数年前から近所の商店街で、レストランやカフェの前の歩道にテーブルや椅子が出されて、お店が歩道を占有している光景が増えてきました。おそらくシドニーの至る所でこのような現象が出現し、今では当たり前の風景となっています。
公共の歩道をレストランやカフェが占有するのはいかがなものかという意見がありますが、カウンシルもテーブルひとつにつきいくらという形で料金を課して収入増につなげる狙いもあってか、割と簡単に許可を出したお陰で、アウトドアダイニングがブームのように増えていきました。
もちろん、自宅の裏庭や公園でのBBQなど、屋外でのパーティや食事はシドニーっ子には至極当然の日常的なものです。青い空と陽光の下で食事を楽しむ生活が、結果的にアウトドアダイニングをレストランやカフェにも行なわせることになったのも事実です。
ただ、その背景には、食事や飲酒を楽しみながら喫煙ができるという大きな理由もありました。
NSW州では2013年の法改正で、商業施設などの建物の前での喫煙が禁止されました。ただし、酒類ライセンスのある商業施設(クラブやホテルなど)やレストラン、カフェは2015年まで猶予期間が与えられたので、喫煙者は大手を振ってこのような場所でタバコを楽しむことができました。
ところがその猶予期間もついに終わりを迎え、2015年7月6日から、屋外の食事エリアでの喫煙が禁じられました。
(ということで今週の数字です)
酒類ライセンスのある場所やレストラン、カフェから4メートル以内の場所、また、フードフェアの食べ物屋台から10メートル以内の場所での喫煙が全面的に禁止となったのです。
この法律「Smoke-free Environment Act 2000」は、通称“4 metre law”と呼ばれています。レストランの出入り口から4メートル以内での喫煙を禁止し、違反するとその場で300ドルの罰金が科せられます。オーナーも最高5500ドルの罰金です。
2013年の法改正では、屋外の子ども向け遊具のあるエリアから10メートル以内での喫煙が禁止され、公園はもちろんファストフード店やスポーツ施設など、遊具の置いてある場所はすべて対象となりました。罰金は550ドルです。
また、同時に住居以外の建物の出入り口から4メートル以内の喫煙は禁止されましたが、先述したように、ライセンスのある商業施設やレストラン、カフェは2015年まで猶予期間が与えられていました。
こうなると煙草を吸いながら建物や施設の前を通り過ぎる分には問題はありませんが、お店が並ぶ商店街など、レストランで食事中にちょっと外で一服、というわけにいきません。4メートルと10メートル規制のため、かなり遠くまで行かないと煙草も吸えないという結果に。
年々厳しくなる喫煙規制はタバコを吸う人には大変ですが、しかしタバコの害はすでに多くの医療研究で明らかになっています。それも吸っている本人の健康だけではなく、周りの人にも影響を与えています。いわゆる「受動喫煙」です。特に子どもにとっては悪影響が心配されます。
4メートルと10メートル。喫煙者はしっかりと頭に入れておきましょう。
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