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今週の相場見通しby Joe (27 July 2020)

27 July 2020

◎<主なイベント>

7/27(月)日銀主な意見、中国6月工業利益、7月独ifo景況感指数
28(火)米7月消費者信頼感、米5月ケースシラー住宅価格
29(水)雨宮日銀副総裁講演、豪州Q2CPI、香港Q2GDP、米6月中古住宅販売、FOMC
30(木)豪州6月」住宅建設許可件数、独7月失業率、独Q2GDP、ECB経済報告、ユーロ圏6月失業率、米Q2GDP、新規失業保険申請件数
31(金)豪州Q2PPI、日本6月失業率、中国7月製造業/非製造業PMI、仏Q2GDP、ユーロ圏Q2GDP、米6月個人所得収支

◎マーケットの焦点>

感染者被害は世界中で16百万人を超え、死者数は64万人に達するなど依然全く衰えていない。米国の感染者数は422万人、死者数は14万人、2位がブラジルの感染者数239万人、死者数8万6千人、南アが5位の感染者数44万人(死者数6千700人)と急増してきたのも不気味だ。
前週まで続伸していた米国はじめ主要国の株価もさすがに先週は反落気味であるのは、やはり主要国の感染第二波懸念が根拠なく楽観論を駆逐した証拠であろう。
係る中ドルが全面安になり、ドル円も7月揉んだ107円台をようやく割り込んできた。ドルインデックスは3月の暴落時に並ぶ94台前半と今年の安値圏だ。
不思議なもので7月上旬は「リスクオンのドル売り」と言われたがいつのまにか「リスクオフのドル売り」に変身している!!
改めて、「最大被害国米国の感染第二波の拡大により米国経済への先行き懸念が再び強まっている」と市場が解釈していると考えればドル安の理由付けとしては一番説得力があるというもの。
特にユーロが1.16台後半と今年の高値を更新しているが、今週発表されるユーロ圏のQ2GDP予想値が前年同期比で-14.5%(前回-3.1%)に対して、米国のQ2GDP予想値は-35%(前回-5.0%)と差が歴然としていることも、景気格差のユーロ買い/ドル売りを活発化させた。FOMCでの追加緩和観測すらある。
加えて揉めに揉めたEU復興基金もEUサミットにおいて何とか合意に漕ぎつけた。
一方米中摩擦は領事館閉鎖合戦など留まるところを知らずエスカレートしていること、更に選挙戦におけるトランプ劣勢もドル売り材料視された。
「リスクオンのドル売り」がいつの間にか「リスクオフのドル売り」にすり替わっているのは、いかにもドルベア派の都合の良い解釈に思えるが、要は今まで無視されていた、ファンダメンタルズや米中摩擦、大統領選などがドル売りの理由にされているということだ。
ただ、ドルインデックスが今年の安値圏、ユーロが今年の高値圏に上昇して、このままドル安/ユーロ高が更に進行し、新た1.15-1.20レンジを形成していくのか?
今週発表される、かなりデザスタラスであろう米Q2GDPを含めて、市場はかなりドルの悪材料を先取りしたと思われる。
当然それなりのドル売りポジションも造成されただろう。
“夏枯れ相場”が近づくが、果たしてこのままドル下落トレンドが続くのか?あるいは欧米夏季休暇前のドル買戻しが活発化するのか?(筆者の意見は後者!)
今週はFOMCにQ2GDP(欧米)と材料も豊富であり、夏休み前の“相場の天王山”となるだろう。

◎<豪ドル相場>

足元の豪ドル相場―底堅いが調整の可能性も

先週の相場レンジ―AUDUSD 0.6972-0.7183 AUDYEN 74.94-76.87
今週の予想レンジ―AUDUSD 0.6950-0.7250 AUDYEN 73.50-76.50

先週の豪ドルは“揉み合い予想”はハズレ。長らくのレジスタンスであった70セント台、75円台を一気にブレイクして昨年4月以来の高値71セント台後半、76円台後半までジャンプアップした後、71セント台前半、75円台前半に反落した。
ドル全面安地合の中、商品相場の堅調を背景に急伸したが、さすがに買いポジションの荷もたれ感が強かった。
ドル全面安地合が継続する限り豪ドルの下値も限定的と考えざるを得ないが、ただ、国内でのビクトリア州中心とする感染拡大や、豪中摩擦激化懸念などの不安材料が解決したという事実なない。
先週は一旦70セント台、75円台というレジスタンスを突破して続伸したが、高値警戒感が強まったことは間違いないだろう。ユーロ相場の情勢を見ながら、サポート材料が出尽した場合の反落の可能性にも留意したい。

―読者各位―

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Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

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