「今週の相場の焦点」by Joe Tsuda (津田 穣) ...
21 October 2024 ◎<ポイント> ―150円台定着は容易ではなく、、、― ・今週の予想レンジ:148.00-152.00 先週のレンジ…
2 March 2020
<主なイベント>
2/29(土)中国1月製造業PMI 35.7(予想45.0、前回50.0)、サービス業PMI29.6(前回54.1)
3/2(月)中国2月財新製造業PMI、米2月ISM製造業景況指数、イスラエル総選挙
3(火)RBA理事会、豪州!月住宅建設許可件数、韓国Q$GDP、米大統領選スーパーテューズデー
4(水)豪州Q4GDP、中国2月財新サービス業PMI、ブラジルQ4GDP、米2月ADP雇用者数、米2月ISM非製造業景況指数、FEDベージュブック
5(木)豪州!月貿易収支、米1月製造業受注、カーニーBOE総裁講演、OPEC臨時総会、OECD経済見通し
6(金)豪州1月小売売上高、米2月雇用統計、米1月貿易収支、OPECプラス会合
マーケットの焦点>
先週も新型ウィルス被害は拡大し、全世界で死者が3,000人超となった。3/1日現在で中国での感染者数は80,0261人、死者数は2,912人となっている。また韓国での感染者数が3千人超に急増し、イタリアでの感染者数が千人を上回り、イランでは978人が感染し、死者数が54と死者数は中国に次ぐ高さとなった。日本での感染者数は961人。
2月も終わったが米株(NYダウ)は引け値が25,409ドルと1月の引け値28,256ドルから2,800ドルを超える大幅下落となり、ドル円も2月の高値112円台から107円台まで急落して取引を終えた。
ウィルス感染の世界経済への影響が2008年のリーマンショックを上回るとの予測が出る中、2月に一時高まった円売りの動きも完全に鳴りを潜め、「株下落・円高」の従来からのリスク回避相場に逆戻りだ。
引き続きウィルス感染被害の世界経済への影響が注視されるが、週末に発表された中国の2月製造業PMIは35.7(予想45.0、前回50.0)、サービス業PMIは29.0(前回54.1)といずれも過去最低を記録し、今朝のシドニー市場でドル円は107円台前半にギャップオープンした。
先週金曜日のパウエル議長は「必要であれば適切に対処する」と発言しており、早くも今月17/18日のFOMCにおける利下げ観測が高まっている。
また木曜日にはOECDで経済見通しが発表されるが、かなりの下方修正が予想される。
FRBの利下げはウィルス被害拡大に対する予防措置であるが、拡大縮小の見通しが立たない現状、市場の不安感は更に増加する可能性があるだろう。
週末の米サウスカロライナ州民主党予備選ではバイデン氏が48.7%を獲得し初めてリードし、ブティジェッジ氏は大統領選からの撤退を発表した。ウィルス被害が拡大する中、米大統領選もやや色あせた感が強い。
ウィルス感染はいずれ終息することは分かっていても、終息の目途が立たず、中国の被害拡大減速にすら、中国政府の意図的操作の疑念まで生じている。この状況が長引けば長引くほど世界経済が疲弊していくことだけは事実だ。
今週もリスク回避の円買いとその巻き戻しが交錯する荒い展開が予想される。
<豪ドル相場>
足元の豪ドル相場―依然として軟調地合継続。反発は調整止まりか?
先週の相場レンジ―AUDUSD 0.6434-0.6622 AUDYEN 69.37-73.50
今週の予想レンジ―AUDUSD 0.6400-0.6700 AUDYEN 68.50-72.50
先週の豪ドルはウィルス被害拡大への懸念が増加し一時64セント台前半、70円割れと、リーマンショック時の安値(60セント台、55円台)以来の水準まで下落した。
NY引けにかけて65セント台前半、70円台まで回復したが、週末に発表された中国2月PMIが予想を上回る大幅悪化となったことから、中国経済、そして世界経済への懸念強まり、シドニー早朝の市場では再び64セント台半ば、69円台前半まで一時下げ足を速めた。
その後日経平均や、NYダウ(オフショア)の買戻しを受けて現在65セント台前半、70円台前半を回復。
明日のRBA理事会では再び利下げ観測が高まっているが、25ptsの利下げで景況感が回復する状態ではない。
今後はウィルス被害がパンデミック(世界的大流行)に拡大するか、あるいは拡大終息の兆候が見えるかを注視したい。
商品相場(CRB Index)も169台と2016年のBrexit yearの安値に迫っており、ここを抜けると2001年の120台という大昔に遡ることになる。
足元豪ドルは依然として調整以外に反発材料が見当たらない状況に変わりはない。
今週はRBA理事会の他にも1月の住宅建設許可、貿易収支、Q4GDP、1月小売売上高などの重要指標が発表になるが、いずれもウィルス被害拡大の影響前であり、あまり参考にはならないだろう。
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東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。
1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。
現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ
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☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/
☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。
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