「今週の相場の焦点」by Joe Tsuda (津田 穣)2...
23 September 2024 ◎<ポイント> ―先週のFOMC、BOJ会合終わって、ドル安・円安の様相― ・今週の予想レンジ:142-146 ―…
5 October 2020
◎<主なイベント>
10/5(月)黒田日銀総裁- 全国証券大会で挨拶、中国国慶節休場~10/8、米9月ISM非製造業景気指数
6(火)RBA理事会、米8月求人件数・貿易収支、ラガルドECB総裁パネル討論会、パウエル議長全米企業エコノミスト協会で講演、ポンペオ国務長官来日―米日豪印4ヵ国外相会合
7(水)8月景気動向指数、9月中国外貨準備、ラガルドECB総裁講演、FOMC議事録、米副大統領候補討論会
8(木)日本8月国際収支、黒田総裁日銀支店長会議で挨拶、9月景気ウオッチャー調査、中国9月財新サービス業PMI、ECB議事録、ベイリーBOE総裁パネル討論会、OPEC世界石油見通し
9(金)英8月鉱工業生産、カナダ9月雇用統計、ノーベル平和賞受賞者発表
◎<マーケットの焦点>
先週は前週までのリスク回避色は薄れ、日本以外の米国はじめ主要国の株価は堅調でドルはやや軟化した。
中国が国慶節で休場となり米中対立も一服となる一方、英国とEUとの通商交渉は悲観楽観交錯したが、目立った進展は未だない。
米国の追加景気対策を巡り議会協議が続行しているが未だ合意を見ていない。
金曜日にはトランプ大統領夫妻のコロナ陽性報道が市場を駆け巡り、一時リスクオフのドル買い・円買いが活発化した。
トランプ大統領の容体は改善しているとの報道と重篤化しているとの報道が錯綜している。
今週もトランプ大統領の容体をはじめ、米大統領選の行方、9日から市場がオープンする中国の動向踏まえてボラタイルな相場が予想される。
トランプ陽性が大統領選にどう影響するか?
コロナ最大被害国米国で、ともすればコロナ軽視発言をしていたトランプ大統領自らの罹患はトランプ政権そのものへのダメージが大きいとの見方がある一方、民主党も目立ったトランプ批判を慎むなど、トランプ大統領への“同情票”が増えるとの読みもある。
いずれにしても高齢である同大統領の容体含めて米大統領選の行方は甚だ不透明になってきたと言えるが、逐次情勢を見極める以外に手立てはない。
(確率は低いにしても、今週金曜日発表のノーベル平和賞をコロナ罹患のトランプ大統領が受賞すれば、トランプ支持率は急上昇だろう)
感染第二波が拡大するスペインや仏では今週から再度行動規制が厳格化される見込みである。加えて先週はEU復興債のガバナンスに対する参加国の不協和音や、旧ソ連地域での紛争激化など、地政学的にもユーロの悪材料が再び目立ってきたことは要注意だ。今週はラガルドECB総裁が何度か講演を行う予定であるが、Brexit交渉含めて問題山積のEU経済に関して、強気の景気見通しは発信できないだろう。
10/15の交渉期限を間近に控えて英国とEU両者間の協議が白熱するが、必ずしも英国不利と解釈するのは危険である。つまりポンドへの悪材料は既に織り込み済で、ユーロ/ポンドも9月の0.92台で天井を確信した可能性が否定できない。ユーロポンドが続落すればユーロ売り圧力が高まる局面もあるだろう。
ドル円は105円台に膠着し、むしろリスクオフのドル買い局面でも並行的にリスクオフの円買いも入る。不美人投票で筆頭格の円がむしろ買われる状況は今に始まったことではない。海外生活の長かった自分が不思議だと思うのは、(表現が不適切であれば陳謝!)白人系のハンサムボーイが連れている日本人女性は、不思議と日本では??と思われるケースが多い。つまり人種の違いにより“美人の評価”も大きく異なるわけで、これが「円が不美人投票で選ばれない理由」と言えば叱られるだろうか、、、
◎<豪ドル相場>
足元の豪ドル相場―上値重い展開か
先週の相場レンジ―AUDUSD 0.7032-0.7209 AUDYEN 74.11-76.05
今週の予想レンジ―AUDUSD 0.7000-0.7300 AUDYEN 73.00-76.00
先週豪ドルは、欧州通貨の反発にフォローして前週の安値70セント近辺、74円割れから一時72セント台前半、76円台前半まで反発した。
中国が国慶節休場で米中摩擦一服も豪ドルにフェイバーに作用したが、やはり下値サポートである70セント台、73-74円台の下値抵抗は相当のものであったということだ。
豪州GDPはQ1に続いてQ2もマイナスとなり28年ぶりにリセッション入り(二期連続のマイナス成長)となったが、Q2の前年比-6.3%はやはり他の主要国のマイナス幅と比べて桁が違うほど軽微ということで、景況、財政ともに豪州は依然優位な位置にあるということだ。
ただ最大の貿易相手国中国との摩擦激化や国内感染第二波懸念が依然払しょくできないなど、悪材料も依然存在している。年末にかけてワクチン開発が完成すれば多くの問題が一気に解決するが、過度の楽観論も慎むべき状況に変わりはない。
先週は一旦上値を確認した形であり、欧州通貨が軟化する場合には豪ドルも再び反落する可能性がある。
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東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。
1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。
現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ
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☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/
☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
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