26 July 2021

◎＜主なイベント＞

7/26（月）独7月ifo景況指数、米6月新築住宅販売件数、ブリハ英中銀委員講演
27（火）米6月耐久財受注、米5月住宅価格指数、米7月消費者信頼感、黒田総裁講演、デベルRBA副総裁講演
28（水）日銀主な意見、豪州Q2CPI、日本5月景気動向指数（改定値）、カナダ6月CPI、FOMC（27-28）
29（木）独7月失業率、米Q2GDP、米6月中古住宅販売
30（金）日本6月雇用統計・小売業販売額、豪州Q2PPI、独/ユーロ圏Q2GDP、米7月シカゴ購買者協会景気指数、米7月ミシガン大学消費者信頼感

◎＜マーケットの焦点＞

先週は週末にかけてリスク警戒の動きが一服し、NYダウは35,000ドル台と史上高値を更新して終わっている。
週前半はデルタ株感染拡大を受けてリスク回避色となり、米10年債利回りは一時1.12%台まで下落し、原油価格も65ドル台まで値を下げて、ドル円も109円台前半まで下落した。
しかし感染拡大はしているものの死者数は依然減少傾向を辿っており、ワクチン接種も進展していることから、市場では各国の経済再封鎖の可能性が低いとの判断から徐々にリスク回避ムードが後退した。
また東京五輪が予定通りに開催されたことも市場センチメントを改善させた。
ドル円は再び110円台半ばまで反発し、総じてドル堅調地合となっている。
ユーロはECBの戦略見直しに伴うガイダンス変更で緩和の長期化が示唆されたとして1.17台に反落。
ポンドは前週、ハト派のBOEサンダース委員のタカ派発言で1.39台まで上昇したが、北アイルランド議定書を巡り英国とEUとの貿易摩擦が再び高まっていることや国内デルタ株の感染拡大で一日の感染者数が5万人台に急増していることが懸念材料となり、ジョンソン首相の“規制解除断行”も空回りした形で一時1.35台まで急落し、その後1.37台まで反発とアップダウン。
結局金融政策格差・景気格差から米国が欧州や英国より勝り、出口の全く見えない円が売られやすい状況となりつつある。
今週はFOMCが開催されるが、引き続き慎重姿勢が示されるであろう。一方今週発表される米Q2GDPは前回の6.4% から8.5%への拡大予想となっており、予想通りの強い数字であれば、6月の強いCPI(5.4%)と合わせ、パウエル議長の慎重姿勢とは裏腹に市場のテーパリング観測が再び独り歩きする可能性があるだろう。
ドル円はオリンピックゲームがこのまま大過なく終わるようであれば、主要国で最も強い金融緩和とリスクオンの動きの双方から再び111円台に上昇する展開が予想される。

◎＜豪ドル相場＞

足元の豪ドル相場―ベアセンチメント後退

先週の相場レンジ―AUDUSD 0.7289-0.7397  AUDYEN  79.84-81.66
今週の予想レンジ―AUDUSD 0.7250-0.7450  AUDYEN  80.50-83.50

先週は週初、世界的及び豪州国内のデルタ株感染拡大懸念から世界的にリスク回避色が強まる中、原油価格が一時65ドル台に急落し、商品相場(CRB Index)が218台まで下落した。
豪ドルは年初来の安値73セント割れ、2月来の安値80円割れまで下落したが、週末にむけてはリスク回避の動きも和らぎ、下げ止まりからやや反発に転じて越週した。
豪州はデルタ株感染拡大を受けてビクトリア州やNSW州でロックダウンを継続している。新型コロナウィルス感染状況は世界的な規模からみれば軽微であり、感染者数順位は世界128位、3万3千人足らずだが、昔から感染症や検疫については非常に厳しい基準を設けており、この政策は感染終息まで続くだろう。
豪ドルはサポートレベル72-73セント、80円で一旦底入れした形だが、今後の感染状況によってはリスク回避の動きが再燃する可能性も否定できない。
暫くは買戻しと新たな下値トライが交錯する値動きとなりそうだ。

―読者各位―

◎ジョーのTWITTER、フォローしませんか？？
@joetsudaFX　です。相場の話など意見交換しましょう！！