岡山県名産の日本酒と備前焼をプロモートする試飲イベントが11月4日(火)、シドニー市内の居酒屋ますやにて開催された。オーストラリア市場への販路拡大を目的とする同イベントには、シドニーの日本酒関連のサプライヤーや販売代理店、レストラン関係者などが集まり、地酒をテイスティングしながら蔵元たちの説明や売り込みに熱心に耳を傾ける光景が展開され、オーストラリアでは初のお披露目となった同県地酒への関心の高さがうかがえた。
冒頭で挨拶にたった御前酒蔵元辻本店・7代目蔵元辻総一郎氏は、今後のオーストラリア市場への事業拡大に意欲を見せ、岡山特産の雄町米で作った日本酒を目玉としたプロモーションの可能性を述べた。
また全国の収穫量の92%が岡山産という雄町米についても言及、「幻の酒米」と呼ばれ、他の酒米と比べて柔らかいなどの特徴に触れながら、溶けやすく濃厚な味の日本酒が醸造される秘密を披露した。蔵元たちが丹精こめて作り上げた地酒を、オーストラリアでいかに普及させるかが今後の課題だ。
会場には備前焼の展示スペースも設けられ、ディスプレイされた酒器や皿の素朴な作品は集まった関係者を魅了した。土の状態や焼くときの温度で作品の出来上がりが変わるため、ひとつとして同じ模様のない備前焼。実際に使うことで初めて価値がわかる焼き物として試飲用にもお猪口が並び、備前焼と地酒を堪能した参加者たちをうならせた。
各酒蔵自慢の銘柄は、米の旨味あふれる地酒をより深く味わえるよう、常温・冷酒・燗酒が用意された。
岡山県から参加の5人の蔵元
御前酒蔵元辻本店 7代目蔵元・辻総一郎氏
白菊酒造株式会社 代表取締役・渡邊秀造氏
株式会社板野酒造本店 ディレクター・板野桂子氏
宮下酒造株式会社 専務取締役・宮下晃一氏
菊池酒造株式会社 副社長・菊池大輔氏
地酒の味わいを引き立てるフィンガーフードは、シンプルなお漬物や色の鮮やかなシーフードなどが振る舞われ、会場に集まった関係者は地酒とともに舌鼓を打った。
備前焼をいかにオーストラリアの文化に取り入れる機会を増やすかが課題であると語る陶芸家Malcom Greenwood氏。
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