「今週の相場の焦点」by Joe Tsuda (津田 穣) ...
21 October 2024 ◎<ポイント> ―150円台定着は容易ではなく、、、― ・今週の予想レンジ:148.00-152.00 先週のレンジ…
28 December 2020
◎<主なイベント>
12/28(月)ボクシングデー振替休日英国、欧州、オセアニア、日本11月鉱工業生産
29(火)米11月ケースシラー住宅価格指数
30(水)東京証券取引所大納会
31(木)東京大晦日休場、中国12月製造業/非製造業PMI、米新規失業保険申請件数、英EU離脱移行期間終了
2021/1/1(金)元旦―主要国金融市場休場、ポルトガルEU議長国に就任、日英包括的経済連携協定(EPA)発効
◎<マーケットの焦点>
先週はさすがにクリスマス週であり市場は閑散であったが、その中でもコロナ被害の拡大は止まらず、一方米国や英国中心にワクチン接種が本格化した。
そして、ついにクリスマスイブの24日に英国とEUが貿易協定で合意した。
今年1月から始まった英国のEU離脱移行期間は、12月末日で予定通りに終了することになった。
米国株式市場は史上高値圏で、また主要マーケットの株価も堅調を維持してクリスマス休暇入りとなった。
為替市場も動意に欠ける中ポンドだけは乱高下し、1.31台の安値から24日の合意成立直後は1.36台と今年の高値を付けた後、引けにかけては1.35台にやや調整反落した。
本日はボクシングデー振替休日で英国、欧州、オセアニアなどは休場。
Brexitも一件落着し年末年始ということもあり、さすがに今週は静かなマーケットとなりそうだ。
ただ世界18ヵ国でコロナ変異種が確認されてその脅威が高まる中、世界の感染者累計がついに80百万人を突破し、死者数は180万人に迫る勢いだ。
コロナ下の新年をマーケットはどのように迎えるのであろうか??
因みに一昨年2018年初は既に顕著となりつつあった米中対立、Brexit問題、トランプ政策への懸念などを背景には、ドル円は年初の113円台から1月末には108円台まで下落した。また2019年初は“フラッシュ・クラッシュ”でドル円は1/2一日で109円台から104円台に暴落劇を演じたが、今年は比較的平穏な年初であった。
12月はコロナ感染拡大や難航するBrexit交渉にもかかわらずリスクオン・ムードが強く、米国はじめ主要国の株価上昇・ドル安相場となったが、はたしてコロナ禍で迎える新年の相場はどうなるか?
あまりに大きなコロナという影が覆いかぶさる中、市場は身動きが取れずに案外静かな新年幕開けとなるように思う。
来年1年間ということでは、既に「ドル高予想」を公言してしまった身としては(?)「どのシナリオでドル高に結びつけるか?」を模索することになる。
Brexitは過ぎ去ったものの、コロナ以外にも週末にはいくつかの気になるニュースもあった。一つは独が最大の貿易相手国中国への偏重から政策転換する可能性の記事。メルケル首相は在任中12回訪中し、“中国の貿易による変革”を期待した蜜月が続いてきた。しかし独政府内でも変わらぬ中国共産党の一党独裁そして、軍備増強や海洋進出、香港政策などから中国への警戒感を強め、メルケル首相の引退を来年に控えて独中関係に転機が訪れつつあるという見方が増えているようだ。
英国のシンクタンクも2028年には中国が米国を抜いて世界最大の経済大国となるとの予測を出していた。
また1/20のバイデン新大統領就任式の前に1/5にはジョージア州の上院補欠選挙があるが、現在上院議員数(48-50)で劣勢の民主党は、ジョージアで2議席を勝利すれば、ほぼ「トリプルブルー」が完成するわけで、年明け早々民主・共和両党が火花をちらす。依然敗北を認めないトランプ大統領は1/4にはジョージア入りするらしい。
Brexitと米大統領選が終わり、相場の見通しが良くなったはずだが、どうもすっきりしないのは小生だけであろうか、、、、、
◎<豪ドル相場>
足元の豪ドル相場―年末に向けて堅調推移か
先週の相場レンジ―AUDUSD 0.7462-0.7612 AUDYEN 77.49-78.84
今週の予想レンジ―AUDUSD 0.7400-0.7700 AUDYEN 76.50-79.50
先週の豪ドルは、週初はコロナ変異種の出現や豪州国内での再感染拡大の報を受けたリスクオフの動きで一時74セント台半ば、77円台半ばまで反落したが、調整一巡後は再び76セント台前半、78円台後半の高値圏を回復して越週した。
先週は豪州でも変異ウィルス感染例が発見され豪州政府は12/27~30日の移動制限措置を発表。例年年越しで盛り上がる年末年始の行動規制については追って発表するが、依然警戒心を緩めていない。
ただ足元のリスクオンから来る商品相場の堅調を見ても、来年に向けてワクチン効果が出ることへの期待感は大きい。
加えて資源会社の来年度の資源輸出予約(豪ドル買い需要)は年末のlast dayまで動意を見せ、豪ドルの下値をサポートするだろう。
毎年12/31の薄商いの中で億ドル単位の輸出玉をさばくのに苦労したのが今では懐かしい思い出となっている。
“皆様、良いお年を!!”
―読者各位―
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東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。
1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。
現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ
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☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/
☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
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