「今週の相場の焦点」by joe Tsuda (津田 穣)9...
9 December 2024 ◎<ポイント> ―ドルは水準を維持し、米株は史上高値更新― ・今週の予想レンジ:148.00-153.50円 先週…
28 June 2021
◎<主なイベント>
6/28(月)日銀主な意見
29(火)5月日本雇用統計、5月米消費者信頼感、OPECプラス共同技術委員会
30(水)6月中国製造業/非製造業PMI、6月米ADP雇用者数、米下院金融小委員会暗号資産に関する公聴会、OPECプラス共同閣僚監視委員会I
7/1(木)Q2日銀短観、6月中国財新製造業PMI、6月米自動車販売、6月米ISM製造業景気師指数、中国共産党創建100周年、ベイリーBOE総裁講演、OPEC総会/OPECプラス閣僚級会合
2(金5月米雇用統計、5月米貿易収支、5月米製造業受注、米債券市場短縮取引
◎<マーケットの焦点>
先週は前週のFOMCのタカ派的内容を受けてドル買いが強まり、同時にFOMCショックから株価が一時大幅に下落した。
ただパウエル議長の議会証言で「予防的利上げを否定、インフレ上昇は一時的、労働市場の不平等是正に焦点」などとテーパリングに対する慎重姿勢が確認されたことから、米株は再度高値をトライし、S&Pやナスダックは市場高値を更新した。
市場のリスクオンムードを反映してドル円は一時111円台と昨年3月以来の高値を示現。クロス円の上昇とともに欧州通貨や資源通貨は堅調地合となったが、ポンドは一時4月以来1.37台まで下落。BOE理事会で市場のタカ派予想とは裏腹に、資産購入枠の据え置きを前回と同じ8対1(反対はホールデン委員のみ)で決定したことに市場が失望した形。また最近の英国の新規感染者数が変異株の影響で1万7千人台まで増加していることも不安材料視された。
今週は早くも7月、年後半に突入!
イベント的にも今週は6月米雇用統計、日銀Q2短観、中国の製造業・非製造業PMIなど盛りだくさんであり、また中国共産党創建100周年の行事も行われる。
また香港の“リンゴ日報”が中国政府の圧力で休刊に追い込まれ、バイデン政権が香港市民支持を表明するなど、米中関係も依然“きな臭い”。
更に番外では来年の米中間選挙を見越してトランプ前大統領が支援者集会で再決起の動き。
中国の共産党創建100周年では最近の主要国との対立を受けて習主席の演説内容が注目される。
ワクチンの普及を受けて世界的にコロナ収束の兆しが見えてはいるが、ここに来て収束傾向が減速しつつあるのも懸念事項。
日本のオリンピック・パラリンピックは開催の方向で進むが、米中対立構造や、米国の出口戦略に絡んだ株価の不安定な動きなど、再びリスク要因が見え隠れして相場を不安定化する可能性があるだろう。
その場合、株価下落=円高よりは、「リスク回避のドル買い先行」で、ドル円は更に112円台を目指す可能性があると考える。
◎<豪ドル相場>
足元の豪ドル相場―一旦下値不安軽減したが、依然下値リスクが意識される
先週の相場レンジ―AUDUSD 0.7477-0.7616 AUDYEN 82.13-84.25
今週の予想レンジ―AUDUSD 0.7450-0.7650 AUDYEN 82.00-86.00
先週の豪ドルは前週のドル上昇を受けた下落(74セント台後半、82円台前半まで)から76セント台前半、84円台前半まで反発した。
パウエル議長の議会証言から米国のテーパリング観測が後退して株価や商品相場が大幅に反発し、係るリスクオンのセンチメントが豪ドル買い戻しを誘った。
基本的にはアフターコロナの世界経済回復は豪ドルにとって好材料というシナリオは変わらない。
ただ週末もシドニーで変異株感染者が80人を超えてシドニー全域が再度ロックダウンされるなど、感染の規模は軽微であるものの、豪州当局は極めて厳重な対抗措置を取っており、景気への影響も懸念される。
また米ドルの堅調が一過性で収まらずに継続するのであれば、豪ドルの上値が重い状況はしばらく継続する可能性があるだろう。
今週は米雇用統計はじめ、中国の共産党創建100周年など多くのイベントがあるが、強い米経済指標や米中対立の構図は豪ドルにとって悪材料となる可能性には留意したい。
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東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。
1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。
現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ
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☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/
☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。
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