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今週の相場見通し(29 April 2019)

<主なイベント>

4/29(月)昭和の日、米3月個人所得収支、カーニーBOE総裁講演
30(火)天皇陛下退位、国民の日、中国4月製造業PMI、米3月中古住宅販売件数、米4月消費者信頼感、米中貿易協議(北京)
5/1(水)新天皇即位、中国休場~3日、米4月自動車販売、米4月ADP雇用者数、米4月ISM景況感指数、FOMC
2(木)国民の休日、中国4月財新製造業PMI、米3月製造業受注、BOE理事会(四半期インフレ報告、スーパーサースデー)、米政府日本など8か国へのイラン原油禁輸適用除外終了
3(金)憲法記念日、豪州3月住宅建設許可件数、米4月雇用統計、米4月ISM非製造業景況指数、FRB講演(NY、ダラス、シカゴ、セントルイス、クリーブランド、SF、クラリダ副議長)

<マーケットの焦点>

先週はイースター休暇と日本のゴールデン・ウィークの狭間であったが、主要国の株価も総じて堅調を維持し、NASDAQやS&Pは史上高値を更新した。
欧州通貨安・ドル高地合が継続したが、ドル円は引き続き112円を挟んだ取引に終始した。
金曜日に発表された米Q1GDPは+3.2%(前期比年率、予想2.3%、前回2.3%)と非常に強い数字となったが、内容的には押し上げ要因が在庫投資と純輸出の伸びであり、国内最終需要は1.4%に鈍化。またデフレータも1%を下回り“見た目ほど強くはない”と市場は解釈し、米債利回りはむしろやや低下してドル円も発表直後の高値112円台前半から111円台半ばに反落した。
英議会再開後、メイ首相は労働党との協議を続けているが、依然としてメイ首相へに辞任圧力は強い。
また日米財務相会議で米国のムニューシン財務長官は「日米通商協商に為替条項を盛り込むべき」と述べ、一方麻生財務相は貿易と為替のリンクに改めて反対している。
またスリランカ大型爆破テロではISが犯行声明を行い、再びISの脅威が浮上。
週末のスペイン総選挙では極右政党が議席を獲得する可能性が報じられている。
今週はいよいよ天皇交代・5/1に元号が令和に代わる。
日本はゴールデン・ウイークに突入するが、イベント的には明日の米中貿易協議(北京)、中国4月PMI(政府・民間)、FOMC、BOE理事会、米国の4月雇用統計、そして米FRB当局者の多くの講演など盛りだくさん。
最近の米指標の堅調(GDP含む)を受けてFOMCでの従来の慎重な景気判断に変化があるか?金曜日の各地区連銀総裁講演や4月雇用統計を含めて米国経済・金融政策が注目される。
まだ年初1/2のフラッシュ・クラッシュの記憶に新しいが、日本の連休で輸入決済(ドル買い需要)が10日間ない一方、輸出業者はコンスタントにドル売りオーダーは出しており、係る需給バランスのゆがみに目を付けた“投機的な円買い”の仕掛けには気を付けたい。

 

<豪ドル相場>

足元の豪ドル相場―急落後底堅い展開を予想するが、続落の可能性にも要注意

先週の相場レンジ―AUDUSD 0.6988-0.7151 AUDYEN 78.11-80.08

今週の予想レンジ―AUDUSD 0.6950-0.7150 AUDYEN 77.00-80.00

 

先週の豪ドルは4月に入ってからの上昇トレンドを打ち消し大幅に反落した。
欧州通貨安・ドル高の流れを受けて週初より調整売りが活発化したが、水曜日に発表されたQ1CPIがヘッドライン(全項目 )が前期比+0.0%(予想+0.2%、前回+0.5%)、前年比+1.3%(予想+1.5%、 前回+1.8%)、RBAが重要視するアンダーライイング・インフレーションが前期比+0.2%(予想+0.45%、前回 +0.45%)、前年比+1.4%(予想+1.65%、前回+1.7%)と事前予想をかなり下回る弱い数字となり、市場では5月利下げ観測が強まって豪ドルは一時70セント割れ、78円台前半まで急落した。
その後はやや調整買戻しの動きに70セント台前半、78円台半ばで越週した。
今週は金曜日の3月住宅建設許可件数以外に目立った国内指標の発表もなく、米中貿易交渉や米国の景気指標・FOMCなどの金融政策、更には中国のPMIなどが豪ドル相場に影響を与えるだろう。
先週の弱いCPIで5月利下げ観測が強まったが、CPI軟調の主因はガソリン価格の大幅下落(前期比-8.7%)という言わば一過性の要因であり、5月の利下げを完全に裏書きするとも言えないだろう。
ただ先週の大幅下落で一旦底を見た可能性があるとはいうものの、依然として下方リスクが払しょくできないあろう。

 

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Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


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☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

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