「今週の相場の焦点」by Joe Tsuda (津田 穣)2...
23 September 2024 ◎<ポイント> ―先週のFOMC、BOJ会合終わって、ドル安・円安の様相― ・今週の予想レンジ:142-146 ―…
2 May 2022
◎<主なイベント>
2日(月)米ISM製造業景況指数(4月)、メーデー祝日のため中国市場は4日まで休場、メーデー振替休日のため香港市場は休場、アーリー・メイ・バンク・ホリデー祝日のため英国市場は休場
3日(火)建国記念日祝日のため東京市場は休場、RBA政策金利、ユーロ圏生産者物価指数(3月)、米製造業新規受注(3月)、米求人件数(3月)、米自動車販売(4月)、ユーロ圏財務相会合、
4日(水)みどりの日祝日のため東京市場は休場、米ADP雇用者数(4月)、米ISM非製造業景況指数(4月)、米FOMC、パウエルFRB議長記者会見
5日(木)こどもの日祝日のため東京市場は休場、英中銀政策金利、OPECプラス閣僚級会合、英地方選・北アイルランド議会選挙
6日(金)米雇用統計(4月)、ウォラーFRB理事講演、NY連銀総裁講演、アトランタ連銀総裁講演、セントルイス連銀総裁講演
◎<マーケットの焦点>―ドル円は130円台で天井か?今週が試金石
先週はウクライナ情勢不透明感の長期化や、中国や主要国景気減速懸念などから、米国はじめ主要国の株価が不安定化し、リスクオフ相場の中ドルインデックスは103台と2020年3月のパンデミック以来のレベルまで上昇した。
5/4のFOMCで50bp利上げが確実視される中、逆に先週の日銀政策会合では金融緩和の強化が示された。日銀政策会合後にドル円は節目の130円台乗せとなり、一時131.25と2002年4月以来の高値を付けた。前週のG7や日米財務相会談で米国サイドから特段ドル円上昇に懸念が表明されなかったこともドル円の買い安心感を誘った。
先週来政府筋からの円安けん制発言が相次ぎ、日銀が政策調整を行うとの憶測もあったが、実際には連日の指値オペによる緩和継続の意思表示をし、一方黒田総裁は金融緩和継続を強調して「全体として円安はプラスとの評価を変えていない」と発言して従来のスタンスを維持した。
ユーロも一時1.04台、ポンドも1.24台をつけドル全面高となった。
ロシアがポーランドとブルガリアへの天然ガス供給を停止すると発表したことで欧州経済不安が再燃。また英国の消費関連指標の軟調がポンド売りを誘った。
ただ週後半は米国のQ1GDPが7四半期ぶりにマイナス(-1.4%)となり、高インフレと景気後退が同居するスタグフレーション懸念が高まった。
今週はRBA理事会、FOMC、BOE理事会が開催される。FOMCとBOE理事会での利上げが確実視されるが、FOMCでは50bpの利上げを市場は織り込みつつある。
足元「急激なインフレ懸念の沈静化」が欧米各国の最重要政策課題であり、政策金利1%程度までは継続的利上げがなされようが、その後はインフレ率のピークアウトや景況感次第で来年については利上げ継続か?不透明感が漂う(筆者は市場ほど大幅な利上げ幅を見ていない)。
5/9のロシアの対独戦勝記念日においてプーチン大統領が「ウクライナへの戦争宣言」を行ってロシア国民への参戦意識を高めるとの観測もある。
またエネルギー価格の高止まり、コロナ感染は世界中で5億人、死者数も6百万人を超えており、利上げに伴う景気減速懸念など多くのリスク要因から、今週も株価の不安定な動きが予想される。
係る中、従来の「リスク回避の円買い」から「リスク回避のドル買い」へのシフトが市場に浸透しつつあるが、ドルインデックス103台には高値警戒感が強まり、ユーロ・ポンド共に調整買戻しも出るだろう。一方ドル円は一旦130円で天井感が出るだろうが、長期的な天井確認レベルは“まだまだ上”であると考える。
(ターゲット150円!)
◎<豪ドル相場>
豪ドルは70セント台で底値確認か?
先週の相場レンジ―AUDUSD 0.7058-0.7253 AUDYEN 90.45-93.52
今週の予想レンジ―AUDUSD 0.7000-0.7300 AUDYEN 90.00-93.00
先週豪ドルはドル全面高地合となる中、予想を下回って70セント台半ばまで下落した。対円では一時90円台まで下落したが、ドル円の130円台乗せを受けて、日銀政策会合後には再び93円台まで反発し、結局91円台後半に緩んで終わった。
月初のRBA理事会後には“予想外の利上げ開始の示唆”を受けて76セント台、94円台まで豪ドルは急上昇したが(対円での月中高値はドル円の急伸を受けて4月下旬に95円台後半まで)、金利先高観は欧米ほどではなく、徐々にRBA声明への過剰反応が調整された形だ。
今週のRBA理事会では25bpの利上げの可能性があるが、5月は連邦予算案発表や5/21の総選挙があるため、利上げが6月にずれ込む可能性がある。
また金曜日にはRBAの“四半期金融政策報告書(SOMP)”が発表されるが利上げに対するより明確な道標が示される可能性がある。
むしろ足元は長引くウクライナ紛争や中国景気減速懸念の高まりから70セント台の大台割れを下値テストする可能性がある。
ただエネルギー価格が依然として高止まっており、中国の政府・金融当局による景気刺激策や金融緩和策への期待もあって、70セントを割れるレベルはサポートされるだろう。特に豪ドル円の90円割れは押し目買いが活発化し、豪ドル自体を底堅くするだろう。
―読者各位―
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東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。
1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。
現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ
☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。
☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/
☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
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