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今週の相場見通し by Joe (13 April 2020)

13 April 2020

◎<主なイベント>

4/13(月)欧州、オセアニア、HKイースターマンデー休場
14(火)3月NAB企業信頼感/景況感、中国3月貿易収支、IMF・世銀バーチャル会合/世界経済見通し公表
15(水)4月WESTPAC消費者信頼感、韓国総選挙、北朝鮮故金日成主席生誕記念日、米3月小売売上高・鉱工業生産、FEDベージュブック、G20財務相中央銀行総裁バーチャル会議、米財務省半年次為替報告書議会への提出期限
16(木)豪州3月雇用統計、米3月住宅着工件数/建設許可、4月フィラデルフィア連銀製造業景気指数、米新規失業保険申請件数
17(金)日本2月鉱工業生産(確報値)、中国Q1GDP/3月小売売上高・鉱工業生産、米3月景気先行指数、ムーディーズ英国のソブリン格付け発表

◎マーケットの焦点>

先週もコロナウィルス被害は更に拡大を続け、今朝の段階で世界中の185ヵ国に感染拡大し、感染者は180万人、死者は11万3千人に上る。
この内最大の被害国米国の感染者数は55万人を上回り、死者は2万1千人に達する。日本の感染者数は依然抑えられてはいるが7千人を上回ってきた。
一方金融市場の反応は真逆。
主要国の株価は上昇し、NYダウは前週末から2,700ドル上昇してリスクオン。
VIXインデックスは前週の引け46台から41台に下落。
米ドルはやや軟化し、インデックスは前週の100台から99台に反落。
先週も多くの出来事があった。
・月曜日-陽性のジョンソン首相が入院しICU治療
・火曜日-政府は緊急事態宣言発出
・水曜日-武漢市封鎖解除、サンダース候補大統領選撤退
・木曜日-FRB新型ウィルス対策として新たに2.3兆ドルの資金供給(追加緩和)を発表、OPECプラス5月から日量1千万バレルの協調減産で合意、米国の新規失業保険申請件数前週の664万人に続いて660万人
・金曜日-EU財務相5,400億ユーロのユーロ共通債で基本合意  など。
欧米の被害が拡大し、米指標では前週のnfpr-70万人に続いてミゼラブルな数字がオンパレード。ただトランプ大統領はウィルス終息観測やその後の米経済の大きなリバウンドを予想した。また欧州でもオーストリアが14日から制限を段階的に解除すると発表し、世界第三位の感染国イタリアも5月以降段階的な解除の方針を明らかにした。
市場はウィルス被害の拡大や米経済の極悪な指標にもあまり反応しないのは、長引くコロナ禍に不感症に陥っている可能性がある。一方、「ウィルス被害拡大が無限に続きはしない」との認識が市場にあり、またトランプ大統領が予め米国の死者数が20万人に達すると警告を発し、エコノミストが米国GDPがQ2に-30%に落ち込む可能性を述べるなど、“最悪のシナリオ”が既に市場に刷り込まれているのも確かだろう。係る悲観的なシナリオの元、予想よりも早く治療薬が発見されるとのポジティブな見方も出ている。
今週は注目の中国Q1GDP(予想値:前期比-10%、前年同期比-6.0%)が発表されるが、米中が新たに諜報分野で対立を激化させている中、その結果が注目される。
コロナ発症国中国が予想を大きく上回る成長率を出せば、米国の反発を買うと同時にその信ぴょう性への懐疑的な見方が更に強まるだろう。
ドル円については107-108円台以下に下落するのか、あるいは再び110円台を上回るのか見方が大きく分かれる。両方のシナリオを立てて臨む以外にないだろう。
<ドル高シナリオ>
1)リスクオン
・欧米のウィルス被害ピークアウト観測出る
・米国の追加経済政策・金融政策への期待で米株価大幅続伸
・日本のオーバーシュートで日本売り・円売り、欧州通貨反落
2)リスクオフ
米国被害がさらに拡大し、再び悲観的シナリオが浮上して“本格的リスクオフ”のドル買い/ドル手当て買い再燃
<ドル安シナリオ>
・日本のオーバーシュートで従来型のリスクオフ円買い
・欧州共通債合意、ジョンソン首相退院でユーロやポンド上昇/ドル下落
・NYダウ再び二番底に

ジューサーの中の好悪材料極めて多く混在し、どのような味のジュースが出来上がるか??   正直言って分からない、、、、(汗)

◎<豪ドル相場>

足元の豪ドル相場―上値重い展開か

先週の相場レンジ―AUDUSD 0.5991-0.6368 AUDYEN 65.00-69.03

今週の予想レンジ―AUDUSD 0.6000-0.6400 AUDYEN 65.50-69.50

先週豪ドルは前週の“リスクオフのドル買い”からドルが反落し、欧州通貨が反発する流れの中、約1カ月ぶりの高値63セント台、69円台まで上昇した。
ウィルス被害が世界的に拡大する中豪州の感染者が6千人台で上げ止まっていることや、政府・RBAの協調サポート体制が評価されている面もある。
また武漢市の封鎖が解かれるなど中国の被害ピークアウト感が出ていること、OPECプラスが減産で合意して原油が反発したことも豪ドル買戻しを誘った。
豪ドルは今回のコロナ禍で一旦55セント台、60円割れの底値を見た感があり、同レベルを再度下抜くには再びコロナ禍が制御不能となるなど、あまり現実味が高いとは言えないシナリオが必要だろう。
一方更に上昇するには本格的なコロナ禍のピークアウトが必要であろう。

 

―読者各位―

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Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


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☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

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