＜主なイベント＞

6/3（月）中国5月財新製造業PMI、米5月ISM製造業景気指数、トランプ大統領訪英
4（火）RBA理事会、豪州4月小売売上高、豪州Q1経常収支、米4月耐久財受注、パウエルFRB議長発言
5（水）豪州Q1GDP、中国5月財新サービス業PMI、米5月ADP雇用者数、米5月ISM非製造業景気指数、FEDベージュブック、習主席ロシア訪問
6（木）黒田日銀総裁講演、ECB理事会、米4月貿易収支、トランプ大統領訪仏
7（金）中国休場、黒田日銀総裁講演、メイ首相保守党党首辞任、米5月雇用統計
8（土）福岡G20

＜マーケットの焦点＞
先週は市場のリスク回避の動きが活発化した。
NYダウは4カ月ぶりに25,000ドルを割り、米債利回り（10年債）は2.137%まで低下。
米中摩擦は米国のファーウエイへの禁輸に対抗して、中国はレアアースの輸出制限や更なる対抗措置を検討と伝わった。
6/1から中国は米国製品600億ドル相当への追加関税25％適用となった。
米国は通商のみならず軍事や思想（6/4は天安門事件から30周年）などあらゆる面で中国批判を強めており、中国もそれに応酬している。
またトランプ大統領は不法移民問題が解決しな場合はメキシコへの関税の最大25％への引き上げを発表。
トランプ大統領は今月中旬に来年の大統領選への出馬表明をすると報じられており、自身の支持率上昇のためにも再び対外強固姿勢に打って出ている模様。
尚、同大統領への支持率は足元48％と就任以来の最高水準となっている。
更にBrexit関連では6/7にメイ首相が保守党党首を辞任するが、後任にはジョンソン元外相はじめ離脱強固派の選出の可能性が高く“合意なき離脱”懸念が高まっている。
一方欧州でもEU議会選挙で反EU派の台頭が著しく、EUの大国独仏での現政権への支持率低下、イタリアなど南欧諸国の財政赤字問題など今後も欧州不安が継続しそうだ。
このように従来より指摘しているリスク要因は今後も常態化する可能性があり、足元の主要国の株価の調整が更に活発化すれば、それも大きなリスク要因となるだろう。
リスク回避相場の継続が予想される。

＜豪ドル相場＞

足元の豪ドル相場―反発地合だが、底値確認は時期尚早

先週の相場レンジ―AUDUSD 0.6898-0.6944 AUDYEN 75.08-76.16

今週の予想レンジ―AUDUSD 0.6850-0.7050 AUDYEN 74.50-77.50

先週の豪ドルは米中通商摩擦に加えてトランプ大統領が「不法移民の解決に消極的なメキシコに対する最大25％の関税賦課を検討中」と報じられるなど、通商摩擦の拡大を嫌気して69セント割れ、75円台前半まで続落したが、キーレベル69セント、75円を割り込みには至らず。
むしろショートカバーの買いで69セント台半ばに反発したが、対円では“スク回避の円買い“を受けて、依然として75円台前半で上値が重い。
明日のRBA理事会では再び利下げ観測が見受けられるが利下げ、据え置き予想は先月同様に半々といったところ。
今週は”豪州週間“で重要な理事会や指標発表が相次ぐ。
4月の小売売上高やQ1GDPが発表されるが、特にQ1GDPは予想値が前期比+0.4％（前回+0.2％）、前年比+1.8％（前回+2.3％）と年率で2.0％割れのショッキングな予想になっている。
ただGDP発表前日のRBA理事会で悪い数字を見越した利下げがあるか？
むしろ個人的には注目の5月失業率（6/13発表日）で悪化が確認される場合に7月利下げの可能性が高まるのではないかと考える。
豪ドルは先週の安値圏から反発地合にあるが依然として悪材料多く、買戻し一巡後は再び軟調に戻る展開が予想される。

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