「今週の相場の焦点」by Joe Tsuda (津田 穣) ...
21 October 2024 ◎<ポイント> ―150円台定着は容易ではなく、、、― ・今週の予想レンジ:148.00-152.00 先週のレンジ…
20 July 2020
◎<主なイベント>
7/20(月)日本6月貿易収支
21(火)日本6月CPI
22(水)日本7月月例経済報告、米6月中古住宅販売件数
23(木)東京休場(海の日)、韓国Q2GDP、南ア中銀理事会、米6月景気先行指数、米新規失業保険申請件数
24(金)東京休場(スポーツの日)、ロシア中銀理事会、独/ユーロ圏7月製造業PMI、米6月新築住宅販売件数
◎マーケットの焦点>
感染者被害は世界中で1,400万人を超え、死者数は60万人に達するなど依然全く衰えていない。米国の感染者数は376万人、死者数は14万人を超えた。
各国とも感染第二波懸念はむしろ大きくなっているが、一方経済のボトムアウトやワクチン・治療薬に対する明るい見通しもあり、株価堅調でナスダックは先週史上高値を更新した。
ただ中国株はQ2GDP+3.2%(予想2.5%、前回-6.8%)で材料出尽くしたことや、米中摩擦の悪化を嫌気して反落した。
また日銀会合、カナダ中銀及びECB理事会が開催されたが、いずれの会合でも大規模な緩和策の維持を決定していること、そして足元更なる緩和の緊急性がないという安心感も各国の株価を押し上げた。
7月になってから、係る“悲観・楽観観測が交錯するマーケット”であるが、結果としては“リスクオンの株高・ドル安”の展開となっている。
時折リスクオフの円買いや、リスクオンのドル買いを交えつつも、主役はいつの間にか「円からドルにスイッチ」し、リスクオフのドル買いとリスクオン地合でのその巻き戻しのドル売り、という方程式が知らず知らずのうちに出来上がっているようだ。
注目の17/18のEU首脳会談でも、EU復興基金の合意は見ず、第3日目の当地19日現在も継続協議がされている模様。ミッシェルEU大統領は7,500億ユーロの基金規模のうち当初5,000億ユーロとされていた補助金を4,000億ユーロに減額し、融資枠を3,500億ユーロとする修正案を提案した。反対国の一角を占めるデンマークが受け入れの用意があるとして、今朝ユーロが上昇する局面があったが、未だ結論を見ていない。ただ妥協合意を見たとしてもEU内の倹約国と放漫財政国の摩擦は今後も続くだろう。
一方ポンドはユーロに比べて頭の重い展開だが、やはりコロナ死亡数が4万5千人と米国、ブラジルに次ぐ世界3位で、ジョンソン首相への支持率が低下していることも、今後のBrexit交渉への暗雲と解釈されているようだ。
米国の感染第二波懸念は日増しに増大し、多くの州で再びロックダウンや制限措置発動の瀬戸際と言われる。先週まではリスク選好相場であったが、再度経済シャットダウン懸念が高まればリスクオフのドル買戻しとなるだろう。
また米国からの対中制裁圧力が高まっているが、対中攻撃は大統領選の戦略の一環と半ば静観している中国が、堪忍袋の緒を切る事態となれば、一気にリスクオフ相場に逆戻りする可能性にも留意したい。
ドル反発の可能性を考えたい。
◎<豪ドル相場>
足元の豪ドル相場―依然揉み合い
先週の相場レンジ―AUDUSD 0.6921-0.7037 AUDYEN 74.19-75.27
今週の予想レンジ―AUDUSD 0.6750-0.7050 AUDYEN 72.50-75.50
豪ドルは予想を上回る6月の従業者数+20万人で一瞬70セント台、75円台に跳ねたが、失業率が7.4%と予想を上回り、またfull-time-jobも-3.8万人と冴えなかったことから反落した。
ただ下値も69セント台、74円台がサポートされるなど、押し目買いも観測され、6月から続くレンジ相場をブレイクできない状態だ。
懸念事項はビクトリア州(メルボルンが州都)で感染第二波が観測されて再びロックダウンされたが、感染拡大はお隣の最大州NSW州でも確認されとり、再び規制が強化されつつあること。
また依然としてモリソン政権の対中強固姿勢が継続しており、コロナ発生源調査から香港問題にまで拡大している。一方中国も譲歩の気配がなく、今後報復制裁の強化の可能性が指摘される。
豪ドルは引き続きレジスタンスである70セント台、75円台では売り圧力が強まろうが、一方69セント割れ、74円割れの下値サポートラインでは押し目買いが続く展開だ。
ただ6月以降、長らく揉み合い相場が継続しており、そろそろエネルギーが爆発する局面が来そうな気配ではある。
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東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。
1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。
現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ
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☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/
☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。
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