「今週の相場の焦点」by joe Tsuda (津田 穣)9...
9 December 2024 ◎<ポイント> ―ドルは水準を維持し、米株は史上高値更新― ・今週の予想レンジ:148.00-153.50円 先週…
20 September 2021
◎<主なイベント>
9/20(月)日本休場(敬老の日)、中国休場(中秋節)、カナダ総選挙
21(火)国連総会(一般討論~27日)、OECD経済見通し
22(水)日銀会合、FOMC、香港休場(中秋節)
23(木)日本休場(秋分の日)、独・ユーロ圏製造業PMI(速報値)、トルコ中銀理事会、BOE理事会、米9月製造業PMI(速報値)、米新規失業保険申請件数
24(金)日本8月CPI、独9月ifo企業景況感指数、FRBオンラインイベント(パウエル議長、クラリダ副議長参加)
25(土)アイスランド議会選挙、英労働党大会(~29日)
26(日)独連邦議会下院選挙
<マーケットの焦点>
先週は米国はじめ主要国の株価がアップダウンしたが、結局大崩れはなかったものの上値が抑えられる展開。9月になって史上高値を更新していたS&P500やナスダックも先週は高値更新はなかった。
中国株や香港株は中国の大手不動産開発会社、中国恒大地産集団の債務問題が依然くすぶっており、先週も軟調推移した。
ドルもアップダウン。上げ止まりを見せた8月CPIを受けて下落したが、木曜日の予想を上回る8月小売売上高やフィラデルフィア連銀製造業景気指数の上振れで買い戻される展開。株価軟調から来るリスクオフのドル買も加わり、ドル円は再び110円台をつけ、ユーロは1.17台前半、ポンドは1.37台前半に下落した。
今週は日本が月・木と祝日、中国も月曜日が中秋節休場となる。
注目は水曜日の日銀政策会合とFOMC、そして木曜日のBOE理事会、そして週末26日(日)の独連邦議会下院選挙であろう。
FOMCでは具体的なテーパリング開始のスケジューリングを先送りする見込み。
一方BOE理事会ではむしろ出口についてより具体的な言及があるかもしれない。
日銀会合では、先週も黒田総裁がオンライン講演で述べていたが、テーパリング示唆には程遠い景況であり、いよいよ日本とその他主要国の金融政策格差が際立つことになるだろう。
ドル円は今年の3/30に初めて110.00を付けてここまで174日余りが経つが、その内110円台を付けた日数が60日、つまり1/3強ということで、明らかに110円上が一つの壁となっている。
詳しくは明日アップデートされるセントラル短資FX社のマーケットビューにおいて「最近の円相場考察」を行うのでご覧いただきたい。
今年もリスクオフ局面では「ドル高・円高」が必ずワンセットになっていたが、徐々に「リスクオフの円買い」が形骸化しつつあるというのが、筆者の意見である。
◎<豪ドル相場>
足元の豪ドル相場―再びベアセンチメント
先週の相場レンジ―AUDUSD 0.7262-0.7368 AUDYEN 79.74-81.15
今週の予想レンジ―AUDUSD 0.7150-0.7350 AUDYEN 79.00-82.00
先週豪ドルは前週からの軟調地合を継続した。
週を通してリスク回避のドル買い圧力が強く欧州通貨が軟調推移したことに加えて、発表された8月の雇用統計で就業者数が予想の-8万人を大きく上回る-14.63万人となったことが響いた。失業率は前月の4.6%から4.5%にむしろ改善したが、これは急増する“求職断念者”数を含まない表面的な数値であり、非求職者を含めた「実質的失業率」は10.3%程度というのがエコノミストの見解だ。
この現象は昨年3月のパンデミック宣言以降にも見られた現象である。
9月の数字はNSW州の更なる感染拡大とビクトリア州の数字が完全に反映されるため、就業者の減少幅は更に拡大するとみられる。ただ昨年は4月、5月と大幅減少した後、6月のロックダウン解除を受けて急速にリバウンドした。
今回のロックダウンは取り敢えず9月末までであること、及びワクチン接種の普及率が50%越まで進んでおり、就業者数は9月に減少した後再び拡大するとの楽観的な見方もある。豪州は感染者数自体他の主要国より大幅に少ないが(総感染者数順位は世界の100位以下)、少数の感染でもロックダウンが導入されるため雇用初め景気に大きく影響する点が他の主要国と異なる。
ロックダウンが解除されれば、再び経済が元に戻るということで、今後の景気はデルタ株の収束いかんということだ。
豪ドルは再び底値圏(71-71セント台、79-80円台)に接近しており、新たな押し目買いも予想されるが、9月末に設定されたロックダウン期限が延長される場合には、再び新たな売り圧力を受けることになろう。
―読者各位―
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東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。
1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。
現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ
☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。
☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/
☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。
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