン行きたいわ。履歴書持っていきたい! シドニーFCよりいいんじゃないかな? ちょっと、履歴書(笑)。

【3枚目の質問】『興奮したら汚い英語って使う?』

関谷選手
使いますね! まず、外国人とコミュニケーションをとるときに最初に教えてもらう言葉は、やっぱり汚い言葉じゃないですか。1年目は本当に監督の言ってることとか、選手が話してることとか全然分かんなかった。

でもみんないじってくれたり、汚い言葉を教えてくれたりしたときに、徐々にみんなと打ち解けあって、僕のすごくカタコトな英語に耳を傾けてくれることもあったし。やっぱり入口として「汚い言葉」は必要というか。

伊藤さん
どんな言葉を教えてもらったの?

関谷選手
それこそ「F**k」とか(笑)。めっちゃ言うじゃないですか。

伊藤さん
日本人だとさ、もうその言葉自体を使っちゃいけないし「ピー」が入るくらいだけど、オージーが30秒喋ったらさ、3回くらい出てこない

関谷選手
出てきますね(笑)。辞書で調べたら、本当にダメな意味じゃないですか。

でも、よく聞いてみたら日本語に相当する「やばい」みたいな意味として使ってる。前に「How are you?」 って聞いたときに、「I’m f**king good!!」と言われたことがあって……。

「え、どういうこと?」って話聞いてたら「めちゃくちゃ元気だよ」っていう意味だと。

伊藤さん
そうね、「俺マジやばい、超元気」みたいな(笑)。

関谷選手
みんな、パブリックな場所とか、目上の人と話すとき、子どものいる前ではもちろん使わない。そのへんのメリハリはしっかりしてるし、ダメなことって意識してるんだろうなってことはわかってる。

こういうダメな言葉に共通することって、短くて言いやすかったり、サウンドがよかったりしますよね。

伊藤さん
うん、叫びやすいね(笑)。

関谷選手
やっぱり、本当に興奮したときには出ちゃいますよね(笑)。サッカーじゃなくても、運転しててもとっさに出ちゃうし。同時に、無意識に英語が出ることが嬉しかったりします。

伊藤さん
ああ~なるほどね。わかる!

関谷選手
日本にいたら、「おい!」とか「あぶねっ!」とか言っちゃうところを、汚い言葉ですけどとっさに英語が出てきちゃうのが「あ、慣れてきてるな」って実感しますね。

伊藤さん
「F**k!!!!」て? (笑)

伊藤さん
そういった言葉を自分の中で使い分けたりする? 「サッカー選手として」とか「フィールド外で選手とコミュニケーションとるとき」とか。自分でコントロールしたりしてる?

関谷選手
もちろんチームでふざけるときは汚い言葉を使いますし、僕も自然とチームメイトにならって、子どもの前とか大人数の前では使わないようにしてます。

伊藤さん
むしろ、「いや、これは使いどきだ!」みたいな感じで意図的に使うことってある?

関谷選手
うーーん……。しみついちゃってるかもしれないです。やっぱりチームメイトと過ごす時間が大半なので。

伊藤さん
なるほどね。僕はあえて意図的に使うことがある。

僕の場合は自分で、いい意味でキャラづくりをしてるから。英語が流暢に喋れないっていうことだけじゃなくて、シドニーFCと僕自身、そして日本人としてのイメージがクリーンっていうのもあるから、さっき言ったような汚い言葉を使うと、最初の方は選手もスタッフも驚く。

でも、僕がそれをあえてオーストラリア人が使うように喋るとウケる。

関谷選手
ウケますね。わかります。

伊藤さん
選手がミスした時にあえてその言葉を言って、「えっ、ミッキー(伊藤さんの愛称)ってそういう言葉使うの?」って言われたり。

もともとの信頼関係もあるのだけど、距離が一気にぐっと縮まる。そうやって選手の懐やスタッフの懐に飛び込んだりしてるね、結構意図的にね。

選手とコーチだと一応オーストラリアだからフラットな関係だけど、年齢は離れてる。

選手が僕に会話しやすく、質問しやすいように、彼らといろんなところで対等な関係を築くためにあえてそういう言葉を使って、ちょっと悪ふざけな自分も見せてるね。

関谷選手
選手との関係性を築く上で、コーチならではのテクニックですね!

