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今週の相場見通し(27 January 2020)

27 January 2020

<主なイベント>

1/27(月)中国春節休場(~2/2まで延長)、独1月ifo景況感指数、米12月新築住宅販売件数
28(火)NAB企業信頼感・景況感、米1月消費者信頼感、米議会予算局経済見通し公表
29(水)豪州Q4GDP、独2月GFK消費者信頼感、米12月中古住宅販売指数、FOMC
30(木)独1月失業率、ユーロ圏12月失業率、BOE理事会、米Q4GDP(速報値)
31(金)日本12月雇用統計、中国1月製造業PMI、ユーロ圏Q4GDP、米12月個人所得収支、英EU離脱期限

マーケットの焦点>

先週はリスク回避圧力が強かった。
中国の武漢市で発生した新型コロナウィルスの感染拡大の動きが市場の主要なテーマとなりリスクオフの動きが加速した。ダウは前週末から350ポイント下落し、ドル円は109円台前半に軟化した。市場はまだパニックにはなっていないが今朝も中国の感染死亡者が80人に上ったと報道され、リスク警戒感が高まっている。
戦略見直し作業中のECB理事会が注目されたが、ラガルド総裁は「戦略見直し作業であっても状況に応じて金融政策の変更の可能性がある、金融政策は自動操縦ではない」と発言し市場の年内の金融政策変更無しの見方にやや変化を与えたが、ユーロは1.10台前半と依然軟調。
またポンドは発表された1月製造業PMIが49.8(予想48.9、前回47.5)と強かったことから一時1.31台後半に反発したが、今週のBOE理事会への利下げ観測もあり1.30台半ばに反落。
今朝のシドニー市場ではドル円が109円割れにギャップオープンし、日経平均が一時500円超の下落、NY(オフショア)も一時300ドル超の下落となったが、新コロナウィルス禍と週末にイラクの米大使館にロケット砲が撃ち込まれたことも原因。
中国は感染拡大阻止のために春節休場を2/2まで延長して団体旅行をすべて禁止する作戦に出ているが、ウィルス禍が収まらないうちは暫くリスクオフ相場が続きそうだ。
それにしても、祝日期間延長、旅行禁止、、、14億国民を抱えながら社会主義国家ならではの決定力、統率力だ。
今週の注目イベントは水曜日の米FOMC、木曜日のBOE理事会、米Q4GDP、そして金曜日の中国1月製造業PMI、金曜日に英国もEU離脱期限を迎える。
米中摩擦とBrexitの二大リスクが後退し、リスクハンティングが好きな市場が新コロナウィルス禍に飛びついた形だが、前者が国際政治・経済紛争で解決に時間がかかるのに対して新コロナウィルス禍は全人類一丸となっての対ウイルスの戦いであり、リスク構造は非常にシンプル。
地球全体で一日平均18万5千人の死亡者(誕生は30万人!!)のうちのウィルス犠牲者数を軽視する気はないがマネージブルであり、収束後は急速に市場もリカバーするだろう。

<豪ドル相場>

足元の豪ドル相場―足元軟調推移

先週の相場レンジ―AUDUSD 0.6817-0.6888 AUDYEN 74.42-75.89

今週の予想レンジ―AUDUSD 0.6700-0.6900 AUDYEN 73.00-76.00

先週豪ドルは長引く大規模森林火災に加えて中国発の新コロナウィルス禍を受けて昨年12月以来の0.6800近辺、年初来の74円割れまで値を下げている。
米中摩擦一服しても“一難去ってまた二(?)難”といったところだ。
やっとQ4に回復の兆しを見せ始めた豪州経済の先行き不安が再び強まり、一方RBAの緊急的金融緩和観測や政府の財政支出拡大観測が高まっている。
先週発表された経済指標では1月WESTPAC消費者信頼感が悪化し、一方12月雇用統計が改善するなどちぐはぐな内容だった。
今週は明日の12月NAB企業信頼感・景況感と水曜日のQ4CPIが注目される。
もし2月のRBA理事会で利下げが行われても、それは緊急避難的と市場は解釈するであろうから、むしろ利下げ後は「利下げ底打ち感」が出るだろう。
一方森林火災は足元の経済的被害のみならず、今後の健康被害や生態学面での影響など懸念が長引く可能性がある。
豪ドルは足元の懸念材料が後退しない限り上値の重い展開が予想される。

 

 

 

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Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


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☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

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