豪州最大の日本酒イベントと商談会、メルボルンに続きシドニーで...
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「Flat White(フラットホワイト)?」「Long Black(ロングブラック)?」
オーストラリアのカフェに行くと目にするこれらのコーヒー。日本では馴染みのない名前でオーストラリアに来てから初めて知ったという人も多いのではないでしょうか?
オーストラリアのカフェの数はパリよりも多いといいます。イタリアのエスプレッソ文化や、スタバやタリーズで一躍有名になったアメリカ文化は日本でも知られていますが、オーストラリアについては、バリスタを始めるまで僕も知りませんでした。
オーストラリアがコーヒーやカフェのシーンで今の地位になるまでには今までにどんな変化があったのでしょうか?
今回の記事では、オーストラリアのコーヒーに関する背景から世界をリードする地位に至った経緯にまでスポットを当て、オーストラリアのコーヒー文化の魅力を120%楽しめるような記事を書いていきます。
コーヒーメニューに関しても紐解いていきますので、どうぞお楽しみに!
オーストラリアはコーヒー先進国。
僕自身バリスタを始めてから知ったことですが、じつはバリスタ業界でもオーストラリアで修行する人が多いんです。インターネットでも「オーストラリア コーヒー」で検索すると、たくさんの情報が出てきます。
まずはオーストラリアがコーヒーで有名になったきっかけや、歴史的な背景に触れていきましょう。
そもそもオーストラリアで普及しているコーヒー文化は、日本とは異なったEspresso(エスプレッソ)がメインストリーム。オーストラリアのコーヒー文化の基盤となっているのはヨーロッパ圏、とりわけイタリアの影響が色濃いと言われています。
諸説あるようですが、戦後ヨーロッパからたくさんの人が移住して来たオーストラリア。エスプレッソのコーヒー文化を持つイタリア人が、1980年代にオーストラリアにその技術を持ち込んだカフェをオープンしたことが、歴史的に見るオーストラリアコーヒー文化の第一歩と言われています。
その後のオーストラリアのコーヒー文化で大きなきっかけとなったのは、2000年に開催されたシドニーオリンピック。この時のオリンピック開催をきっかけとして、1990年台後半にはカフェの屋外席の設置が認められ、同時にオーストラリアのコーヒー文化も飛躍的に加速していきました。
シドニーにはたくさんのビーチや公園があり、週末や仕事終わりに外でのんびりするのはライフスタイルとして定着しています。そのシドニーで屋外席の設置許可。シドニーに住んでいる人たちがこぞってカフェに通うようになるのも納得です。
2003年には、バリスタスキルを競う大会「World Barista Championship (WBC/ワールドバリスタチャンピオンシップ)」にて、オーストラリア代表のPaul Bassett(ポール・バセット)が最年少で優勝を勝ち取りました。当時のWBCは北欧からの出場者が毎年優勝しており、北欧以外で初の世界チャンピオンとなりました。
その後2015年には、オーストラリアのキャンベラにある「ONA Coffee(オナコーヒー)」のSasa Sestic(ササ・セスティック)が、WBCにて世界チャンピオンに。オーストラリアのコーヒー文化の地位を確固たるものにしました。
※ちなみに、2014年には日本代表の井崎英典(いざきひでのり)氏が日本人として初の世界チャンピオンとなり、翌年に優勝するSasa Sesticのトレーナーとして、本人を2015年の優勝へと導きました!
