日本にも馴染みの深いポップ・カルチャーの祭典「SMASH!（スマッシュ！）」が、8月20日（土）と21日（日）の2日にわたりシドニー郊外にあるRosehill Gardensにて開催された。

2007年にはじまり、2015年にはおよそ1万6000人の動員数を記録した「スマッシュ！」は、この手のイベントとしては、オーストラリア最大規模を誇るイベントだ。アニメ、漫画、コスプレ、ボーカロイド（ボカロ）など、ポップ・カルチャーが一堂に会するイベントとあり、会場内はコスプレイヤーたちで溢れ、いたるところで撮影会が行なわれるなど、大にぎわいの2日間となった。

開催10周年を迎えた今年は、初日のコンベンション終了後に記念イベントが開催され、「Sweet Devil」や「エレクトリックラブ」でおなじみのボカロP・八王子Pや、ボカロのIA（いあ）などが登場して、メインステージがダンスフロアに。参加者はお気に入りのコスチュームを身にまといながら、心地よい音楽に体を揺らした。

パネルにも登場した八王子P

この他にも、ゲストによるパネル＆トークショーや、メイドカフェやカラオケ大会などのアトラクション、さらに毎年7月下旬から8月初旬に名古屋にて開催されているコスプレ世界一決定戦「世界コスプレ・サミット」の2017年度オーストラリア代表者を選出する「世界コスプレサミット・オーストラリア予選」なども行なわれ、日本のポップカルチャーの要素を凝縮した盛りだくさんのプログラムを参加者たちは存分に堪能した。

このイベントのために来豪した日本からのゲストのひとり、声優の石川英朗さん（『NARUTO』うちはイタチ役など）にイベントの感想や海外での活動にかける思いをうかがった。

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石川英郎さん（声優）インタビュー

―シドニーに来てみて、いかがですか？

シドニーは空がものすごく青くてキレイで…、ビックリしましたねー。地平線が見え、日本では味わえない雰囲気がありますよね。

これまで海外のイベントには、台湾に3回、韓国に1回、ハワイに1回出演したことがあるのですが、オーストラリアははじめてです。じつは2、3年前にイベント出演のお話があったのですが、スケジュールの関係で立ち消えちゃって。その時すごい悔しくて、すごくオーストラリアに行きたいなーって思っていたのが、ようやく叶いました。

滞在はイベントの2日間を含めて4日と短いのですが、オーストラリアのみなさんに会いに行くということがメインだったので、スマッシュに参加できただけで十分です。あとはちょこちょこっとおいしいものを食べたり、ちょこちょこっと楽しんだりできたらなーと思っています。最終日にはブリッジ・クライムを予定しています。

―「スマッシュ！」に参加してみて、どうですか？

東京の事務所にもオーストラリアからファンレターが来たことがなかったので、「僕のこと知っているのかな」っていう不安がまずありました。イベントにスタッフさんの方が多かったらいやだなーと思っていたんですけど、自分の出演している作品のファンの方がいらっしゃったので、ホッとしました。作品を通じて僕のことを認識してもらえているということは、素直にうれしいですね。

―海外での活動も含め、今後はどのような活動をしていきたいと思っていますか？

まずは日本でがんばりたいなと思います。それでいての海外ですから。こうやって海外に行かせてもらっていますが、いつも「これでこの国は最後なんだな」という気持ちで臨んでいます。もちろん、また呼んでもらえたら、すごくうれしいです。

今日みたいに「不安だな、不安だな」と思うよりかは、堂々と「俺は世界に通用する作品に出て、ボイスアクターをやっているんだ」という自負でいろんな国に行けたらなというのが僕の夢です。

―オーストラリアのファンのみなさんにメッセージをお願いします。

みなさんに呼んでいただいたのか、それとも自分が勝手に来たのか（笑）、それはわからないですが、これをきっかけにいろんなところで僕を知ってもらえること、また、僕をきっかけにいろんな作品を知ってもらえることがうれしいです。

どんどんこういう日本の文化やアニメーションの輪を広げて行けたらいいと思っていますので、そのときにまた僕をぜひ呼んでください。いつでも来させていただきます。そのかわり、滞在期間が一週間はほしいですね、楽しみたいです（笑）。

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来年2017年は8月19日・20日に、おなじくRosehill Gardensにて開催される予定。今からスケジュール帳にマークをしておこう。