【4枚目の質問】『海外から見た日本のサッカーとは』

関谷選手
オーストラリアに来てから一番よく聞かれる質問が、「レベルどうなってるの?」「俺らで今やってるリーグは、日本でいったらどれぐらいのレベルにあたるの?」とか。

一番聞かれるけど一番答えるのが難しくて。こっち来てから、「サッカーでレベルが高いって、何がよかったらレベルが高いのかな?」っていう考え方になって。

技術的なものが上手ければ、レベルが高いけど、身体能力が高ければそれもレベルが高いし……

例えば戦術理解も頭が良ければレベルが高いし。だから、「レベルどう?」って言われても返答に困ります……。

伊藤さん
「どの?どの視点で見るの?」ってね(笑)。

関谷選手
「まあ技術的にはもちろん日本の方が高いけど、身体能力はこっちの方が高いよ」って、みんなが答えるような感じで答えちゃうんですけど。

伊藤さん
日本でトップクラスでプレーしてきたわけじゃない? 日本で評価されてる部分とオーストラリアで評価されてる部分の違いはあったりする?

関谷選手
日本だったら、「周りも活かして自分も活きる」みたいなプレーを結構得意としてて、それが評価されてたと思います。

でも、オーストラリアだと、攻撃的なポジションなのにこっちでセンターバックとか最終ライン(ディフェンス)までさがってビルドアップに参加しようとすると、すごい怒られて。「前にいろ!」って……。だから求められてるものが本当にはっきりしたというか。

基本的に、僕の技術とか攻撃的な部分に関わるところを評価してもらえるのは日本でもオーストラリアでも一緒だと思うんですけど、こっちだとより結果やゴールに近いところでのプレーを評価してもらえてると思います。

あんまり自分で言いたくないですけれど、対戦相手が僕にてこずってるなっていう感覚はあって……。オーストラリア人は小さくて俊敏性がある選手とはやりづらいと思うので。そこで違いを生み出せている分、結果も出せるし、お金も払っていただけてるのかなと思いますね。

伊藤さん
オーストラリアでプレーしてるからこそみえる日本のサッカーの印象ってある?

関谷選手
メンタリティーはいい意味で変わりました。オーストラリア人っぽくなったというか。

たとえば、一本パスミスをしたら日本では「あー今こんなミスしてちゃダメだな」って思っていたのが、こっちだったら「まあ、みんなパスミスしてるし」って思うようになりました。

伊藤さん
その土地に合わせるって大事だよね。サッカーだけじゃなく世界中で大事なのは、「適応性」と「順応性」。

これだけ今グローバリゼーションで、ボーダーレスになっていろんな人が行き交う中で、適応性や順応性がない人は、他の国や文化の中では生きていけないと思う。

関谷選手
その考えに大賛成です!

伊藤さん
「日本人らしさをだすとき」と「日本人らしさをださないとき」と「現地の人らしさをだすとき」と、その場面に合わせて行動するべき。

僕たちは、現地に行って自分で適応性や順応性を磨けてるから、こっちで生きていけてる。いかにこの国の人たちの懐に飛び込むかが重要だよね。

【5枚目の質問】『メルボルン・V戦を振り返って』

伊藤さん
この「メルボルン・ビクトリー」との試合って関谷選手にとってどうでした? ちょっと遠い記憶かもしれないけれど思い出せる範囲で。

関谷選手
試合の前にまず、組合せが抽選で決まったんです。たぶん8月の1週目とかに。1人で近くのバーに行って抽選を観てて……。

抽選の1週間前くらいに、相手チームであるメルボルン・ビクトリーに、本田圭祐選手の加入が発表されてました。

抽選終わった後に、チームのグループチャットが盛り上がりましたね。「本田が来るぞ!」とか「祐やったな!」ってみんな言ってくれて。まあ結果的には彼は来なかったんですけど(笑)。

本田選手抜きにしても、メルボルン・ビクトリーとの試合はすごく楽しみでした。Aリーグでいつも上位にいるチーム、テレビで観てる選手と対戦するわけだったので。

自分を試す、「どれだけできるのかな?」っていう思いがありました。

伊藤さん
あの時のスタメンは? メルボルン・ビクトリーの選手は、レギュラー選手は出てたっけ?

