ブッシュファイヤー(山火事)はオーストラリアの夏の不運な年中行事ですが、今年はその程度が非常に激しく、空気や空の色も悪くなり、心身への影響が残念ながらかなり出てしまっています。
わたしたちサイコロジストが所属するAustralian Psychological Societyからも、ブッシュファイヤーによる心理的影響を理解し、改善するやり方についての記述が出ているので、日本語でご紹介いたします。
あなたの住むコミュニティがブッシュファイヤーの脅威にさらされているということは、とても恐ろしいことでしょう。これをまだ体験したことのない人は、それによってもたらされるストレスを少なく思ってしまうかもしれません。つよいストレスにさらされるとほとんどの人は、いつものようにクリアに考えることができなくなり、判断や反応にも影響が出てしまいます。
ストレスフルな状況であることを予期しましょう。
典型的な心身の反応を予期しましょう。恐ろしい考えが、恐怖を強めるかもしれないなど。
恐ろしい感情と考えを、簡単な呼吸法や自分への語りかけでマネージするようにしましょう。
1ストレスフルな状況であることを予期しましょう。
あなたはいつもストレスにどのように反応しますか?ストレス度の非常に高い状況には?このような反応が起こるのはとても自然なことですが、いろいろと準備することもできます。
自分のいつものストレス反応を理解したら、それが起こったときにうまく対処することができるようになるでしょう。
ストレス度の非常に高い状況についてどのように感じるかは、不安への身体的反応や、頭の中で起こってくる考えをどのように扱うのかに、大きく関係しています。わたしたちの恐ろしい状況への身体的、そして感情的反応は、ファイト・アンド・フライト、戦うか逃げるか、と呼ばれているようなものです、すなわち、あなたの命を守ろうとして戦うのか、それとも逃げるのか。
2典型的な心身の反応を予期しましょう。恐ろしい考えが、恐怖を強めるかもしれない。
とても高いストレス状況では、体はふつう不安のサイン、つまり鼓動が速くなり、息がハアハアして、めまいや汗をかくといったサインを出します。あなたはどの症状で、不安に一番きづくでしょうか?
典型的な考え方と感情はこのようなものです
・こんなことは扱えない
・すごく怖い
・死んでしまう
・これはひどい
・何をしたら良いのかわからない
・何もかも失ってしまう
・とても耐えられない
・こんなことは起こって欲しくなかった
強い身体反応と、恐れる考えはふつうの反応だと思い出してください。しかし、それらは冷静になり、クリアに考えることには役に立ちません。自分に対してあまりに批判的になる必要はないのですが。
3.感情と考えを、簡単な呼吸法や自分への語りかけでマネージするようにしましょう。
これらの方法は、コントロール感を増し、どうやって安全でいるかという適切な判断をするのに役立つでしょう。
呼吸をゆっくり深くすることで、体の恐れの反応を穏やかにします。呼吸に意識を集中して、心地よい限り、呼吸を長くしていきます。鼻から息をするのが良いでしょう。そして呼吸が、ひとりでに出たり入ったりするのに任せましょう。
不安な考えやイメージを、もっと役に立つものに置き換えましょう。息を吐き出しながら、「リラックス」「穏やかでいよう」「大丈夫。マネージできる」「なんとかできる」などと自分自身に言ってみましょう。「しなければならないことに集中してみよう」「パニックになる必要はない」などとも。悪い考えに沈みこんでしまわないように、より落ち着いて、何をしなければならないかを考えましょう。
暑くてブッシュファイヤーのリスクのある日は、たくさんの人の不安を増大させてしまいます。
子どもたちは傷つき安くて、メディアが盛んに報道しはじめること、コミュニティや学校や家でよくブッシュファイヤーについて話し合われはじめることは、子どものこころに警鐘を鳴らしはじめます。
この最初の情報シートは、両親やケアラーが、子どもたちの恐れに気づき、しかし彼らが安全で安心して良いことをわかってもらうためにどのようにしたら良いかということが書かれています。
子どもたちが恐れをマネージするのを助けましょう
・ブッシュファイヤー対策に対して働くのに、子どもたちも参加させてみましょう
