「今週の相場の焦点」by joe Tsuda (津田 穣)9...
9 December 2024 ◎<ポイント> ―ドルは水準を維持し、米株は史上高値更新― ・今週の予想レンジ:148.00-153.50円 先週…
30 September 2019
<主なイベント>
9/30(月)日銀主な意見、中国9月製造業PMI、中国9月財新製造業PMI、独9月失業利率・CPI、国連一般討論演説最終日
10/1(火)消費増税実施、日銀短観、日本8月失業率、中国国慶節~10/7、RBA理事会、豪州8月住宅建設許可件数、米9月ISM製造業景気指数
2(水)英保守党大会最終日(ジョンソン党首演説)、ロシアQ2GDP、米9月ADP雇用者数
3(木)豪州8月貿易収支、米8月製造業受注、米9月ISM非製造業景気指数
4(金)豪州8月小売売上高、インド中銀理事会、米8月貿易収支、米9月雇用統計、パウエル議長金融政策再検討イベントで演説
6(日)ポルトガル総選挙
<マーケットの焦点>
早いもので明日から10月でQ4がスタートする。
先週は前週までのリスク回避の動きの巻き戻しが入りドル円も一時108円台まで戻したが、週末にかけては調整も一服。NYダウは2万6千ドル台後半など主要国の株価は前週末比やや軟化した。
先週も多くのイベントがあった。
24日から国連一般討論演説が始まったが、米国とイランの対立が浮き彫りに。24日に英最高裁はジョンソン首相による議会閉鎖措置は違法との判決を下し、25日から議会は再開されたがジョンション首相への辞任要求が出るなど紛糾している。
25日に米司法省は米民主党大統領候補者バイデン氏の息子に関わるトランプ大統領のウクライナ大統領への圧力に関する記録を公開し、民主党のペロシ下院議長は弾劾手続き開始に。26日日米貿易協定合意。安倍首相はウインウインの関係を強調したが、米農産品への関税引き下げに対して自動車関税撤廃は事実上先送りされるなど、日本が譲歩してトランプ政権をサポートした感が否めない。
明日から10月で、再びイベント目白押しだ。
10/1にはいよいよ消費増税。2014年4月の増税後(5%→8%)には景気減速が見られたが、日銀の追加緩和観測とともに要注意だ。
中国では10/1から建国70周年の国慶節が始まる。習主席は求心力維持のためにも米中通商摩擦を緩和したいが、一方国威発揚のための軍事力強化が再び米国を刺激する可能性がある。先週もトランプ政権による米投資家の対中国投資を制限する議論も聞かれた。
議会再開後の英国では10/17から始まる欧州議会、そして10/31のBrexit期限を控えて、議会の大揺れは必至だ。ジョンソン首相は依然「最高裁の判断は間違っている」、「いかなる形にせよ10/31に英国はEUを離脱する」、「1/31までの交渉期間延長は絶対に行わない」と強気の態度を崩さないが、同首相への求心力も低下しており、窮余の策として解散総選挙の挙に出る可能性も否定できない。今週も英議会の動きから目が離せない。
米中交渉は先週も水面下で進行し両国の駆け引きが続いているが、ウクライナゲート問題で頭が痛いトランプ大統領は国民の支持を得るために米中問題を政治利用するだろう。その場合“クリスマスプレゼント作戦”の関税見送りがあるのではないか?
トランプ―習両サイドともそれぞれの利害関係が一致して“米中合意を演出する可能性”があると見ている。
今週は米9月ISMと雇用統計が発表されるが、そこそこの堅調予想となっている。FRBも指標結果重視の姿勢であり、“予想範囲からのブレ”に反応する相場となりそうだ。
今週もリスク許容度の増減で市場が動きそうだが、一旦8月でリスク回避の“底”を見た市場であり、むしろ今週はリスク選好の流れが再度活発化すると見ている。
ドルもいよいよ108円台を上放れか?
<豪ドル相場>
足元の豪ドル相場―下げ止まりの後保合推移を予想
先週の相場レンジ―AUDUSD 0.6738-0.6808 AUDYEN 72.47-73.31
今週の予想レンジ―AUDUSD 0.6650-0.6850 AUDYEN 72.00-74.00
先週豪ドルは前週の68セント台、74円台から67セント台半ば、72円台半ばに反落後下値圏で揉み合いとなった。
米中関係が進展しない一方、上記のような種々のリスク要因が浮上して、リスク通貨豪ドルの上値を重くした。一方、ロウ総裁は講演において「豪州経済が向こう数四半期にわたり緩やかに回復すると」の見方を示した。
期近の利下げ観測が後退して豪ドルは一時的に68セント台前半、73円台前半に反発したが、買いは続かなかった。
今週のRBA理事会では金融政策は据え置き予想。また毎月第1週は住宅建設許可、貿易収支、小売売上高などの重要指標が出るので注視したい。
豪ドルは現在、年初のフラッシュ・クラッシュのレベルを下抜いて年初来の安値圏にある。
悲観論に立てば更なる続落予想となるが、自身は年末に向けてリスク選好地合となるとの予想であり、リスク通貨豪ドルも徐々に底固めと予想している。
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東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。
1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。
現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ
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☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/
☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。
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