「今週の相場の焦点」by Joe Tsuda (津田 穣) ...
21 October 2024 ◎<ポイント> ―150円台定着は容易ではなく、、、― ・今週の予想レンジ:148.00-152.00 先週のレンジ…
<主なイベント>
4/8(月)日銀地域経済報告(黒田総裁挨拶)、日本2月国際収支、中国首相欧州訪問、米2月製造業受注
9(火)米2月求人件数、IMF世界経済見通し、トランプ大統領・エジプト大統領会談、イスラエル総選挙、クラリダFRB副議長講演
10(水)黒田総裁講演、ECB理事会、米3月財政収支、米3月CPI、FOMC議事録、EU臨時首脳会議
11(木)中国3月CPI・PPI、米3月PPI、G20財務相・中央銀行総裁会議、インド総選挙
12(金)中国3月貿易収支、英国のEU離脱期限、IMF・世銀春季総会
<マーケットの焦点>
先週も結果的にリスク選好の動きは継続し、主要国の株価は上昇した。
発表された中国と米国のPMIが共に予想を上回り市場の先行き不安が緩んだ。
Brexit関連では引き続き英国議会の合意が得られず、メイ首相はEUに対して6/30までの再度の期限延長を申し込んだ。英国の本来の離脱期限は4/12に到来する。
またワシントンで再開されている米中閣僚級通商交渉は両サイドから“大きな進展”との報道がなされ市場の期待感が高まっている。
週末に発表された米3月雇用統計はNFPRが+19.6万人と前回の厳冬による落ち込み(+3.3万人)から元に戻ったが、平均時給が前月比+0.1%(予想+0.3%、前回+0.4%)、前年比+3.2%(予想+3.4%、前回+3.4%)と予想を下回り、ドル円は111円台後半を維持しながらもやや軟化して越週した。
今週はまずBrexit関連が大詰めを迎える。メイ首相は「膠着が長引けば離脱が成し遂げられない恐れが高まる」と述べ、また仏外相も「EUはいつまでも英国の政治に振り回されるわけにはいかない」と怒りを露わにしている。果たして6/30までの延長が認められて合意なき離脱が回避されるのか、あるいはEUとの交渉が不調に終わり合意なき離脱あるいは離脱そのものが霧消するのか?
10日(水)のEU臨時首脳会議が注目される。
米中通商交渉は、双方の歩み寄りもありある程度の合意となり、米中首脳会談が4月中に開催される可能性があるが、市場は“根本的解決は困難である”という認識を変えていない。
今週10日(水)には米国3月財政収支が発表されるが、2月の月次財政赤字は2,340億ドルと過去最大となっており、米国の巨額貿易赤字とともに双子の赤字論争が再燃する可能性がある。
今週はイスラエルの総選挙とトランプ大統領―エジプト大統領会談が予定されるが、ロシア疑惑での訴追を免れた格好のトランプ大統領は再び強腰外交を展開し、先日はシリア領ゴラン高原のイスラエル主権を認め、中東諸国の反発を買っている。
中東などの地政学的懸念やメキシコ国境閉鎖問題も注視する必要があるだろう。
先週も基本的に欧州通貨(ポンド、ユーロ)安、ドル高地合となったが、今週この動きが継続するか?ドル円はドル高の流れと根強いリスク回避の動きの板挟み状態で、現レベル中心の揉み合い相場が予想される。
<豪ドル相場>
足元の豪ドル相場―ブルセンチメント継続か
先週の相場レンジ―AUDUSD 0.7052-0.7132 AUDYEN 78.49-79.63
今週の予想レンジ―AUDUSD 0.7000-0.7200 AUDYEN 77.50-80.50
先週の豪ドルは週初ドル高の流れを受けて70セント台半ば、78円台半ばに下落したがその後リバウンドした。
RBA理事会でのインフレ上昇予想や発表された来年度連邦予算案が予定通りに黒字転換を目指し、しかも減税や教育・ヘルスケア支援の積極財政となったこと、更には発表された2月の小売売上高と貿易収支(黒字)が予想を上回り堅調に転じた。
ただ米豪10年債利回り格差は昨年の年初から米債>豪州連邦債の逆転現象となっており、これが元に戻らない限り本格的な豪ドル投資は覚束ない。
基本的な足元のレンジ70-73セント、77-80円をブレークするには新たな好悪材料が必要であろう。
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東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。
1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。
現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ
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☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/
☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。
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