・大人であるあなた自信がこころの準備をしておきましょう。それによってもっとコントロール感が感じられたり、同じスキルを子どもたちに教えることができます。
・子どもの心配を聴き、誇張されたり不正確な考え方は正してあげましょう。
・ポジティブでいて、安心させてあげましょう。「もしブッシュファイヤーが来ても、わたしたちにはプランがあって、みんなが安全でいるためにできることがたくさんあるんだよ」などと言ってあげましょう。
フッシュファイヤー対策に子どもたちを参加させましょう
家を守るために対策をすることに子どもたちを参加させると、子どもたちのコントロール感を増し、恐れをマネージするのに役に立ちます。
・脅威を感じる状況のときに、何か役に立つ活動に没頭することは、穏やかでいるために役に立ちます。それぞれの子どもたちにあった活動を選び、何かすることがあると感じさせ、それを家を保持するためのプランいに組み入れましょう。
・家族中で家や土地をブッシュファイヤーから守るためのプランを話し合いましょう。それを書き出して、みんなが見えるところにディスプレイしましょう。
・みんながそれをよくわかるように、そのプランを練習しましょう。
・学校にいるときのブッシュファイヤー・プランについて子どもと話し合いましょう。
file:///Users/shioriyano%201/Downloads/Preparing-children-for-the-threat-of-bushfires.pdf
・遊びや絵や夢や自発的な会話の仕方が変わる
・幼児がえりした行動が増える
・悪夢
・ひとりで寝ることを怖がる
・寝つきにくくなる
・イライラしたり、怒りっぽくなる
・かんしゃくを起こしやすくなり、反抗が増える
・偏食が増える
・引きこもる
・親といっしょにいたがり、もじもじする
・集中力がなくなる
・不安がり、恐れ、自分やひとの安全を心配する
・攻撃性が増え、怒りを爆発させる
・死ぬことについての質問をする
・身体的な症状を訴える(腹痛や頭痛など)
・子どもがメディアに露出する程度をモニターする
・子どもが感じることや考えることを聴いて、理解する
・子どもに安心させる
・子どもの前で話してしまうことについて、よく気をつける
・大人自身の反応にもよく気をつける
・子ども自身に安全感や希望について語らせる
https://www.psychology.org.au/getmedia/bcc9b051-cf2f-4fbf-b2ea-a607a9e19af2/bushfire-recovery.pdf
役に立たない考え方と格闘してやっつけましょう!
自分自身の回復に役に立たない考え方に気づくのはかなり難しいことですが、まず気付きましょう。
次のステップは、コントロール感を増し、希望が得られるような考え方を見つけましょう。例えば「すでにわたしはたくさんの対策をしたきた。今まであまり知らなかったような自分の強さにも気付いた。「これは困難でしばらくかかることだろうけれど、もうわたしは取り組みはじめている。とにかくやり続けてどうにかしてしまおう」
役に立たない考え方に気づいて、他の役に立つ考え方を見つけ出すのはむずかしいけれど、良いことは機会はたくさんあることです!
1.問題をはっきりさせる
2.問題を査定する
3.解決方法についてブレイン・ストーミングする
4.解決方法を採用する
人とのつながりの大事さと、それをどのように作っていくかについて書かれています。
楽しく感じる活動をすることは、コントロール感や人生の意味を得て、他の人にも楽しみを提供できるようになるのに、とても重要なことです。
上の文書では、過去に楽しんでいたことをすることを自分自身にどう許すのか、そしてそれをやることを保持するのか、そして楽しみにできることをどうプランするのかについて書かれています。
ブッシュファイヤーなどの災害の心理的影響を扱うためのやり方で、感情的ストレスや動揺反応をマネージするための4つのステップについて書かれています。
1.体のどこにストレスが出ているのかをはっきりさせましょう
2.ストレスのタイプに名前をつけましょう
3.ストレスが何によって引き金を引かれるかに気付きましょう
4.ストレスをマネージしましょう
(まだまだ詳しく翻訳できるところが多々ありますので、順々に付け足していきます)
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