シドニーで9月17日、「シドニーマラソン2023大会」が開催された。 名古屋市から派遣され、この日のマラソンに出場した市民ランナーの中倉啓敦さんと河村英里香さんが18日、シドニー市庁舎を表敬訪問し、Robert Kok市議と面会した。
さまざまな距離のランニングとウォーキングのコースが用意されたイベントとして、国内外のランナーに親しまれている「シドニーマラソン」は、「名古屋シティマラソン」と姉妹マラソン関係を結んでおり、毎年相互に代表ランナーを派遣し、スポーツを通した両市の交流を図っている。
2012年に姉妹マラソンを提携して以来、名古屋市とシドニーは2019年までに8回、お互いの都市大会の成績優秀者をもう一方の大会へと派遣してきたが、姉妹友好都市40周年の節目である2020年は、新型コロナウイルスの影響で中止となっていた。今年は4年ぶり9回目の派遣となった。
「シドニーマラソン」は、ハーバー・ブリッジを筆頭にシドニーらしい景観をコースに取り入れ、180度のカーブを減らして流れをスムーズにするなど、誰もが楽しめるランニング体験とカジュアルでフレンドリーなサポート体制が特徴。マラソン、ハーフマラソン、10km、そして3.5kmのファンランコースが用意されている。世界6大マラソンシリーズ「アボット・ワールド・マラソン・メジャーズ(Abbott WMM)」の7つ目の候補レースとして選ばれていることもあり、大会は最高気温が32度に達する気候ながらも大きな盛り上がりを見せた。
今年の3月に開催された「名古屋シティマラソン 2023」にて優秀な成績をおさめた中倉さんと河村さんは、名古屋代表ランナーとして今回のハーフマラソンと10kmにそれぞれ出場。シドニー市庁舎でKok市議からの歓迎を受け、マラソンの体験を振り返り、和やかに歓談した。
日本生命保険相互会社に所属。学生の頃は陸上部に所属し、ブランクがありながらも「名古屋シティマラソン 2023」の10kmで優勝。「シドニー・ランニング・フェスティバル 2023」のハーフマラソンでは、1時間16分40秒のタイムを記録。
「『シドニーマラソン』は小刻みにアップダウンがあるコースで、暑い日だったこともありタフなレースでしたが、陸上を引退している自分としては、どちらかというと楽しんで走ろうというイメージで臨んだ大会でした。
今年1月に競技を一度引退して、『名古屋シティマラソン』は3月にあったので、まだ今まで蓄えてきた部分もあり優勝できました。シドニーは自分の身体のコンディションも現役と比べて良いわけではなかったので、タフなレースで。
後半はキツくて楽しむ余裕がありませんでしたが、オーストラリアは日本よりも応援により勢いがあるからか、走っている時に聞こえてくる声だけでも応援してくれていると雰囲気でわかる楽しさがありました。
マラソン外の印象的なことですと、今まで海外に出たことなく英語が喋れないぶん、食事や買い物に出かけて身振り手振りでも伝わった時は嬉しかったですね。チャンスがあったら、また海外へ来てチャレンジしてみたいと思います」
敷島製パン株式会社に所属。「名古屋シティマラソン 2019」のハーフマラソンで優勝。海外レース初出場となる「シドニー・ランニング・フェスティバル 2023」の10kmでは、36分10秒のタイムを記録。
「海外レースは初めてで、ちょっと不安もありましたが、日本よりもみんなフレンドリーで大会自体が盛り上がっていたので、とても楽しく走れました。
自分と同じペースの人をまず見つけて、その人と並んで走るんですけど、途中は一人旅にもなりました。最後の方になると後ろから足音が聞こえてきたので、抜かれたくなかった。少年の男の子が後ろから迫ってきて、ゴール手前で二人で競って、最後は私が勝ちましたが、お互いハイタッチして楽しく終われました。
今回は10kmに出場しましたが、ハーフマラソンやフルマラソンの方にも出てみたい気持ちになりました。岐阜県の『ぎふ清流ハーフマラソン』も、今年から『名古屋シティマラソン』と同様に姉妹マラソンが提携されたそうなんです。その大会で優勝して海外レースにまた出場してみたいと思います」
「今回は4年ぶりの名古屋市との交流が実現しました。姉妹マラソン全体として、コロナ禍を経験して日本からの参加ランナーが減ってしまいましたが、走る人たちの意欲は消えていません。海外マラソンの立ち位置が今後どうなっていくかなという気持ちはあるものの、さまざまな大会が淘汰されて質の良いものが増え、少しずつ日本からのマラソン人口も戻ってくることを期待しています。
シドニーは名古屋市の他にも姉妹マラソンがありますが、名古屋市は非常に特別な都市。姉妹都市があり、姉妹マラソンがある。今後もシドニーとの姉妹都市交流は続くでしょう。
また、今年から愛知県のお隣にある岐阜県の『ぎふ清流ハーフマラソン』も、シドニーマラソンとの姉妹マラソンとして提携されました。岐阜市出身でシドニーオリンピックマラソンの金メダリストでもある、高橋尚子さんご本人からの提案です。そして、茨城県土浦市の『かすみがうらマラソン』も以前からの姉妹マラソンであり、今シドニーは3つの姉妹都市と交流しているんです。喜ばしいことに、『かすみがうらマラソン』から今回派遣された市民ランナーの方々は、『シドニーマラソン』の男女ハーフともに見事優勝されました。
もう一つ、『アボット・ワールド・マラソン・メジャーズ』というマラソン大会があります。世界の名高く大規模な6つのマラソン大会(東京、ボストン、ロンドン、ベルリン、シカゴ、ニューヨーク)によって構成されるマラソン大会シリーズで、まだ南半球の大会は入っていません。そこに、今年はシドニーと南アフリカのケープタウンの大会が立候補したんですね。昨日のシドニーマラソンでは、その『アボット・ワールド・マラソン・メジャーズ』の委員会の方々も訪問され、コース内容や大会運営の様子などを審査しました。今回の評価が良ければ、シドニーマラソンも『アボット・ワールド・マラソン・メジャーズ』の大会メンバーの一員になれるかもしれません。
シドニーを含むNSW州は、VIC州やQLD州と比べて、今のところ世界的なイベントがありません。ですから、シドニーマラソンが世界的に評価されることは非常に良いことかと思います」
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