「今週の相場見通し」by Joe Tsuda (津田 穣)1...
14 October 2024 ◎<ポイント> ―150円超えの可能性を残す― ・今週の予想レンジ:147.00-151.00 ―しつこくw、150円台回…
2/25(月)カーニー英中銀総裁記者会見
26(火)カーニー英中銀総裁議会証言、パウエルFRB議長議会証言、米12月住宅着工件数
27(水)米朝首脳会談、英下院EU離脱方針採決、パウエル議長議会証言、米12月耐久財受注/1月中古住宅販売
28(木)中国2月製造業PMI、米Q4GDP、クラリダFRB副議長/アトランタ連銀/フィラデルフィア連銀/ダラス連銀/セントルイス連銀総裁講演
3/1(金)日本1月失業率、中国2月財新製造業PMI、米2月ISM製造業景気指数、米中通商交渉期限、パウエルFRB議長/クリーブランド連銀/アトランタ連銀総裁講演
先週は米中通商協議や米朝会談への期待、Brexitで交渉期限延長観測などで市場のリスク選好の動きが活発化し、NYダウは26,000ドル台乗せとなり、商品相場が上昇した。
前週売られていたユーロやポンドも一旦買い戻されたが、ドル円は引き続き110円台後半の狭いレンジでの商いとなった。
今週は再びイベント週となる。
2/27(水)には米朝首脳会談が予定され、また英国下院ではEU離脱方針を巡り審議が採決される。 また2/28(木)には注目の米Q4GDPが発表されるが政府機関閉鎖の影響もあり予想は+2.6%(前回は+3.4%)。3/1(金)には米中通商交渉期限が訪れる。
目下市場が二大リスクと認識する米中通商問題とBrexitに何らかの新たな動きが出るか?
トランプ大統領は「知財法、技術移転問題、為替、農産物などで大きな前進があった」として3/1の通商交渉期限を延長し、「3月後半に予定される米中首脳会談で決着をみる」と発言したが、市場の期待にはある程度応えるものとなるだろう。
また英国議会の採決では、「合意なき離脱」をなんとか回避するために3/29の交渉期限の延長をEUに要請するとの見方が一般的だ。
ただし最近保守・労働党共に党離脱者が相次ぎ新党形成の動きが活発化しているが、解散総選挙や2回目の国民投票に向かうとの読みもある。
要は2台リスクについて今週自体が急激に悪化するとの見方が後退しており、米朝会談への期待もあって株価堅調でリスク選好地合が今週も続くとの見方が大勢だ。
また先週発表されたFOMC議事録でも“今年の利上げ停止=終了”を示唆する文言はなく、米経済については依然として堅調であるとの認識が示された。 今週はパウエルFRB議長の半期に一度の議会証言があるが、今後の金融政策についての発言には注目が集まるだろう。
また依然として欧州経済減速懸念やBrexitの不透明感も払しょくされたわけではなく、これら種々の要因からドルの堅調地合が継続する可能性がある。
ただし相場にはサプライズが付き物。 トランプ大統領の非常事態宣言を含めて、米中協議、米朝会談、英国議会動向などで不測のリスク要因がクローズアップされた時にはドル円は急落する可能性を忘れるべきではない。
先週の相場レンジ―AUDUSD 0.7069-0.7209 AUDYEN 78.33-79.82
今週の予想レンジ―AUDUSD 0.7050-0.7250 AUDYEN 77.50-80.50
先週の豪ドルはアップダウンした。
発表された豪州1月雇用統計が非常に強い数字となり豪ドルは72セント台前半、79円台後半まで上昇したが、同日後刻、“中国大連の港湾当局が豪州産石炭の輸入禁止”をロイター通信が伝えたことから豪ドルは一気に100ポイント以上下落した。
しかしその後中国商務省が「未確認情報」と発表し、豪州のフライデンバーグ財務相も情報を否定したことから豪ドルも反発に転じた。
大連市の発表の真偽はわからないが、背後にはファーウエイ幹部逮捕に対する報復との見方もあった。結局報道は否定された形だが、米中通商協議が大詰めとなる中、中国が米国に揺さぶりを掛けたとしても不思議ではない。
1月豪州雇用統計の強い内容は足元の弱い小売売上高(12月クリスマス商戦は-0.4%)や賃金上昇率との整合性が取れない数字であり、もともとボラタイルな指標であることから過大評価は禁物と考える。
今週は上記のように重要イベントが目白押しであり、豪ドルも“米ドルの受け皿”としてイベント動向やそれに対する米ドルの反応にフォローする形となるだろう。
先週は上記のように好悪料が同時に発生して豪ドルはアップダウンしたが、まさにこのレンジ-70-72セント、78-80円が当面のレンジの上限・下限となる展開がしばらく続きそうだ。
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東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。
1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。
現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ
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☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/
☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。
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