関谷選手
今出てる選手がほぼ出てました。

伊藤さん
ってことは、ほぼフルメンバーだったんだね。

関谷選手
そうですね。だから試合の前から嬉しかったですし、勝っても負けても一生の思い出だなって思って。

興奮状態だったので、正直試合のことはあんまり覚えてないですね。めちゃくちゃ緊張してて、朝から汗が止まらなかったですし(笑)。多分、人生で1番注目された試合かな!

伊藤さん
そうだね! 得点のシーンとか自分で覚えてる?

関谷選手
はい、覚えてます。「思いっきり蹴っちゃえ!」って自分に言い聞かせてましたよ(笑)。

伊藤さん
2得点決めて、「自分もAリーグでプレーできるんじゃないか」って思わなかった?

関谷選手
正直それは思いましたね(笑)。Aリーグのチームから「オファー来い!」って思ってましたね(笑)。

「オファーの連絡があるかな?」と思って、1週間くらいめちゃくちゃ携帯みてました(笑)。

伊藤さん
Aリーグが相手で、スタメンのメンバー相手にちゃんと自分の力で得点を取ってるから、あれは評価してほしかったし、Aリーグに行ってほしかった。

でも、チャンスはまだあるもんね!

関谷選手
まだありますね。あ、あと1個だけ。試合終わった後に、メッセージがめちゃくちゃきてて。ラインと、メッセンジャーと、フェイスブックが見たことない通知の数になってて!

それが嬉しかったです。

伊藤さん
どれくらい? どれくらいきてたの??

関谷選手
フェイスブックだけでも、「50」とかになってて。ラインも「ブァーーッ」てきてて。

小学校以来の友達とかからも、「さすが!」ってメッセージがきました。

伊藤さん
「さすが!」って、そんな関谷祐のこと詳しく知らねーだろ(笑)。

関谷選手
でも、そうやって気にしてくれて嬉しかったです。選手の特権ですね。

伊藤さん
そうだね。いつも選手がうらやましい! その特権は、コーチだとないからね(笑)。

関谷選手
あと、最後に言わせてください!

オーストラリアは、いろんなスポーツがみんなの生活に根付いてると思います。きれいな芝生の公園があって、みんなラグビーボールやサッカーボールを蹴ってたり。

メルボルンだったらAFLの決勝が祝日になったりとか。スポーツの決勝の日が祝日になるってすごいですよね。

スポーツ界にいる側からすると、すごい未来は明るい国なのかなって思います。これからいろんなスポーツのレベルがどんどん上がってくるのかなって思っています。

※AFLは、オーストラリアンフットボールのプロリーグ戦。

対談を終えて 〜ホスト・伊藤瑞希さんからのコメント

「なんて、謙虚で紳士なんだろう」と、対談を終えて改めて感じました。僕がオーストラリアで会ってきた日本人選手は、自分を変えずにうまく馴染めないか、影響を受け過ぎて日本人特有の繊細さが失われている方が多かったです。

関谷選手はしっかりと自分の個性を持ちながらも、オーストラリアのサッカーや生活環境に適応している印象を受けました。彼は、本当に地道に努力をしています。

日本人にとっては英語の習得が大きな壁になりますが、学校に通いながら積極的にチームメイトやスタッフと距離を縮めて、英語を上達させているようでした。サッカー選手は、「パフォーマンスが良ければ、それで良い」という人が多い中で、英語でコミュニケーションを取ることは信頼関係を築く上で非常に重要だと、関谷選手は理解しているのでしょう。

「地道な努力」と「真摯な姿勢」。これらが、オーストラリアサッカー界で一目置かれる存在に彼を押し上げた要因だと、今回改めて感じることができました。

次回の対談は3月公開予定!

終始笑いが絶えず、あっという間だった対談の様子は伝わりましたか?

サッカーの専門的な話もありつつ、英語に関することや、コミュニケーションをとるときに意識していること等、幅広く話してもらいました!

次回もオーストラリアを拠点にスポーツ業界で活躍している方をゲストに迎え、楽しく対談の様子をお伝えします! お楽しみに!

 

取材・文:坂本 奈々子
写真:西村 望美

伊藤瑞希さんのプロフィール

▼Email: mzk.work@icloud.com
▼シドニーFC: http://www.sydneyfc.com
▼Facebook: Mizuki Ito
▼Instagram: mizukiito
▼Twitter: mzk (伊藤瑞希)
▼HP: https://mzkweb.jimdo.com

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