豪州最大の日本酒イベントと商談会、メルボルンに続きシドニーで...
JAMS.TV Pty Ltdによる日本の祭典「酒フェスティバル(Australian Sake Festival)2024」ならびにBtoB商談会が、7月のメルボ…
いま日本語訳を作成中です。近日中に公開いたします。
史上まれに見る大きさのブッシュファイヤーの、シドニーなどの大都市にさえ押し寄せるものすごい煙害に悩まされていたと思ったら、今度はコロナウィルスによる新型肺炎の中国での大流行と、世界中への感染危機・・・。今年は息つくひまなく、自然災害やトラブルが押し寄せてきますね。
新型肺炎の患者数や死者数も増え、メディアでの取り上げ方もどんどん深刻味を帯びて長くなってくるにつれ、人々の意識の仕方や不安も強くなり、人混みへの外出を自粛するなどの、新型肺炎を意識した動きが出てきました。
心理学を学んだ者の目からみると、医学的に意味のある現実の状況理解や予防方法・行動とは別に、メディアの報道や周囲の人の意識や行動に影響されて、社会心理的にわたしたちがどうしても影響されたり扇動されたりしていく側面も感じます。
今回は新型肺炎の流行にともなう、わたしたちの心に起こりがちなこととその留意点について考察してみたいと思います。
最初は、そんな感染症が中国の武漢という都市で流行っているらしい・・・という遠い国の話にように感じていたことが、武漢市での爆発的な流行、数百人が数千人になり、100人近い死者が出て、そして世界の各国でも数名の感染者が確認される事態となりました。ときは春節、中国の旧正月で、中国人観光客が世界中に出向き親戚を訪問したり観光する時期とも重なりました。
新型肺炎の感染を避けるために人混みに出て行かないことを決める人たちが身の周りに出てきたりすることで、この感染症の脅威が身近にも迫っていることを私たちは感じはじめました。メディアでの取り上げられ方や、各国政府が武漢から帰国の特別救援機を飛ばしたり、WHO(世界保健機構)も動きはじめたことで、わたしたちも否応無く意識せざるを得なくなり、日常会話にもこの話題が出ることがたいへん多くなってきました。
まずは事実をよく調べて確認し、史上最悪の感染症、かかったら即死に至る可能性のあるものすごい怖い病気といったイメージにのせられないようにしたいものです。今までのところ、死者は出ているものの、致死率は5%以下と推測されているとのことです。感染して亡くなった方は、すでに既往症を持っている高齢者がほとんどということです。
まず今までの知られている事実を、事実のままに理解するようにしましょう。
サイトはいろいろ出ていますが、例えばこんなサイト・・
【新型コロナウイルス】感染症専門医師が教える新型肺炎、私たちが今すべきこと
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5e323f59c5b6f2623323e4d1
メディアでの報道も日々加熱しています。
そのようなメディアや身の周りの人々の行動に、安易に不安になり過ぎる人もいます。世紀末的な巨大な不安感にみなが襲われやすい時期です。この病気への感染をおそれるあまり、行動や活動を自粛する動きが強くなり、中国の方が多いと思われるところはこの時期は忌避されがちでしょうし、中国人の方との接触をむやみに避けるような動きになってくると差別にもつながり、極端になってしまうことに気をつけたいものです。
2003年のSARS流行時に起きた心理社会的影響は、“5つのP”と言われています。
(関西福祉大学、勝田吉彰教授)
https://times.abema.tv/posts/7039111
1.SARS Phobia: 公式情報とうわさの乖離から不安や恐怖が拡大(3月20日ころ〜)
2.SARS Panic: 公式発表の数字がはねあがり、雰囲気が一変恐慌状態(4月20日ころ〜)
3.SARS Paranoia: 事実ではないうわさ、風雪、新年が一人歩きし、訂正不能(4月下旬ころ〜)
4.SARS Politics: 援助や調査研究で来訪者が増え、政治的な動きも(5月中旬〜)
5.SARS PTSD: 患者、周辺、一時帰国者のトラウマ体験が語られる(6月〜)
今回も「関西空港から感染の疑いのある中国人が逃げた」というデマや、「人類史上最凶、致死率15%、感染率83%」などという根拠のないツイートが拡散するなどしており、すでに3の妄想的な段階にきているのではないか、とのことです。