オーストラリアでバリスタ世界チャンピオンが誕生したと同時期の2002年、アメリカでは「3rdwave coffee(サードウェーブ)」という言葉が語られるようになりました。
サードウェーブとは、簡単に言うと「一杯のコーヒーの価値を楽しもう」という流れのこと。インスタントコーヒーに始まる「1stwave(ファーストウェーブ」、スタバに代表する「2ndwave(セカンドウェーブ)」に続く、コーヒー文化の流れを指します。
このサードウェーブ、日本では喫茶店やコーヒー専門店で古くから親しまれていた考え方ですが、世界的に見ると新しい文化の流れでした。その中で、エスプレッソをメインストリームとしたコーヒー文化のオーストラリアにも、変化が見え始めます。
「スペシャリティコーヒー」と呼ばれるハイクオリティのコーヒー、「シングルオリジン(シングルエステート、産地ごと農園ごとに提供されるコーヒー豆)」や「マイクロロースター」、「カフェロースター」と呼ばれる小規模の自家焙煎を行うカフェも、この頃からオーストラリアに浸透し始めてきました。
おいしいコーヒーを楽しめる環境が以前よりも整い、バリスタの技術やコーヒー豆の品質にもフォーカスするようになった現在、オーストラリアのカフェでは豆の個性や味の違いを楽しめるコーヒーショップも増えてきています。
毎日違ったコーヒー豆を、エスプレッソや日本でいうハンドドリップに当たるプアオーバー、コーヒーメーカーで抽出したバッチブリューで提供するカフェを街中で見かけることも多く、夏場には水出しのコーヒーCold Drip(コールドドリップ)を楽しめるお店もたくさんあります。
現在、オーストラリアでコーヒーを代表する街はメルボルンとシドニーでしょう。シドニーオリンピックの影響もあり、始めはシドニーの方がメルボルンよりもカフェの数が多かったそうですが、街の構造や季節の変化の影響もあり、今ではメルボルンのカフェの数がシドニーを上回り、メルボルンがコーヒーの街を代表しています。
この2つの街では、カフェの隣にレストランを併設したカフェレストランの形態の他にも、コーヒーメニューのみを提供する専門店や、自店舗の中でコーヒーを焙煎するカフェロースター、マイクロロースターも増えてきています。
バリスタや豆の焙煎の好みでお店を選び、さらにはお店の中でまた好みのコーヒー豆を選ぶ。
そうした多様な楽しみができるのも、今のオーストラリアのカフェの楽しみの一つになってきているのではないでしょうか。
イタリアのエスプレッソ文化から始まったオーストラリアのコーヒーの歴史。その中にはオリンピックやバリスタ世界チャンピオンの誕生など、多くのターニングポイントがありました。こうした背景から、オーストラリアは今では「コーヒー先進国」と言われるほどの国になったんですね。
オーストラリアでは、日本で聞き馴染みのないメニューもたくさんあります。冒頭に書いたFlat White(フラットホワイト)や LongBlack(ロングブラック)がその代表ですが、他にも日本でおなじみのLatte(ラテ)やCapcino(カプチーノ)といったメニューも。
オーストラリアのコーヒーには大きく分けてBlack(ブラック)とWhite(ホワイト)の区別があります。文字からも分かる通りブラックはミルクの入らないブラックコーヒー。ホワイトはミルクを使ったコーヒーメニューを指します。
そのコーヒーメニューの詳しい違いは何なのか? ここからはオーストラリアのコーヒーメニューについて詳しく書いていきます。
まずは、ブラックのコーヒーメニューからご紹介していきましょう。ちなみに日本でいうブラックコーヒーの勢いで注文すると想像とは違うものが出て来ますので要注意です(笑)。
「エスプレッソは30ccの少量のコーヒー。ガツンとしたい朝に飲みたいコーヒー代表!」
エスプレッソはすべてのコーヒーメニューのベースになるコーヒーで、単体で楽しむときにはコーヒーの個性ある香りや甘み、酸味を楽しむことができます。オーストラリアでは深煎りの苦味のあるものよりも浅煎りで、コーヒー本来の味を楽しめるカフェが多くあります。
エスプレッソはその淹れ方によっても呼び名が変わります。
「ロングブラックを飲むときはゆっくりじっくり、温度で変わる味の変化を楽しんで」
ロングブラックはエスプレッソをお湯で割ったもので、日本のアメリカーノと同じコーヒーです。エスプレッソは濃厚で少量のコーヒーですが、お湯で割ることでエスプレッソの持つ甘みや香りをより感じやすくなり、飲んだ後には心地よい余韻が長く続きます。
ブラックコーヒーよりもホワイトコーヒーを愛するオーストラリアの人たち。日本に比べて種類が豊富なのも納得です。ここからは、ミルクとコーヒーを使ったコーヒーメニューをご紹介していきます。
「フラットホワイトはオーストラリアの定番メニュー!お店を代表する一杯に出会えます」
フラットホワイトはエスプレッソとスチームミルクで作るコーヒーで、オーストラリアのカフェでは定番。フォームミルク(オーストラリアではフロスと言います)がとても少なく、コーヒーの味わいがしっかりと楽しめるホワイトコーヒーの代表メニュー。
「オーストラリアではカフェラテではなく単にラテと言います」
日本でもおなじみのカフェラテは、オーストラリアではグラスで提供されています。フラットホワイトよりもフロスを多く含んだコーヒーで優しい甘さが口いっぱいに広がります。
「チョコレートパウダーを一振り、ほんのりとした甘さも心地よいコーヒー」
ふんわりとした口当たりと、上にかかったチョコレートパウダーがほんのり甘いカプチーノ。日本同様にオーストラリアでも人気の定番メニューです。チョコレートと飲むときにはベストのコーヒー。
Flat White(フラットホワイト)、Latte(ラテ)、Capcino(カプチーノ)の3種類は、どれも同じエスプレッソとミルクを使ったコーヒーメニュー。違いは空気を含んだフロス(フォームミルク)の量の違いです。
僕が働いていたカフェでは、大体こんな感じで、それぞれフロスの量を変えていましたよ。オーストラリアの人は本当にコーヒーに対するこだわりが強いですよね。
では下からコーヒーメニューについての説明再開です!
