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今週の相場見通し by Joe Tsuda(25 January 2021)

25 January 2021

◎<主なイベント>

1/25(月)日銀議事録、独ifo景況感指数、ラガルド総裁講演、EU外相理事会、世界フォーラム「ダボス・アジェンダ」(~29日オンライン)
26(火)豪州休場(オーストラリアン・デー)、米1月消費者信頼感、IMF世界経済見通し(改訂版)
27(水) 豪州Q4CPI/12月NAB企業信頼感・景況感)、独2月GFK消費者信頼感、米FOMC
28(木)ユーロ圏1月消費者信頼感、米Q4GDP(速報値)、米12月景気先行指数、米新規失業保険申請件数
29(金)日本12月失業率、独Q4GDP(速報値)、米12月個人所得収支

◎<マーケットの焦点>

先週は“やっと”バイデン新大統領の就任式が大きな混乱もなく行われたが、市場は静観姿勢。ただ主要国の株価は堅調を維持し、米株は結局史上高値を更新している。
世界のコロナ感染者数は99百万人を超えいよいよ1億人の大台が迫ってきたが、状況の好転は短期的には望めない。
先週為替市場は振幅したが結局ドル安方向に傾斜した状況は変わっていない。
年初昨年末に溜まったドルショートの巻き戻しが活発化したが、調整一巡後は更にドルを買っていくエネルギーはない。
ドル円は、103台前半はサポートされるが104円台では上値が重い。
ユーロは1.23台から1.20台に反落後は1.21台後半に戻し、ポンドは1.37台から反落したが1.36台を割ることはなく、結局1.37近辺に反発している。
欧米では更なる都市封鎖から景気への影響が懸念され、ECBやFRBは金融緩和姿勢で景気対策に奔走している。
ECBからはユーロ高けん制の頻度が増えており、市場注視姿勢が続く。
一方ベイリーBOE総裁からは経済回復に対する楽観的な意見も聞かれ、「2/4の理事会ではマイナス金利は議論しない」との発言も出てポンドの買戻しを誘った。
この結果12月には0.92台まで上昇していたEURGBPは現在0.88台まで下落している。
今週は米国のFOMCやQ4GDP(速報値)が注視されるが、特にGDPはQ3の爆発的な回復(+33.4%、前期比年率)から+4.4%程度のモデレートな上昇予想だが、これは米国に限ったことではなく、主要国ではQ3の大幅上昇の反動が見られる(今週発表される独Q4GDPは前回の+8.5%から0.0%への減速予想)。
ただ、市場はむしろバイデン政策やコロナ動向など“今後”に注目している。
特に「バイデン政権のトランプ政権からの政策転換」の影響が市場にどう影響するか?株価が大きく崩れないとしたら、市場には「時間はかかるが経済回復への道筋はある」のと期待感が依然あるのだろう。
これらのファクターの“総決算”として為替市場への影響はシンプルではなく、依然として大きなトレンドはまだ見出しがたい(ドル上昇はまだ先の話)。
その時々の市場ポジションや短期材料に反応したアップダウンが今週も続きそうだ。

◎<豪ドル相場>

足元の豪ドル相場―売り買い交錯

先週の相場レンジ―AUDUSD 0.7659-0.7782 AUDYEN 79.51-80.51
今週の予想レンジ―AUDUSD 0.7600-0.7800 AUDYEN 79.00-81.00

先週の豪ドルは76セント台半ば、79円台半ばから、77セント台後半、80台後半に反発したが、結局77セント台前半、80円台前半に反落した。
発表された12月失業率が6.6%に改善するなど雇用は予想をやや上回ったが、12月小売売上高は-4.2%に悪化し、WESTPAC消費者信頼感も-4.5悪化するなどちぐはぐな内容であった。
今週はQ4CPIや12月NAB企業信頼感/景況感が発表されるが、いずれもやや軟調な結果が予想される。
豪州経済は昨年前半の急激な落ち込みからQ3に回復を見せたが、感染第二波、第三波の影響もありQ4には再び失速した形だ。
引き続きワクチン期待や商品相場の堅調にサポートされ下値は76セント台、79円台がサポートされるが、足元の上値抵抗線である78セント台、81円台をブレイクするには、新たな買い材料が必要となってくる。

―読者各位―
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Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

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