「今週の相場の焦点」by Joe Tsuda (津田 穣) ...
21 October 2024 ◎<ポイント> ―150円台定着は容易ではなく、、、― ・今週の予想レンジ:148.00-152.00 先週のレンジ…
25 April 2022
◎<主なイベント>
25日(月)豪州・NZ休場(アンザック・デー)、ドイツIFO景況感指数(4月)
26日(火)日本雇用統計(3月)、韓国GDP(第1四半期)、米消費者信頼感指数(4月)
27日(水)豪州消費者物価指数(第1四半期)
28日(木)日銀金融政策決定会合・黒田日銀総裁記者会見、日銀展望リポート公表
日銀国債買い入れ日程(5月)、ドイツ消費者物価指数(4月)、米GDP速報値(第1四半期)
29日(金)昭和の日祝日のため東京市場は休場、豪州生産者物価指数(第1四半期)、ドイツGDP速報値(第1四半期)、ユーロ圏GDP速報値(第1四半期)、ユーロ圏消費者物価指数(4月)、米個人所得支出(3月)、ロシア中銀政策金利
30日(土)中国製造業PMI・非製造業PMI(4月)、バークシャー・ハサウェイ年次株主総会
◎<マーケットの焦点>――円安の速度は減速しようが、円安トレンドの転換には至らないだろう
先週はIMF総会、G20が開催され、5/3-4のFOMC前のブラックアウト期間(4/25以降各自の発言を控える)前のFRB当局発言から米国の金融引き締め観測が強まり、米10年債利回りは3.0%に接近し、米株式市場は下落した。
ドルインデクスは101台まで上昇し、ドル円は乱高下しながらも再び129円台を付けるなど「ドル高・円安」が同時進行した。
またロシアを巡る各国の立場に違いが浮き彫りになり、G20やIMFの共同声明がまとまらず。ウクライナ戦争終結の見通しが立たずエネルギー問題の長期化が各国のインフレ懸念を増長させた。
パウエル議長は「5月のFOMCで0.50%の大幅利上げが議題となる」と明言し、50bp利上げは“done deal”になりつつある。
先週IMFは今年の世界経済見通しで世界の成長率を1月時の4.4%から3.6%に引き下げたが、インフレ高進と景気後退が同居する“スタグフレーション懸念”が真実味を増しつつある。
係る中、日銀は4/21-26の連続指値オペを通告し、今週の日銀政策会合でも「長短金利操作付き量的質的緩和」を強力に進めることが予想され、日米金融政策格差がドル円上昇の原因となっている。鈴木財務相はじめ政府筋は円安けん制に躍起になっており、週末には「先週の日米財務相会談において協調介入を協議し、米国は前向きに検討してくれるトーンだった」と報道されたが、財務省高官(匿名)は「事実に反している」と否定している。
また金曜日のNY時間中に黒田総裁発言として「円下落でも積極的に金融緩和を継続する必要」と報道され、ドル円が再度129円台に乗る局面もあった。
週末の仏大統領選でマクロン大統領が再選され、本日早朝ユーロは先週末から50ポイントばかり強含んでオープンしたが再び1.08台前半に反落気味。
今週も政府筋からの円安けん制が続こうが、足元の円安トレンドを転換させるには至らないだろう。ただ黒田総裁も円安の速度には懸念を示しておりフリーパスの円安を容認しているわけではない。今週の日銀会合において従来からの常套句「必要とあれば躊躇なく追加的な金融緩和措置を講じる」の文言が修正されるか?注目点である。ウクライナ戦争の長期化や主要国のスタグフレーション懸念、株価調整の可能性などリスク要因も依然多く、“安全通貨円神話”の残党と円安トレンド転換の闘いが今週も続くだろう。
ここまでの急激な円安が落ち着いた後の「安定的な円安トレンド」が理想であるが、、、
◎<豪ドル相場>
豪ドル軟調に転じる
先週の相場レンジ―AUDUSD 0.7234-0.7458 AUDYEN 92.99-95.74
今週の予想レンジ―AUDUSD 0.7150-0.7450 AUDYEN 92.00-95.00
先週豪ドルは、今月のRBA理事会での「引き締め政策への転換示唆」の影響残り74セント台半ばまで反発し、特に対円では2015年6月以来となる95円乗せの局面もあった。しかしその後は対欧州通貨でのドル高の流れにフォローして72セント台前半まで反落。対円でもドル円の堅調を相殺する形で一時93円割れまで下落した。
RBA声明への過剰反応の調整に加えて、原油価格が再び100ドル台まで反落するなど、商品相場の軟調や、中国経済への不安なども豪ドル売り材料視された。
今週はQ1CPIが発表されるがヘッドライン(全項目)の予想値は前回の3.5%から4.6%に上昇予想であるが、欧米の7-8%台よりは依然落ち着いた数字である。
冷静に考えれば、たとえ6月(早ければ5月)に利上げがあったとしても、米国との金融政策格差は歴然としているのは確か。
またウクライナ情勢が好転するのであれば、エネルギー価格が調整反落するのも明らかであろう。
ただ早期終戦は欧米の経済、そして中国経済にとっても好ましいのは確かであり、それは豪ドルにとって好材料である。
足元の調整反落が一巡すれば(下値目途は71セント台)、豪ドルも底入れとなろう。特に豪ドル円については91-92円台での押し目買いオーダーが観測される。
―読者各位―
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東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。
1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。
現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ
☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。
☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/
☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
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