「今週の相場見通し」by Joe Tsuda (津田 穣)1...
14 October 2024 ◎<ポイント> ―150円超えの可能性を残す― ・今週の予想レンジ:147.00-151.00 ―しつこくw、150円台回…
24 February 2020
<主なイベント>
2/24(月)日本休場(天候誕生日振替)、独2月ifo企業景況感指数、ラガルドECB総裁講演、トランプ大統領訪印、中国全人代常務委員会全人代の延期を検討
25(火)日本1月気企業向けサービス価格指数、日本12月景気動向指数(確報値)、米2月消費者信頼感、クラリダFRB副議長講演、民主党候補者討論会(サウスカロライナ)
26(水)日本1月スーパー売上高、香港Q4GDP、米1月新築住宅販売件数
27(木)韓国中銀政策会議、ユーロ圏2月業況判断指数、米Q4GDP(改定値)、米1月耐久財受注、米1月中古住宅販売保留指数
28(金)日本1月雇用統計、日本1月小売売上高・鉱工業生産、百貨店・スーパー売上高、インドQ4GDP、トルコQ4GDP、独・ユーロ圏2月CPI
29(土)中国2月製造業・サービス業PMI、スロバキア議会選挙
マーケットの焦点>
先週も新型ウィルス被害は依然拡大し、日本や韓国での感染者数も増えた。
昨日付の中国の被害状況は感染者数77,150人、死者数2,592人に達した。また日本、韓国共に国内感染者数は700人を超えている。
米株(ナスダック、S&P500)も一旦史上高値を更新したが、金曜日には大幅反落して前週末比で値を下げた。
中国湖北省では企業活動を3/11より前に再開しないことを企業に要請した。
週末のサウジアラビアG20でな「新型ウィルス被害の拡大が世界経済のリスク要因として急浮上したことの懸念を共有し」声明では「政策を総動員する」と表明した。
また、「持続的バランスが取れた成長を目指す意向を示し、感染拡大を含め世界経済のリスクの監視を強化する」と述べた。
一方、ネバダ州の民主党予備選では急進左派のサンダース氏が断トツで勝利し、2位がバイデン氏、3位がブティジェッジ氏であった。
先週はドル円が112円台前半と昨年4月以来の高値を付けたが、“リスク回避局面にもかかわらず円の大幅下落”を受けて“安全資産円”に対する市場の評価が変わりつつあるとの見方が急浮上した(筆者は従来より“逃避通貨円”に対する否定的見解を述べている)
つまり経済的側面においては日本のQ4GDPが前期比年率で-6.3%と5四半期ぶりのマイナス成長となり、加えて今年Q1GDPはウィルス禍も加わって、二期連続のマイナス(つまり定義上のリセッション入り)となる可能性が強まった。
また今回の国内ウィルス感染拡大を受けて政府の危機管理体制への批判が内外で高まっていることも日本売り・円売りを強めた背景である。
一方27日に発表予定の米Q4GDP(改定値)は2.1%から2.2%に上方修正が予想され、米国のファンダメンタルズの強さが最近のドル高の背景にあると言えるだろう。(対欧州通貨、円)
このように足元のドル円上昇の背景はドル高、日本経済や危機管理能力に対する懸念など複合要因が指摘され、日本経済が米中貿易戦争や今回のウィルス禍など外的要因に脆弱である点は否めない。その根底には少子高齢化による国内需要の減退や、財政・貿易の赤字、つまり日本版双子の赤字があるというのが筆者の見解である。
円売りの背景は日本経済に対する懸念プラス、今後リスクオン局面となっても「リスク選好の円売り」という二重構造の円売り“であり、息の長い円の下落につながる可能性がある。
係る安全資産円の変質は先週あたり多くの指摘がされており、これに乗じた“にわか円ショート”造成が後押しして112円台を示現した。
ただ短期間で2円上げており、にわか円ショートを振り落とす動きもあるため、調整を交えながらのドル円上昇となりそうだ。
<豪ドル相場>
足元の豪ドル相場―対ドルでは依然として軟調地合継続か
先週の相場レンジ―AUDUSD 0.6586-0.6733 AUDYEN 73.19-74.47
今週の予想レンジ―AUDUSD 0.6500-0.6700 AUDYEN 72.50-75.50
先週の豪ドルはウィルス被害拡大への懸念や発表された1月の失業率が5.3%に悪化したことを受けて一時66セント割れ、73円台前半案で下落した。
対ドルでは66セント近辺の底値近くに張り付く一方、ドル円急伸の影響で対円では73円台後半に反発している。
また豪州連邦債10年債利回りが再び1.0%を割ってきたことも豪ドル売り材料視される。
更に本財政年度(~6月末)の財政黒字転換は政府の森林火災救援や今回のウィルス被害救済の財政出動により、先送りせざるを得ないとの見方が一般的だ。
豪ドルは66セントを抜けるとリーマンショック時の60セントまで大きなサポートがない状況であるが、果たしてそこまで悲観シナリオとなるか?やや売られ過ぎ状態と思われる。足元の豪ドル安はウィルス被害の中国経済に与える影響の大きさを先取りした形であるが、少なくとも被害拡大のピークアウトが確認されるまでは豪ドルの軟調地合いが継続しそうだ。
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東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。
1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。
現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ
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☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/
☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。
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