「今週の相場の焦点」by Joe Tsuda (津田 穣)2...
23 September 2024 ◎<ポイント> ―先週のFOMC、BOJ会合終わって、ドル安・円安の様相― ・今週の予想レンジ:142-146 ―…
4 October 2021
◎<主なイベント>
10/4(月)中国国慶節休場(~7日)、岸田総裁、第100代総理大臣に就任、ユーロ圏財務相会合、OPECプラス閣僚級会合
5(火)RBA理事会、豪州8月貿易収支、EU財務相理事会、OECD閣僚理事会、米8月貿易収支、9月ISM非製造業景況指数
6(水)NZ準備銀行理事会、黒田総裁講演、9月ADP雇用者数
7(木)日銀地域経済報告(さくらリポート)、日本8月景気動向指数、ECB理事会議事要旨、新規失業保険申請件数
8/1(金)中国9月財新サービス業PMI、日本9月景気ウオッチャー調査、米9月雇用統計
<マーケットの焦点>
先週は米株中心に調整が入り、火曜日、木曜日と500ポイントを超える下落を見せた。ただ金曜日には500ポイント近く上げ戻すなど乱高下。
背景には11月の次回FOMCでテーパリング開始の思惑が強まり、加えて利上げ時期が23年から22年に前倒しされるとの見方から米債利回り(10年債)が1.50%台に急上昇したことや、米債務上限問題への懸念があった。
ただ9/30には米上院に続いて下院も暫定予算案を可決し、10/1からの政府機関の閉鎖は回避された。
為替市場では、係る米債利回り上昇に加えて9月月末、期末のドル買い需要が加わり、ドル円は一時昨年2月以来の112円台を付け、ユーロは1.15台、ポンドは1.34台まで下落するなどドル高が進行した。
今週は金曜日の米9月雇用統計が目玉だが、予想値は前回予想を大きく下回ったnfpr(前回は+23.5万人)が+50万人、失業率は前回の5.2%から5,1%に改善となっている。毎度同じであるが、月ごとの数字にはフラクチュエーションが付き物であることは留意したい。
為替市場は現在“分水嶺”に差し掛かっていると考える。
果たして先週見られたドル買い需要がこのまま年末のドル需要に繋がっていくのか?あるいはドル円について、先週見た112円台が今年の高値となるのか?
リスク要因として米国の債務上限問題は一応クリアしたが、コロナ禍は世界の感染者数が一日50万人程度から減らず、米国では依然として1日10万人以上が感染し、2千人以上が亡くなっている。
加えて中国が新たなリスク要因に。恒大問題は一服したが、これは氷山の一角との見方が一般的だ。加えてサプライチェーンの分断から中国全体でのエネルギー不足や当局規制強化の結果として、中国経済が失速するとに見方が浮上。来年の経済成長はOECDの予想値5.8%台から4%台への失速予想も出始めている。
リスクオフ・株価調整局面となれば“リスクオフのドル買い”となるのか?リスクオフで再び円も買われるのか?
為替相場も一筋縄にはいきそうもないが、中国問題はいわば定期的に(?)浮上する問題であり、結局大きなシナリオとしては「コロナ収束」に向けてリスクオンの流れが主流になるのではないか?
したがって年末に向けてドル円も新高値をブレイクすると見ている。
◎<豪ドル相場>
足元の豪ドル相場―ベアセンチメントやや後退
先週の相場レンジ―AUDUSD 0.7170-0.7311 AUDYEN 80.18-81.31
今週の予想レンジ―AUDUSD 0.7150-0.7350 AUDYEN 79.50-82.50
先週豪ドルは週央にドル上昇を受けて8月の年間安値71セント台に接近したが、週後半はやや買い戻された。対円ではドル円の112円台への上昇と相殺されて80円台での揉み合いとなった。
シドニー地区とメルボルン地区のロックダウン解除は10月以降段階的に行われる見通しだが、依然として感染が完全に収束していない。
ただワクチン接種率が60%を超えて上昇していることが解除判断の根拠となっている。
豪ドルが底割れしない理由として商品相場(CRB Index)が9月初の231台から足元244台に上昇するなど、商品相場の堅調も豪ドルを下値でサポートしている。
ただ上記のように中国経済への懸念が再浮上しており、中国の経済指標と同時に中国当局の発言には十分に留意する必要があろう。
先週は一旦反発に転じた豪ドルであるが、依然として悪材料も多く、下値圧力から解放されていない状況と言えよう。
―読者各位―
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東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。
1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。
現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ
☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。
☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/
☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。
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