「今週の相場の焦点」by Joe Tsuda (津田 穣) ...
21 October 2024 ◎<ポイント> ―150円台定着は容易ではなく、、、― ・今週の予想レンジ:148.00-152.00 先週のレンジ…
11/5(月)米10月ISM非製造業景気指数、米イラン制裁第二弾発動 6(火)RBA理事会、米9月求人件数、米中間選挙
7(水)中国10月外貨準備、米FOMC
8(木)NZ準備銀行理事会、中国10月貿易収支
9(金)中国10月CPI、RBA四半期金融補政策報告書
いよいよ明日は米国中間選挙となり市場の最大関心事となっている。 先週NYダウは10月中旬以来の25,000ドル台を回復するなど主要国株価は前週比上昇し、米ドルは全般的に上昇した。(対円113円台前半、対ユーロ1.13台前半など)。
またポンドはBrexit交渉前進への期待もあり一時1.30台まで反発した。
11月末のサミットにおける米中首脳会談を前にトランプ大統領/習主席間の電話会議により両国の前向きな姿勢が伝わったことや、金曜日の10月米雇用統計が強い内容となり、10月下旬より見られた株価の下落に歯止めが掛かって反発に転じたことが市場のリスク許容度を増幅させた。
ただ米中間選挙への不透明感や米中摩擦については依然懐疑的な見方もあり、金曜日は不冴えなアップル決算を受けて結局NYダウは下げて終わるなどちぐはぐな市場の反応も見られた。
今週は本日の米国によりイラン制裁第二弾発動、明日の米国中間選挙、水曜日の米FOMCなどイベント盛りだくさん。 中でも市場の目は米中間選挙に集中している。
現在議席数は上院が共和51―民主49、下院が共和235―民主193(欠員7議席)となっており、今回は上院35議席、下院全議席(435議席)にプラス各州知事選挙が行われる。
米政治専門サイト、リアル・クリア・ポリティクスの予想では11/2時点で上院は共和51―民主49、下院は民主203-共和196となっていいるが、上下院とも伯仲予想である。
市場は共和党の勝利、敗北両シナリオを既に用意しており、余程の大差とならない限り市場への大きな影響はないと思われるが、株価に関して言えばやはり共和党の勝利=株価上昇、敗北=株価下落の可能性が高いだろう。
いずれにしても“トランプ大統領個人”に対する評価が下されるわけで、依然として共和党支持者の熱狂的支持と民主党支持者のトランプ嫌いがぶつかるだけに、結果は予断を許さない。
また今週のFOMCでは政策据え置きとなろうが、注意点は2点あう。 第一は、トランプ大統領は10月株価の乱高下はFRBの金融引き締めが原因と決めつけており、共和党が勝とうが負けようが自らの評価を株価にダブらせるトランプ政権の利上げ牽制は今後とも続くことが予想される。 もちんFRBは政治から独立している訳だが、トランプ牽制とは別に、目下の景気拡大に影が差す事態となれば12月の利上げはさておき、来年の利上げ計画(年3回)が修正される可能性があるだろう。
もう一点は、9月のFOMC議事録で「ドル高は成長とインフレを圧迫」と述べられている点で9月のFOMC時に93台であったドルインデックスは足元96台と年初来高値にあり、再度“ドル高”に言及されるか注視したい。
今週は“中間選挙の結果と株価動向”が焦点となるが、思わぬ為替、株価乱高下の可能性には留意したい。
足元の豪ドル相場―高値波乱(反落の可能性)
先週の相場レンジ―AUDUSD 0.7050-0.7253 AUDYEN 79.10-81.94 今週の予想レンジ―AUDUSD 0.7100-0.7300 AUDYEN 80.00-83.00
先週の豪ドルは予想に反して急上昇した。
ポンドやユーロが反発した影響が大きいが、米中首脳会談が開催の運びとなり、米中摩擦緩和期待が高まったことも豪ドルサポート要因となった。
発表された9月住宅建設許可、小売売上高、貿易収支は総じて良好な内容でありこれも豪ドルをサポート。
ただ注目のQ3CPIはヘッドライン(全項目)が前年比1.9%、RBAのアンダーライイング・インフレーションが前年比1.75%といずれもRBAのターゲット2-3%を依然として下回るなど、RBAの利上げ観測を更に遠ざける結果となった。
また10月の中国製造業PMIも50.02と拡大・縮小の境目である50をわずかに上回るレベルで市場の失望感を誘った。 豪ドルはこれら悪材料にもかかわらず欧州通貨の上昇にフォローして反発したが、さすがに年初来の下げトレンド継続地合にあって“売り疲れ状態”になったと考えられる。
今週金曜日にはRBAの“四半期金融政策報告書”が発表され、低調なCPIを受けたRBAのスタンスが注目されるが、やはり米中間選挙を受けた株価や米ドルの動き、更にはポンドをはじめとする欧州通貨の動きなどの“外的要因”に翻弄される展開となりそうだ。
東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。
1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。
現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ
☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。
☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/
☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。
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