「今週の相場の焦点」by Joe Tsuda (津田 穣) ...
21 October 2024 ◎<ポイント> ―150円台定着は容易ではなく、、、― ・今週の予想レンジ:148.00-152.00 先週のレンジ…
18 October 2021
◎<主なイベント>
10/18(月)Q3中国GDP、9月中国小売売上高・鉱工業生産
19(火)衆院選公示(31日投開票)、ベイリーBOE総裁講演、中国全国人民代表大会(全人代)常務委員会(~23日)
20(水)日本9月貿易収支、英9月CPI、ベージュブック
21(木)トルコ中銀理事会、米9月景気先行指数、10月フィラデルフィア連銀製造業景気指数、米新規失業保険申請件数、EU首脳会議(~22日)
22(金)日本9月CPI、独/ユーロ圏10月製造業PMI、米10月製造業PMI、APEC財務相会合
<マーケットの焦点>
先週は結果的に株価が再び上昇(NYダウは35,000ドルを回復)し、前週1.60%台を付けた米10年債は1.574%とやや低下した。
発表された米9月CPIは前年比5.4%、前月比+0.4%と予想をやや上回り、PPIも予想を上回ってインフレが予想より長期化するとの観測もあった。
原油価格が2014年以来となる82ドル台に上昇したこともインフレ懸念を加速させ、週前半は株価の反落を見たが、結局週末にかけてNYダウは35,000ドルを回復し、米10年債が1.57%台にややオフするなど、ある程度の高インフレ継続を市場は織り込みつつあるということか。
結局週末にかけてリスクオン・株高となる中、ユーロは1.16台、ポンドは1.36台(一時1.37台)など欧州通貨が強含む一方、ドル円は2018年11月以来の114円台半ばまで上昇した。
この1ヵ月、ファンダメンタルズ、需給、リスクオンなど様々な観点から多くの円安要因が浮上した結果の円安であるが、根底には更に大きな円安の流れがあると筆者は見ている。(詳しくは本日リリースされるセントラル短資FX社の筆者のマーケットビューをご覧頂きたい)
今週は本日中国のQ3GDPが発表されるが予想値は5.2%(前回7.9%)と前回から減速予想となっている。中国の不動産バブル問題やエネルギー不足問題などに起因した中国景気の減速懸念が更に強まるようであれば、世界経済にとっての大きなリスク要因となるだけに、注視する必要があるだろう。
また明日衆院選が公示される(31日投開票)が、コロナ禍が収束しつつあることを追い風に、大きな政局の変動はないだろう。
先週為替のトピックスはやはりドル円が約3年ぶりの114円台を示現したことだ。筆者の「愛国心的円安必要論」が現実化しつつある、とは言わないが、筆者は「やっと円安トレンドの始まり」と考えている。
ただ“にわかロング”もかなりいるわけで、ここからは“にわかロング”を振り落としながらの上昇となるだろう。(今週の予想レンジ113-116)
◎<豪ドル相場>
足元の豪ドル相場―再びブルセンチメントだが、ドル堅調地合が継続する場合には上値も限定的か
先週の相場レンジ―AUDUSD 0.7292-0.7439 AUDYEN 81.85-84.92
今週の予想レンジ―AUDUSD 0.7300-0.7500 AUDYEN 83.50-86.50
先週豪ドルは9月上旬以来の高値74セント台前半、対円では6月中旬以来の84円台後半まで上昇した。
シドニー地区のロックダウンが徐々に解除され、メルボルン地区も解除計画が発表されたことや、世界的なエネルギー不足懸念による商品相場の大幅上昇が豪ドルを押し上げた。
特に商品相場(CRB Index)は254台と2014年11月以来の高値を付けている。
ただロックダウンは段階的に解除されているものの、先週はビクトリア州の感染者数が過去最多となったことが原因で、10/14には豪州全体でも2,749人と過去最多を記録するなど、依然コロナ収束とは言えない状態であり今後のコロナ動向を注視する必要がある。
例年年末にかけて資源会社の来年度の輸出予約が出回り、特に商品相場の上昇が著しい今年はそれなりの豪ドル買い需要の発生が予想される。
一方ドル相場の堅調が継続する場合には豪ドル押し下げ要因であり好悪材料が相殺されるわけだが、足元の堅調地合は暫く続きそうだ。
ドル円が続伸し豪ドル円が5月の年初来高値85円台後半を上抜けする場合には、2018年の高値88-89円台が次のターゲットとなる。
―読者各位―
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東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。
1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。
現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ
☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。
☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/
☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。
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