「今週の相場見通し」by Joe Tsuda (津田 穣)1...
14 October 2024 ◎<ポイント> ―150円超えの可能性を残す― ・今週の予想レンジ:147.00-151.00 ―しつこくw、150円台回…
16 December 2019
<主なイベント>
12/16(月)中国11月小売売上高/鉱工業生産、BOE金融安定報告書、10月対米証券投資、12月NY連銀製造業景況指数
17(火)RBA理事会議事録、米10月求人件数、米11月住宅着工件数/建設許可件数、米11月鉱工業生産
18(水)日本11月貿易収支、英11月CPI、独12月ifo景況感指数、
19(木)日銀会合、NZQ3GDP、豪州11月雇用統計、米Q3経常収支、米11月中古住宅販売件数、米11月景気先行指数
20(金)日本11月CPI、米11月個人所得、米Q3GDP(確報値)
<マーケットの焦点>
先週は年内最後のFOMC、英国総選挙、米中追加関税期日という三大イベントが重なり、年内最後の“重要週”となったが、結果は”手前味噌ながら“予想は全て的中した。
FOMCでは金融政策は据え置きとなり「スタッフ予想の中央値は来年の据え置きを示唆」した。
英国総選挙では保守党が圧勝し、1/31の離脱期限に向けての合意離脱の可能性が高まった。
一方米中は12日に第一段階の米中通商合意に達し、15日の追加関税は回避された。
この結果市場ではリスク選好の動きが活発化し、NYダウ、ナスダック、S&P500が全て史上高値を更新した。日経平均も598ポイントと今年最大の上げ幅となり今年の最高値を更新した。
一方為替を見ると、ポンドは保守党圧勝をはやして木曜日の1.30台前半から金曜日は一時1.35台前半に上昇したが、その後は調整に押されて1.33台前半でクローズ。
対円でも142円台半ばから147円台後半に上昇し、145円台に反落して越週した。
このようにFOMCでの利下げはなく、Brexitや米中関係もリスクオンに働いたがドル円は木曜日の108円台半ばから109円台後半に上昇するのがやっとで、110円も付けられず。
その後は109円台前半まで反落しており、相変わらず頭の重い展開だ。
三大イベントも終わり、市場も徐々にクリスマス休暇から年末年始の閑散ムードになっていく。
年初から市場に立ち込めた米中摩擦とBrexitの二大懸念は収束に向かい、FOMCの利下げも遠のいた感があるが、筆者の予想したほど年末に向けてのリスク選好ムードの高まりは期待薄のようだ。
理由は:
①FOMCのスタッフ予想は来年一年金利据え置きとなっており(メンバー予想の中央値は1.625%で現レベルと変わらず)、パウエル議長は”利上げ“のハードルの高さを指摘し、場合によっては再利下げの可能性も排除していない。
2.米中通商協議は第一段階の合意を見たが、両者の言い分が完全に一致したとは言い難い。(農産物購入額や既存関税の引き下げ幅など)。トランプ大統領は第1~3弾2,500億ドル分の25%関税を据え置き、第二段階への交渉手段として使用すると述べ、中国は新たな交渉を急がない旨表明している。また中国の構造問題改革を第二段階に先送りするなど、今後の交渉で新たな摩擦が表面化する可能性もある。
3.合意なきBrexitへの可能性は大きく後退したが、具体的な離脱交渉や英国の離脱後の経済再建など今後現実的な問題に直面する可能性も否定できないこと。
米中関係やBrexit問題は最悪のデザスターを避けて大きく前進したことには相違ないが、問題の全面解決に至るという性質のものではなく、来年に向けても”要注意事項“として意識する必要性が残る。
ただ、何はともあれ、9月まで続いたリスク回避の嵐は年末を迎えてやっと鎮まりつつあるということだ。
ドル円は年末恒例のドル資金需要の高まりも予想され、早晩壁である110円台をブレーク
すると考える。
<豪ドル相場>
足元の豪ドル相場―買い一服でやや上値の重いが、下値は押し目買いサポート
先週の相場レンジ―AUDUSD 0.6800-0.6939 AUDYEN 73.82-75.97
今週の予想レンジ―AUDUSD 0.68000.7000 AUDYEN 74.00-77.00
先週豪ドルは米中通商協議第一弾合意や英国総選挙での保守党圧勝を好感して69セント台前半、76円台手前まで上昇したが、引けにかけてはポンドの下落に連れる形で反落した。
発表された11月NAB企業信頼感や12月WESTPAC消費者信頼感は米中懸念や個人消費の伸び鈍化など景気低迷(Q3GDPは+1.7%)を反映して、再び悪化した。
今週木曜日には11月の雇用統計が発表されるが、予想は失業率5.3%(前回5.3%)、就業者数+1.5万人(前回-1.9万人)となっており、前回の大幅落ち込みをどの程度回復するか注目される。
豪ドルは2017年から始まるダウントレンドを上抜けするには、足元のレジスタンス70セントをブレークし、75円台を固める必要がある。
年末の向けての豪州資源会社の来年度の輸出予約(豪ドル買い)がそろそろ出始める時期であるが、どの程度豪ドルをサポートするか注目される。
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東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。
1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。
現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ
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☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/
☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。
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