日本政府観光局（JNTO）主催の訪日観光セミナー「Japan Roadshow 2018」が、12月4日（火）のブリスベンのBrisbane City Hall（ブリスベン・シティ・ホール）に引き続き、12月6日（木）にシドニーのHilton Hotel Sydney（ヒルトン・ホテル・シドニー）で開催された。

過去5年間で訪日オーストラリア人が倍増、インバウンド消費額も年々伸び続けていることから注目が集まるオーストラリア市場。昨年に引き続き、今回も「Matsuri Japan Festival 2018（祭りジャパンフェスティバル）」直前の開催ということもあり、北は北海道、南は沖縄まで、日本各地から46もの地方自治体、宿泊施設、旅行会社などの団体が参加。出展数、来場者数は過去最高を記録した。

日本政府観光局（JNTO）シドニー事務所の若林香名所長、在シドニー日本国総領事の竹若敬三総領事の挨拶で幕を開けたセミナーにはシドニー出身のラグビー選手で、2015年には日本代表としてラグビーワールドカップ2015にも選出された経歴を持つクレイグ・ウィング氏がゲストスピーカーとして日本の魅力を熱く語り、来場者や出展者はオーストラリア人視点の体験談に熱心に聞き入った。

プレゼンテーションの後に開催されたビジネスセッション（商談会）では各ブースが大盛況。複数のブースを訪れた来場者は、各出展者が持ち寄った豪華商品が当たる抽選会に参加できるという仕掛けもあり、気軽に商談や情報交換をすることができる雰囲気も印象的だった。

主催である日本政府観光局（JNTO）シドニー事務所の若林香名所長は、

「今回は過去最大規模での開催ということで、オーストラリアからの関心の高まりだけでなく、日本側の熱意も実感しました。日本では災害が多かった2018年ですが、インバウンド市場への影響もほとんどなく、むしろ関空・シドニー便の増便など、プラス材料の方が多かった印象です。

ただ、東京・大阪・広島のゴールデンルート以外でまだ知られていないエリアも多く、スキーや桜の時期以外のグリーンシーズンの数字が伸び悩むなど、課題もあります。

それらは単に情報が届いていないだけのことなので、来年のラグビーW杯などを露出のきっかけにして、知られざる日本の魅力をどんどんアピールしたいと思いますね。

具体的には、SNSでの情報配信や広告などのデジタルマーケティングに、これからも力を入れていきたいです。また、日本の関係者の方がオーストラリア側に直接PRできるよう、両者のつなぎ役も継続して担っていこうと思います」

と今回の「Japan Roadshow 2018」について振り返ると同時に今後の取り組みについて語った。

ラグビーワールドカップの開催を来年に控えるなど、盛り上がるインバウンド景気の熱気がひしひしと感じられる商談会となった。

文：德田 直大・和田野 澪

出展団体一覧

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