「今週の相場見通し」by Joe Tsuda (津田 穣)1...
14 October 2024 ◎<ポイント> ―150円超えの可能性を残す― ・今週の予想レンジ:147.00-151.00 ―しつこくw、150円台回…
15 July 2019
<主なイベント>
7/15(月)東京市場休場、中国Q2GDP・6月小売売上高・6月鉱工業生産、モルガンスタンレー7月企業景況感
16(火)日銀議事録、独7月ZEW景況感指数、5月対米証券投資、米6月小売売上高、カーニー英中銀総裁講演、フェースブック上院銀行委員会で仮想通貨計画の公聴会
17(水)英6月CPI、ユーロ圏6月CPI、米6月住宅着工件数、FRBベージュブック、G7財務相・中央銀行総裁会議、フェースブック下院金融委員会で仮想通貨計画の公聴会
18(木)日本6月貿易収支、豪州6月雇用統計
19(金)日本6月失業率
21(日)参院選投開票
<マーケットの焦点>
前週の強い米NFPRの増加を受けて米利下げ観測が後退したが、先週のパウエル議長の半期に一度の上下院議会証言で同議長でのハト派的証言を受けて再び今月末のFOMでの利上げ観測が高まり、NYダウは27,300ドル台に、ナスダック・S&P500など軒並み史上高値を更新した。
米債券市場では期近の利下げ期待を受けてイールドカーブのスティープ化が顕著となった。パウエル議長は議会証言で6月のFOMC以降世界的に製造業などの景況感が悪化と指摘。また、賃金の鈍化がインフレの上昇ペースを弱めるとの見方を示した。
また「6月の(強い)雇用統計はFRBの見通しに変化を与えなかった」とも述べている。
為替市場では株高・リスク選好よりむしろ米債券利回り低下を受けてドルが下落し、ドル円は再び108円台を割ってきた。
今週も米金利動向に主導された金利相場の継続が予想されるが、注目すべきは今週からQ2の米企業決算が本格化すること。Q1に米企業収益はピークを打ったとの指摘もあり、6月のモルガンスタンレー企業景況感は過去最大の下落を見せた。
米企業収益に悪化の兆候が見られれば、金利主導の“株価の狂乱”に調整が入る可能性がある。
その他にも懸念事項は多い。
先週ムニューシン財務長官はペロシ下院議長への書簡で、米政府の財政が予想より早く秋を待たずに枯渇する可能性があり、8月の休会入り前に債務上限を引き上げるよう要請した。
またトランプ大統領は「中国が農産物購入をまだ実行していない」と不満を述べ、ムニューシン財務長官やクドローNEC委員長に“ドルを引き下げる方策を模索するよう”指示したとの報道もあった。
一方中国は米国の台湾への武器売却を強く非難し、売却に関与した企業への制裁措置も辞さない構えだ。米中首脳会談での“表ズラ合意”に早くもほころびか?
イラン情勢はトランプ大統領が追加制裁を示唆するなど相変わらず緊張の度を増す。
またトランプ大統領は14日から不法移民への強制捜査を全米で開始する旨発言するなど、対中、対イランを含めて再びトランプ周辺はきな臭い状況だ。
またBrexit関連では7/23の英国保守党党首選を控えて優勢と見られるジョンション前外相が“合意なき離脱の準備もすべき”と述べ、「10/31にはいかなる形でも離脱を決行することを決断」しており、こちらも予断を許さない。
このように、FOMCでの利下げ観測がある一方、リスク回避要因が再び増加してきたことこら、米企業決算の成り行き次第で”青天井“の米株価に大きな調整が入る可能性も忘れるべきではないだろう。
ドル円は依然として中期的なダウントレンドにあるとの見方を変えていない。
<豪ドル相場>
足元の豪ドル相場―足元堅調も上値追いには慎重か
先週の相場レンジ―AUDUSD 0.6910-0.7024 AUDYEN 75.10-75.91
今週の予想レンジ―AUDUSD 0.6900-0.7100 AUDYEN 74.50-76.50
先週豪ドルは週初ドル高を受けて69セント台前半、75円台前半の下値をテストしたが、ハト派のパウエル議長の議会証言後米ドルが軟調推移する中70セント台前半、75円台後半の高値引けとなった。
また本日発表された中国のQ2GDPが6.2%と予想範囲内に収まり、一方6月の鉱工業生産が+6.3%、小売売上高が+9.8%と予想を上回ったことを好感して本日も70セント台前半、75円台後半の高値圏を維持している。
最近のRBAの連続利下げの主因は失業率に対する懸念であるが、今週発表される6月雇用統計が大いに注目される。予想は失業率が前回と同じ5.2%、就業者数は前回の驚きの+4.23万人の反動もあり+9千人の予想となっている。
上述の堅調な中国指標やドル軟調地合、更には株高・リスク選好を受けて足元の豪ドルは堅調推移が予想される。
しかし米中関係含めて潜在的なリスク要因が多いのも確かであり、むしろRBAの連続利下げも景気先行き不安を煽り、最近豪州の消費者並びに企業信頼感が急低下していることを勘案すれば、豪ドルも6月高値70セント台半ば、76円台前半のレジスタンスをブレークするのは容易ではないと考える。
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東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。
1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。
現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ
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☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
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☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。
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