「ピッコロはガツン!とコーヒー感を楽しむ、ミニバージョンのラテ」
ピッコロはサイズの小さいラテ。カップに入るエスプレッソの量は同じなので、他のホワイトのメニューよりもコーヒーの味が格段に濃く味わえます。特に朝やランチタイムには人気のコーヒー。店によってはコーヒー豆の種類も選べ、コーヒーの味を変える楽しみもあります。
「エスプレッソにほんの少しのミルク、イタリア語で”染み”を意味します」
エスプレッソにほんの少しのフロスを乗せたマキアート。オーストラリアでは通常のShort Macchiato(ショートマキアート)と、エスプレッソにお湯もしくはミルクを多めに足したLong Macchiart(ロングマキアート)の2種類があります。
「チョコレートパウダーにエスプレッソとミルク、寒い日に飲むモカはサイコーです!」
ふんわりとしたミルクにエスプレッソとチョコレートパウダーを加えたコーヒー。オーストラリアの浅煎りでチョコレートのような香りのあるエスプレッソで作られたモカは、日本で味わうモカとは別の味わいがします。寒い日には一番飲みたくなるメニューですよ。
「日本でいうココア、カフェの隠れた人気メニュー」
ホットチョコレートは、日本でも人気のホットココア。使っているチョコパウダーの種類で味が変わったりもします。お気に入りのホットチョコレートを探してカフェを回ってみるのも新しいかも(笑)。
「お子様にはこちら!ピッコロサイズのキッズ向けのスペシャルドリンク」
ふわふわのミルク(ぬるめ)とたっぷりのチョコパウダーがかかった、お子様向けスペシャルドリンク。ベビーカーでベジチーのを味わう粋なキッズも、オーストラリアにはたくさんいます。
オーストラリアのカフェのコーヒーメニューについてここまで解説してきました。日本にはないメニューもたくさんあります。
個人的なオススメのコーヒーメニューは、Piccoro(ピッコロ)。特に朝の時間にガツンとパンチの効いたピッコロで目を覚ますのが、僕の習慣になっています。日本にはないオーストラリア独自のメニューをぜひ楽しんでくださいね。
今回は、シドニーの中心街シティ(CBD)にある、隠れたコーヒーショップの名店「Skittle Lane(スキットルレーン)」をご紹介します。
スキットルレーンは、大きな通りに面していながら、外にはシンプルな鉄看板があるだけのまさに隠れ家。カフェというよりはコーヒーショップという雰囲気で、店内に入るとこれまたおしゃれなバリスタが出迎えてくれます。
店内にはベニヤのベンチと簡素なテーブル、それとカウンターのみと、とてもシンプル。大きな出窓からは陽の光が入り込み、ドライフラワーや季節の花が店内を鮮やかに彩っています。
スキットルレーンでは、ハンドドリップのプアオーバーからエスプレッソメニュー、自家焙煎のコーヒー豆も取り扱っています。ですが、この中から僕が今回オススメしたいのはPiccoro(ピッコロ)。
僕の通勤路の途中にお店があり、外からみたバリスタのスムーズな動きに心奪われ入ったのが、僕がスキットルレーンのコーヒーを初めて体験した日。その日から、ことあるごとにお店に通ってはピッコロを飲んでいました。
ほのかに香るココアとバニラの香り、丁寧スチームミルクの注がれた一杯のコーヒーに心奪われに、ぜひこのシドニーの隠れた名店へ足を運んでみてください。
営業日:月曜日〜金曜日 7:00-16:00
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