どうしてこのような時期に、上述のようなあらぬデマが広がってしまうのでしょうか?明星大学の藤井靖准教授は3つの要件があると説明しています。
1. 自分たちにとって重要な情報・事柄が対象であるとき。
2. 先行きが不透明な状況であること。実際コロナウイルスがこの先どのように展開していくかは誰にも見えていない。
3. 不安が高まりやすい事柄や状況であること。今回の事柄は私たちの身の安全や命にも関わり得ることだけに、大きな不安につながりやすい。
デマにふりまわされないためには、以下のような留意点があるとのことです。(同藤井教授)
1. 一人の見解や一つのメディアの発信に惑わされ過ぎずに、複数のソースを確認するなど、情報を多面的にとらえることがまずは重要。
2. コロナウイルスに感染したらどうしよう、という不安が広がっている。安心できる結論が得られない状況の中での不安は雪だるま式に大きくなることが多いので、逆に、仮にかかってしまったらどう対処するのか、どこに治療機関があるのかなどのリソースを確認しておくこと、シュミレーションしておくことが、一つの安心材料となる。
3. 人間の心理として「不安なときは、その不安を肯定する情報に出会うことによって、逆に安心する」、つまり今回のようにパニックになったときには、自分から不安なことを探している、そのような心理があることも心にとめておく。それで新型肺炎に関するニュースを、事実を知る以上に見続けてしまっている面があるのかも知れない。
すでにデマが拡散しているようなので、注意しましょう。「その情報はデマかもしれない」可能性を心にとめながら、正しい情報を多面的に判断するようにしましょう。
https://www.j-cast.com/trend/2020/01/30378343.html?p=all
なぜ私たちが新型肺炎に不安を感じやすいのか、また目を向けるべき他の側面とは何かを、このNHKの記事は論じていて、非常に参考になるように思います。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200130/k10012265231000.html
1「中国以外の感染はまだ少ない」
中国以外で感染した人の数は、世界中あわせて今のところおよそ100人で、中国国内に比べて桁違いに少ない状態です。参考までに毎年流行するインフルエンザでは、ピーク時には日本国内で1週間だけで200万人以上が感染します。2「重症化は20%」
WHOによりますと、感染しても重症化する人は20%で、ほとんどの人の症状は軽いとされています。たとえ感染したとしても全員が肺炎になるということではありません。
3「対症療法で回復 特効薬やワクチン開発中」
特効薬はありませんが、酸素吸入や脱水の際の点滴など対症療法で回復している人も多くいます。薬も大事ですが、人間が持つ免疫の力で回復することも多いのが感染症です。また特効薬やワクチンの開発を目指した研究も進められています。アメリカでは3か月以内にワクチンの臨床試験が始まる見通しです。
4「手洗いと消毒で予防可能」
さらに、手洗いと消毒で予防は可能だとされています。
私たちのいる国オーストラリアでも、すでにワクチン開発の突破口となる発見があったとの報道があります。
https://www.bbc.com/japanese/51290825
また今後、Australian Psychological Societyもブッシュファイヤーのときのように、社会心理的な留意点の文書を出すと思いますので、そのときにまたそれの日本語訳をお届けしたいと思っています。
わたしなりにまとめると、以下のような留意点があるかと思います。
1 複数の報道から多面的に、正確に事実を知る。イメージだけでやたらに怖がらない。
2 一つの報道や情報を「デマかもしれない」可能性も考えつつ、1に務める。
3 大人として合理的な態度をとる。極端に感情的に、また差別的になってしまうことに注意する。
4 「かかったらどうしよう」とやたらに怖がるより、「万が一かかった場合はこうしよう」と現実的にシュミレーションしておく。
5 感染しにくいような行動には注意しながら、なるべく平常心で普通に生活する。
JAMS.TV Pty Ltdによる日本の祭典「酒フェスティバル(Australian Sake Festival)2024」ならびにBtoB商談会が、7月のメルボ…
JNTO(Japan National Tourism Organization/日本政府観光局)主催による訪日観光セミナー・商談会 「Japan Roadshow 2024」…