「今週の相場の焦点」by Joe Tsuda (津田 穣) ...
21 October 2024 ◎<ポイント> ―150円台定着は容易ではなく、、、― ・今週の予想レンジ:148.00-152.00 先週のレンジ…
5/21(月) 日本4月通関ベース貿易収支、FRB当局発言(アトランタ、ミネアポリス、フィラデルフィアFED)
22(火)米韓首脳会談
23(水)4月英CPI、米4月新築住宅販売
24(木)米4月中古住宅販売、FRB当局発言(NYK、フィラデルフィアFED)、EU財務相理事会、ユーロ圏財務相会合
25(金)独5月ifo景況感指数、米4月耐久財受注、FRB当局発言(ダラス、アトランタ、シカゴFEDパネルディスカッション)
先週も色々な出来事が起こっています。
イスラエルの米国大使館はエルサレムに移転されイスラエル・パレスチナ間の衝突が激化しています。
また北朝鮮は核実験場の廃棄を始めましたが、 米韓の軍事演習開始を不満として南北協議の中止を決定しました。
米国のロシアゲート疑惑を捜査しているモラー特別検察官はトランプ大統領本人の起訴をしない方針をトランプ大統領の弁護士団に伝えたと報道されました。
市場では米債10年債利回りが3%台を固める形となりドル上昇をサポートしました。 2年債との利回り格差が0.5%以上に広がってイールドカーブのスティープ化が顕著となり、米国におけるインフレ期待の高まりを示しています。
一方NYKダウは利回り上昇を懸念して前週末比で100ポイント以上値を下げています。
ただドル相場は株下落よりむしろ金利上昇にサポートされ、ドル円は1月以来の111円台を付け、ユーロは1.17台半ば、ポンドは1.34台半ばに下落しています。
今週は大きなイベントはありませんが、果たして米債利回りにサポートされたドルが続伸し、ドル円は年初の高値113円台を目指すのか?あるいは新たなリスク要因に上値トライを阻まれるのかがポイントです。
新たなリスク要因とはまず中東リスクです。 米国のイラン核合意離脱に加えてイスラエルの米国大使館エルサレム移管で中東の緊張が高まっています。
一方北朝鮮問題も北朝鮮が急激に態度を硬化させ、6/12の米朝会談の実現すら危ぶまれています。
係る地政学的不安以外にも米中通商協議は依然難問を抱えて、問題解決の長期化が懸念されます。
また先週は米債利回り上昇/株価軟調となりましたが、今年から来年に向けて米金利上昇から米経済が減速するとの懸念が早くも聞かれます。
主要国で景気拡大=出口戦略競争の先頭を独走中の米国ですが、更なる金利上昇が株価の大幅調整につながる場合には、新たなリスク要因となる可能性があります。
先週までかなりドル高が進行しましたが、ドル続伸か?反落か? 注意深く市場を見守る必要があります。
今週の豪ドルは、引き続き売り買い交錯でしょう
先週のレンジ: AUDUSD 0.7447-0.7565 AUDYEN 82.17-83.43
今週の予想レンジ:AUDUSD 0.7450-0.7650 AUDYEN 82.00-85.00
先週の豪ドルは75セント台、83円台で底堅く推移しました。 対ドルよりはむしろ対円で83円台、対ユーロで0.64台、対NZDで1.09台などクロス取引での堅調が目立ちました。
発表されたQ1の賃金コスト指数は前期比+0.5%、5月WESTPAC消費者信頼感は前月比-0.6%と冴えず、注目の4月雇用統計は就業者数が前2か月の不調から+22.6千人を回復しましたが、失業率は5.6%と前回から1ポイント悪化するなどややチグハグなイメージでした。
また公表された5月のRBA理事会議事録は「次の政策変更は利下げより利上げの可能性」と述べられましたが「近い将来の政策変更の必要性はない」とも言及しており、利上げは来年央以降という市場の観測を裏付ける内容になっています。
足元の豪ドルはドル高地合を反映して対ドルで上値が限定的である一方、対円やユーロでのドルの堅調が暫く継続する可能性があることから対クロス取引での堅調が予想されます。
東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。
1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。
現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ
☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。
☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/
☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。
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