at_money_service
マネー

今週の相場見通し(1 October 2018)

<主なイベント>

10/1(月)Q3日銀短観、米9月自動車販売、米9月ISM製造業景況指数、中国休場(建国記念日~5日)
2(火)内閣改造、RBA理事会、パウエル議長講演、クォールズFRB副議長上院銀行委員会で証言
3(水)英国メイ首相保守党大会最終日講演、パウエル議長講演
4(木)ラガルドIMF専務理事会見、米8月製造業受注、クォールズFRB副議長講演
5(金)米9月雇用統計、米8月貿易収支

<マーケットの焦点>

先週は国連総会、日米首脳会談(通商協議)、FOMCなどイベント満載であったが、いずれも大きな波乱はなかった。
主要国の株価では上がり過ぎ感があったNYダウは伸び悩んだものの、日経平均は年初来高値を更新し、上海総合指数も反発した。 カナダの株式市場はNAFTA合意を見ず反落。
日米貿易協議では二国間協議入りで合意し、ひとまず緊張回避。
また国連総会ではトランプ大統領の自政策に対する自画自賛に会場の失笑が漏れ、また大統領から「中国が中間選挙に介入している」というとんでもない発言まで飛び出した。
FOMCでは予定通りに8回目の利上げが行われFF金利の誘導目標は2.25%(上限)となり今年後1回の利上げと来年3回の利上げ予想が示された。
為替市場ではドルが全面高と言っていいだろう。
ドル円は2017年11月以来の113円台後半まで上昇し、ユーロは1.16割れ、ポンドは1.30台前半まで下落した。
今週はビッグイベント通過後ではあるが、パウエル議長の講演や、米国9月雇用統計、英国保守党大会最終日のメイ首相演説などが注目イベントだ。
市場環境に大きな変化はなく、ファンダメンタルズや金利格差からのドル高の構図がある一方、中間選挙を控えて更に強固になるトランプ政権の通商政策や、依然として“合意なき離脱”の可能性が無視できないBrexit交渉などがリスク要因として付きまとう。
FRBは現在2.25%のFF金利を来年75bp程度引き上げ、2020年も25-50bp引き上げて3.5%程度を今回の利上げサイクルの終着駅とするつもりのようだ。 現在主要国中“一強”状態の米国であるが、問題は来年あたりからトランプ政策の負の側面(国内物価上昇や労働市場のひっ迫など)が表面化し、「はたしてFRBの目するようなレベルまで金融引き締めができるか」という点だ。 足元を見れば、やはり順目ではドル堅調地合と言わざるを得ないが、市場のドル買いポジションが溜まったところにリスク要因が沸き上がればドル円もドスンと落とされるパターンが継続するだろう。

 

 

<豪ドル相場>

 

足元の豪ドル相場―押し目買いと利食いの売り

先週の相場レンジ―AUDUSD 0.7202-0.7315 AUDYEN 81.30-82.51 今週の予想レンジ―AUDUSD 0.7150-0.7350 AUDYEN 80.50-83.50

 

先週豪ドルはFOMCを受けて一時ドル売りが強まったことから73セント台前半、82円台半ばまで反発したが、後半は欧州通貨の軟調に歩調を合わせてやや軟化した。
豪ドル売り材料となる米中摩擦やBrexitが依然として懸念材料であるが、両方ともに解決までにはまだ相当の日数がかかるだろう。
米中摩擦については、トランプ政権は中間選挙が迫っており、短期間に実績を作るべくカリカリしているが、政権に任期のにない習政権はむしろ、引き伸ばし作戦、じらし作戦で対応しているかのように感じる。
またBrexitは英国、EU共に10月中の合意を目指しているが、依然として彼我の差は大きく、“合意なき離脱”の可能性は否定できない。
水曜日に最終日を迎える英国保守党大会でのメイ首相の演説が注目されるが、果たして支持率低下を払拭できるか?
国内では明日RBA理事会が開催されるがサプライズはないであろうし市場の注目度は最近低下している。
いずれにしても“利上げはあっても再来年”という状況であり米豪金利格差は当分元の鞘(豪州>米国)には戻らない。
豪州も含めた主要国の株価堅調・リスク選好ムードが豪ドルの主たるサポート要因であり、リスク回避局面になれば再び売り圧力が強まることになるだろう。

 

 

―お客様各位― 弊社AT Money Service (豪州証券投資委員会登録番号ABN :28128809790、送金ライセンス番号:IND100562304-001)はシドニー為替会社大手Ruizean (https://ruizean.com/)と業務提携し、お客様に安全かつ有利な送金為替サービスを提供いたします。 送金に際してはAT Money Service Director 津田 穣(メールアドレス:jtsuda7@gmail.com)までご連絡ください。 またFXトレーディングに興味のある方はFXマガジン社に登録する弊信(メルマガ)http://www.fxmagazine.jp/wellcometo/fxmagazine.htmlをご参照ください。 宜しくお願いいたします。

この記事をシェアする

Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

この投稿者の記事一覧

概要・お問い合わせ

その他の記事はこちら