21 December 2020

◎＜主なイベント＞

12/21（月）米テスラS&P500種株価指数の構成銘柄に採用
22（火）月例経済報告、米Q3GDP（確報値）、米12月消費者信頼感指数
23(水)日銀議事録、米11月個人所得支出、米新規失業保険申請件数
24（木）黒田総裁講演、トルコ中銀理事会、ECB経済報告、クリスマスイブ米株式・債券市場は短縮取引
25(金）日本11月雇用統計、クリスマス休場、米国、欧州、英国、香港、オセアニア

◎＜マーケットの焦点＞

先週は引き続きリスクオンの株高・ドル安が継続した。
コロナ被害の拡大は収まらないが英国や米国でのワクチン接種開始に期待も高まった。もっともワクチンに対するアレルギー反応の報や、英国その他でのコロナ変異種の感染拡大など新たな不安材料もある。
FOMCでは予想通りに金利や債券購入については据え置かれたが、会見でパウエル議長は「経済状況が十分に改善するまでゼロ金利は維持する」と明言。これまで以上に「超緩和政策を維持する」との強い意志を市場に伝えた。一方英中銀理事会では前回資産買い入れ枠を拡大したこともあり、金利と共に据え置きたが、資産買い入れ期間については6カ月延長した。
英国とEUのBrexit通商交渉は、依然として重要部分の意見の相違について歩み寄りは見られず、交渉期限の本日日本時間午前中が迫っている中、土壇場の交渉が続いている模様。週末の英国での変異種ウィルスによる感染拡大の報告や、Brexitでの合意がいまだなされていない状況から、本日ポンドは1.34台lowと100ポイント程度、ユーロは1.22台前半と40ポイント程度“下窓”を開けて合けてオープンしている。
相変わらず来年についても株高・ドル安予想が非常に多いが、天邪鬼の自分としては同意しかねるところだ。
昨年末の「今年の見通し」ではポンド、ユーロ共に堅調を予想する一方（これは当たり）、ドルは保合（これはハズレ）、そしてドル円は上昇（これはハズレ）、円クロスも上（これは当たり）を予想した。既に今年もここまでポンドはBrexit終結を織り込む形で2,200ポイント、ユーロも復興基金や追加予算を織り込む形で1,800ポイント程度上昇しており、ここから更なる上昇には無理があるように思う。
その他ドル反発の理由は、本日のセントラル短資Fx社の月報（来年の相場見通し）をご覧いただきたい。
https://www.central-tanshifx.com/market/marketview/column/20201221-01.html

◎＜豪ドル相場＞

足元の豪ドル相場―基本的に堅調だが調整反落の可能性も

先週の相場レンジ―AUDUSD 0.7507-0.7639 AUDYEN 78.12-78.82
今週の予想レンジ―AUDUSD 0.7400-0.7700 AUDYEN 76.50-79.50

先週豪ドルは76セント台前半、78円台後半まで続伸した。
ただ先週シドニー北部Northern Beachで海外渡航者中心のクラスターで28人が感染し、土曜日に30人、昨日15人の新規感染が出たことから、シドニー中心に20日から再び一部ロックダウンが始まった。
この報道を受けて今朝の豪ドルは先週末のNY引け値から50ポイント程度反落している。
ただ上記のように世界的なリスクオン市場で商品相場(CRB Index)は176台とコロナ後の最高値圏まで上昇し、特に鉄鉱石は一時156ドル台、石炭（燃料炭）は83ドル台まで年初来の高値を更新していることや、先週発表された11月の雇用統計が予想を上回るなどのサポート要因に加えて、先週来お伝えしているように年末を控えた豪州資源会社の来年度の輸出予約（豪ドル買い）が押し目買いとなって下値をサポートするであろう。

―読者各位―
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