「今週の相場見通し」by Joe Tsuda (津田 穣)1...
14 October 2024 ◎<ポイント> ―150円超えの可能性を残す― ・今週の予想レンジ:147.00-151.00 ―しつこくw、150円台回…
28 October 2019
<主なイベント>
10/28(月)中国共産党4中総会~31日
29(火)米10月消費者信頼感、米9月中古住宅販売成約指数
30(水)豪州Q3CPI、米10月ADP雇用者数、米Q3GDP(速報値)、FOMC
31(木)豪州9月住宅建設許可件数、ユーロ圏Q3GDP(速報値)、日銀政策会合、ドラギ総裁任期満了、ユンケル欧州委員長任期満了、英国EU離脱期限
11/1(金)日本3月失業率、中国10月財新製造業PMI、米10月雇用統計、米10月ISM製造業景気指数、ラガルドECB総裁就任、フォンデアライエン欧州委員長就任
3(日)米国冬時間
<マーケットの焦点>
先週もいろいろな出来事が起きている。
10/17のトルコ軍のシリア軍事作戦停止を受けて、米国はトルコが恒久的に停戦することに合意したとしてトルコに対する制裁を解除した。
ジョンソン首相は10/31の離脱期限延期をEU側に申請し、EUは延期に原則的に合意した。
またジョンソン首相は12/12の総選挙を模索していると伝えられたが、コービン労働党党首は「合意なき離脱が完全に排除された時に総選挙を支持する」として12/12の総選挙を拒否した。
一方、米中関係に関してはペンス副大統領が香港をめぐる中国の行動・自由・権利に対する抑圧や、知財法などの中国の不公正な通商慣習を非難した。これに対して週末に王毅外相はペンス副大統領の非難を「全くのでたらめ」と応酬した。
ただペンス副大統領は「トランプ大統領は依然両国の合意に楽観的」と述べて協議の進展を示唆し、また米通商代表部(USTR)は声明を発表し、「米中は貿易協議で前進し、対話を継続している」として両国合意に前向きな姿勢を示した。
早いもので今週は11月となるが、果たして米中協議やBrexitは年を越さずに解決するのか?
11月のアルゼンチンAPECの場において米中が通商協定に署名する運びであるが、通商以外の思想統制や不公正な取引問題などのペンディングがあることは忘れてはならない。
またBrexit関連では、離脱期限延長はEUも承認するところであるが、問題は英国において、離脱までに総選挙や二回目の国民投票の可能性もあり、場合によっては離脱そのものが覆される可能性すらある点だ。いずれにせよ一気に“合意なき離脱”に突き進むリスクは後退しよう。
今週は注目のFOMCが29/30と開催され、今現在25bp利下げ(1.50-1.75%への利下げ)の確率を市場は93%程度と見ている。先週トランプ大統領は「利下げをしなければFRBは義務を放棄したようなもの」と述べて、再びFRBに利下げ圧力をかけている。加えて米国の9月小売売上高が5カ月ぶりにマイナスになるなど、最近の米指標が軟調であり、利下げの可能性は高い。
ただ米中通商協議でフェイズ1が合意されて以来、景気に対する楽観的な見方が浮上しているのも事実であり、金利据え置きの可能性もゼロではない。もし据え置きとなればサプライズのドル買いとなろう。
また利下げがあったとしても、パウエル議長の会見やスタッフ予想で利下げ打ち止め感が示唆されれば、それもリスク選好のドル買いにつながるだろう。
米中、Brexit、FOMCなど依然として今週も不確定要因が多いが、それらをこなしながら、年末に向けては徐々にリスク選好地合になるものと予想している。
<豪ドル相場>
足元の豪ドル相場―下値が押し目買いでサポートされる展開か
先週の相場レンジ―AUDUSD 0.6809-0.6882 AUDYEN 73.92-74.82
今週の予想レンジ―AUDUSD 0.6750-0.6950 AUDYEN 72.50-75.50
先週豪ドルは一時9月の高値68セント台後半に並び、対円では9月の高値を抜いて74円台後半まで続伸した後、68セント台前半、74円台前半に反落した。
米中合意やBrexit合意への期待や先週木曜日に発表された9月の豪州失業率が再び5.2%に改善したことで豪ドル買戻しが活発化したが、後半はポンドやユーロなど欧州通貨の下落にフォローする形で反落した。
9月失業率はRBAの悪化予想に反して5.2%に改善したが、今週はRBAのもう一つの懸案事項であるQ3CPIが水曜日に発表される。
RBAの重視するアンダーライイング・インフレーション(コアインフレーション)はRBAのインフレターゲット2-3%を14四半期連続で下回っており、果たしてRBAの予想する“漸進的なインフレ率上昇予想”への兆しが見られるか注目される。
弱いインフレ率の主因が低い賃金上昇率であり、賃金の伸び鈍化が軟調な個人消費の原因というのがRBAの見解だ。
RBAの金融政策については0.5%への利下げはあっても来年Q1という見方が現在は優勢であり、0.5%で利下げ打ち止めと市場は見ている。
年末恒例の資源会社による来年度の輸出予約(豪ドル買い需要)の季節はまだ少し先であり、一時より豪ドル先安観は後退しているものの、9月の高値を抜いていくには米中通商合意など、追加的なサポート材料が必要であろう。
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東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。
1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。
現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ
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☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/
☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
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