「今週の相場の焦点」by Joe Tsuda (津田 穣)2...
23 September 2024 ◎<ポイント> ―先週のFOMC、BOJ会合終わって、ドル安・円安の様相― ・今週の予想レンジ:142-146 ―…
28 Mach 2022
◎<主なイベント>
27日(日)英国・欧州市場、夏時間へ移行
28日(月)ベイリー英中銀総裁講演、バイデン米大統領2023年度予算教書発表
29日(火)日本雇用統計(2月)、日銀金融政策会合における主な意見(3月17日-18日開催分)、豪州小売売上高(2月)、豪州2023年度予算案発表、米消費者信頼感指数(3月)、アトランタ連銀総裁講演、フィラデルフィア連銀総裁講演
30日(水)米ADP雇用者数(3月)、米GDP確報値(第4四半期)、リッチモンド連銀総裁講演
31日(木)中国製造業PMI・非製造業PMI(3月)、米個人所得支出(2月)、NY連銀総裁講演、OPECプラス閣僚級会合
4/1日(金)日銀短観(第1四半期)、中国財新製造業PMI(3月)、米雇用統計(3月)、米自動車販売(3月)、米ISM製造業景気指数(3月)、EU・中国首脳会議(フォンデアライエン欧州委員長、ミシェルEU大統領、中国李克強首相が出席)
◎<マーケットの焦点>――行き過ぎた”円安過熱感“は要注意
先週は2週連続で米国はじめ主要国の株価は上昇。特に日経平均は前週の上昇幅1,665ポイントに続いて1,322ポイント上昇し、再び28,000円台を回復してきた。
ウクライナ情勢は依然として混迷し、民間の被害が拡大して海外に数百万人が避難する一方、ロシアは引き続き強固姿勢を変えていない。
係る中パウエル議長はじめ米金融当局者のタカ派的発言が相次いで「必要とあれば50bpの利上げ」がコンセンサスを得つつある。
ウクライナ戦争長期化の懸念が高まる中、エネルギー価格の上昇が続いてNY原油先物は前週の100ドル割れから再び一時116ドル台まで反発を見せている。
FRBやBOEの利上げ続いて先週はハンガリー、ノルウエー、南ア、メキシコなどの中銀が利上げを実施した。
このようにウクライナ情勢への不透明感や世界的な金利上昇局面における株価のリバウンドには経済理論からは疑問が残るが、市場はコロナのみならずウクライナ戦争の長期化に対しても耐性を示し、悪材料を織り込みつつあるということか。
為替面では係る主要国中銀と日銀との金融政策格差の拡大が主因となってドル円は2015年12月以来の122円台まで上昇し、クロス円も軒並み高値を更新。
日銀・黒田総裁が日本の金融緩和継続を明言し、また「全体として円安は日本経済にとってプラス」との判断を示したことを「円安容認」と市場は受け止め、先週は一気に円安が加速した。自身は長らくドル円ロングポジションをキャリーしていたが、心理的な壁である120.00を利食いレベルに設定し、同レベルでドテンショートも試みた。ただ「ショートで長居は無用」との判断は正しく、ドル円は121円台を踏み上げて一気に122円台に。
しかし円安過熱感も否めず、週後半には黒田総裁もさすがに「円に対する信用が毀損したわけではない、ファンダメンタルズに沿って安定的な推移な望ましく引き続き注視していく」と発言している。原油価格はじめ輸入物価上昇が続く場合には「円安の加速」をけん制する発言が出ることも十分想定したい。
今週も引き続きウクライナ情勢や主要国の金融政策が市場の焦点となる。戦争長期化懸念が強い一方、内外からのプーチン政権への非難も高まっており、思わぬ戦況の変化が起きる可能性もあるだろう。「プーチン政権失脚やNATO軍の参戦の可能性」まで可能性ががあるが、相場の乱高下に対応するにはポジションのサイズを絞って自己防衛していく以外にない。
持論として中長期的な円安トレンド入りとなり、最終ターゲットは1985年の240円台から2011年の75円まで下落した半値戻しである150円台あたりと個人的には考えるがそれは長期的なビューである。
足元は的確に状況判断をして1-2円程度のアップダウンを取っていきたい。
◎<豪ドル相場>
ブルセンチメントだが高値警戒も―強保合推移か
先週の相場レンジ―AUDUSD 0.7373-0.7536 AUDYEN 87.83-92.01
今週の予想レンジ―AUDUSD 0.7300-0.7600 AUDYEN 89.00-93.00
先週豪ドルは予想を上回る上伸をみせた。特に対円ではドル円の大幅上昇と豪ドル自体の堅調の相乗効果で、一時2015年8月以来という92円台まで上昇した。
前週100ドル割れまで反落した原油価格が再び一時116ドル台まで上昇するなど、商品価格(CRB Index)が3/8の高値328近辺、326まで上昇するなど“資源を持てる国”の強さをいかんなく発揮した形だ。いわゆる“資源通貨”であるカナダドルやNZドル、南アランドなども軒並み強調推移しており、北海原油ブレント“を有するポンドもある意味資源通貨のカテゴリーに入るだろう。
ただウクライナ情勢の不透明感やロシア支援国として中国への国際的な反発も、最終的には豪ドル悪材料視される。
天井圏と考えた75セント台を抜きつつあるが、高値警戒感も芽生えつつあると考える。ただ対円や対ユーロなどクロスでの豪ドル高トレンドが簡単にリバースするとは考え難く、クロス取引の堅調も豪ドルをサポートするだろう。
今週は本邦期末であり、かつては豪ドル円のリパトリによる円買い需要が期末の定番でもあったが、豪ドル投資自体が依然低調な昨今、係るリパトリの円買いニーズも限定的であると考えざるを得ない。
―読者各位―
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東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。
1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。
現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ
☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。
☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/
☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
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